【函館記念】善戦続くマコトヴェリーキー、青森産の期待馬ハヤテノフクノスケも消し! ハイブリッド式消去法

八木遊

過去10年の函館記念『前走5番人気以内』かつ『中10週以上』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

今回は日曜に函館競馬場で行われる函館記念を予想する。例年の7月中旬から前倒しでの開催となるが、いつも通り複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を消していく。

『前走5番人気以内』×『中10週以上』★0.0%★

まずは前走時の人気順を調べた。「5番人気以内」の馬は函館記念で相性が悪く、過去10年で【4-3-3-57】(複勝率14.9%)と低調だ。

特にその前走から「中10週以上の間隔が空いていた馬」は、21年1番人気カフェファラオや19年2番人気レッドローゼスを含めた10頭が計11回出走し、すべて4着以下に沈んでいる。

今年この条件に当てはまったのは、グランディアとヴェローチェエラの2頭。前者は昨年の当レース2着馬で、後者は札幌で1勝クラスを勝利。洋芝実績もあるが、今回は法則に従って消去する。

【今年の該当馬】
・グランディア
・ヴェローチェエラ

『前走で人気を下回る着順』×『前走馬体重490kg以上』★4.2%★

2つ目のデータも、前走人気順を絡めたデータを取り上げる。ここでは「前走で人気を下回る着順に敗れた馬」だ。

過去10年の成績は【3-4-4-62】(複勝率15.1%)といまひとつ。なかでも「前走馬体重490kg以上」あった大型馬は【0-0-1-23】(同4.2%)と苦戦していた。

今年は消去済みのヴェローチェエラを含めた3頭がこのデータに当てはまった。3勝クラス勝ち直後の天皇賞(春)でも7番人気と“穴人気”をしたハヤテノフクノスケは今回も上位に推されそうだが、危険な人気馬とみて消去する。

【今年の該当馬】
・アウスヴァール
・ハヤテノフクノスケ
・(ヴェローチェエラ)

『前走から斤量増 or 増減なし』×『前走1秒0以上差で負け』★4.2%★

続いて、斤量の変動に注目した。取り上げるのは「前走から斤量増もしくは増減なしの馬」だ。過去10年の成績は【4-4-2-63】(複勝率13.7%)で、斤量減の【6-6-8-66】(同23.3%)に比べてかなり劣勢となっている。

特に「前走1秒0以上差で負けていた馬」は【0-1-0-23】(同4.2%)で、馬券に絡んだのは21年に14番人気で2着に突っ込んだアイスバブルだけ。前走大敗馬を狙うなら斤量減の馬に絞りたい。

今年は消去済みの2頭を含めた以下の5頭が当てはまった。マコトヴェリーキーは近2走がGⅡで連続馬券圏内と実力は上位。ただし洋芝は未経験で、距離ももう少しあった方がいいだろう。人気でも今回は消去する。

【今年の該当馬】
・(アウスヴァール)
・アルナシーム
・トップナイフ
・マコトヴェリーキー
・(ヴェローチェエラ)

『5歳』×『前走同距離』★6.7%★

4つ目のデータは、過去10年で【2-1-4-37】(複勝率15.9%)と不振の「5歳馬」を取り上げる。

馬券に絡んだ7頭のうち、6頭は距離延長か距離短縮組だった。「前走2000m」を走っていた馬に限ると【0-0-1-14】(同6.7%)と好走率は大きく下がる。

今年このデータに当てはまったのはマイネル軍団の2頭。どちらもゴールドシップ産駒で洋芝をこなしても不思議はないが、今回は消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・マイネルメモリー
・マイネルモーント

『乗り替わり』×『美浦所属騎手』★6.9%★

最後は騎手に注目。「前走から乗り替わりとなる馬」にスポットを当てる。

過去10年の成績は【5-4-5-69】(複勝率16.9%)で、【5-6-5-60】(同21.1%)の継続騎乗にやや劣る。なかでも今回騎乗する騎手が美浦所属だと【2-0-0-27】(同6.9%)と、複勝率は半分以下に悪化。最後はこの組み合わせを採用する。

想定段階ではあるが、公開日(25日)時点では消去済みの2頭のほか、美浦所属の木幡巧也騎手に手が戻るボーンディスウェイが消去データに該当。加えてタイキラフターの鞍上が未定で、こちらの取捨は鞍上次第となった。

【今年の該当馬候補】
・タイキラフター
・(ハヤテノフクノスケ)
・ボーンディスウェイ
・(ヴェローチェエラ)

すべての消去データを終えて、確実に残るのはキミノナハマリア、サンストックトン、ディマイザキッドの3頭となった。

この中から、本命には函館2戦2勝、札幌でも2戦して3着2回の洋芝巧者キミノナハマリアを指名する。今回は牡馬が相手となるが、これまで牝馬限定戦より牡馬混合戦で好成績を残してきた点は強調できる。

買い目は◎キミノナハマリアの単複とワイド流し。そしてサンストックトンとディマイザキッドのワイドも押さえておきたい。

《ライタープロフィール》
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

◆前回の結果◆
<しらさぎS>
◎キープカルム(5番人気、1着)
〇ラケマーダ(12番人気、9着)
▲ボルザコフスキー(13番人気、12着)
△シヴァース(4番人気、10着)
×デビットバローズ(3番人気、5着)

・買い目
◎ 単勝(的中/800円)
◎ 複勝(的中/240円)
◎-○▲△× ワイド流し(不的中)

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