【菊花賞】勝率50%超の“王道”歩むエリキングに熱視線 ローテーションに見られる特徴は
SPAIA編集部

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クラシックホース不在の混戦ムード
今年は皐月賞馬ミュージアムマイルとダービー1、2着馬クロワデュノール、マスカレードボールら春の上位馬が別路線を歩み、不在。例年以上に混戦ムードが漂う。
本稿では、過去10年の菊花賞出走馬のローテーションに着目し、好走馬の特徴を探っていく。なお、使用するデータには21、22年の阪神開催分も含んでいる。

二冠目からの直行組が有力な秋華賞とは異なり、菊花賞は東西トライアル経由組が【8-6-6-87】計8勝と中心。そのうち3着以内が【7-5-5-31】複勝率35.4%と高く、基本線となる。
ただし、ヤマニンブークリエとレッドバンデに該当する「今回クラシック初出走」のセントライト記念組は【0-1-0-6】と不発気味。22年1番人気8着に敗れたガイアフォースをはじめ、当日人気を集めた馬が複数凡走している。唯一好走した21年2着のオーソクレース(ホープフルS2着)のような強調できる実績も乏しく、過信は禁物だ。
一方、神戸新聞杯組の上位3頭はいずれも春GⅠで5着以内を経験した実績馬。トライアル3着以内かつ「皐月賞orダービーで5着以内」だった馬は【5-2-3-8】、神戸新聞杯に限定しても【2-2-1-3】と半数以上が馬券に絡んでいる。
このグループで注意したいのは、トライアルの着順。1着【4-0-0-3】57.1%、2着【1-2-3-3】11.1%、3着【0-0-0-2】と、勝ち馬を探すなら前走1着馬一択だ。レースこそ違うが、昨年もアーバンシックがこれを満たし戴冠。神戸新聞杯で前有利な展開を上がり32.3秒の末脚でひっくり返したエリキングにも期待が持てる。
条件戦組にヒモ穴条件が存在
別路線組も見ていく。3着以内候補なら「前走2200mの2、3勝クラス勝ち馬」も【1-2-4-6】複勝率53.8%、複回収率266%と高水準。昨年は該当馬が2、3着、一昨年は1、4着とトレンド化しており、アマキヒ、ゲルチュタールには要警戒。特に、23年1着ドゥレッツァ、24年2着ヘデントールを輩出した日本海S組である後者の勢いは見逃せない。
最後に、新潟記念2着から臨戦するエネルジコについて。古馬重賞組は【0-1-0-9】、新潟記念に限れば【0-0-0-4】と冴えないが、同レースは今年から別定戦へと変わり、例年以上のハイレベル戦となった。そんな中、古馬換算59kgの酷量を背負って2着に好走した点を踏まえれば、単純な過去データで軽視するのは早計。強調まではできないものの、一定の警戒は必要だ。
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