【しらさぎS】実績では2強も…チェルヴィニアもレーベンスティールも消し! ハイブリッド式消去法
八木遊

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5つのデータから絞れた馬は?
今回は日曜に阪神競馬場で行われる第1回しらさぎSを予想する。昨年までリステッド競走として行われた米子SがGⅢに昇格。重賞ウイナー5頭を含む15頭が登録した。
なお、今回使用するデータは阪神芝1600mの外回りコースで2020年以降の3~7月に行われた古馬OP以上のレース(牝馬限定戦を除く)。過去6回の六甲S(L)や過去4回の米子S(L)など、計13レースのデータを用いて複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を消していく。
『美浦所属』×『前走・東京or中山』★4.8%★
まずは東西所属別データから、【2-2-0-25】(複勝率13.8%)の「美浦所属馬」を取り上げる。
阪神まで長距離輸送を強いられる美浦所属馬に「前走・東京もしくは中山で走っていた馬」という条件を重ねると【1-0-0-20】(同4.8%)まで好走率が下がる。ちなみに、「前走を阪神か京都で走っていた馬」は【0-2-0-3】(同40.0%)。美浦所属馬なら輸送慣れしている馬が狙い目だ。
今年登録している美浦所属馬は4頭。そのうち3頭は前走・東京か中山からの参戦だ。実績上位のレーベンスティールは関西遠征もマイル戦もキャリア初だけに、これがどう出るか。実力的にはあっさり勝っても不思議はないが、ここでは消去となる。
【今年の該当馬】
・タシット
・ダイシンヤマト
・レーベンスティール
『非社台系生産』×『前走GⅡ以上』★6.3%★
続いては、生産者別データから「非社台系の牧場で生まれた馬」に注目した。
対象とした13レースにおける成績は【10-7-9-96】(複勝率21.3%)で、社台系生産馬【3-6-4-63】(同17.1%)よりも好走率は高い。ただし、前走が「GⅠもしくはGⅡだった馬」は【1-0-0-15】(同6.3%)で、複勝率は3分の1近くまで下がる。馬券に絡んだのは、2020年にオークス16着から米子Sで見事に巻き返したスマイルカナだけだった。
今年は以下の3頭がこのデータに当てはまった。消去済みのレーベンスティールに加えて、ダディーズビビッドとニホンピロキーフを消去リスト行きとする。
【今年の該当馬】
・ダディーズビビッド
・ニホンピロキーフ
・(レーベンスティール)
『今回距離短縮』×『前走4角5番手以下』★7.1%★
3つ目は、距離変動別データから「距離短縮となる馬」をピックアップした。
対象13レースの成績は【3-1-3-42】(複勝率14.3%)。このうち「前走4角位置が5番手以下だった馬」は【0-1-1-26】(同7.1%)と複勝率が半減する。1600mを超える中距離で前目の位置を取れない馬は、マイルの流れにも対応が難しいということだろう。
今年は以下の4頭がこのデータに当てはまった。マテンロウオリオンは重賞ウイナーの1頭だが、22年シンザン記念が最後の勝利。その年のNHKマイルC2着を最後に丸3年、馬券圏内もない。GⅢといえども掲示板が精いっぱいか。
【今年の該当馬】
・グランスラムアスク
・コレペティトール
・マテンロウオリオン
・(レーベンスティール)
『キャリア10戦以下』×『前走重賞』★9.1%★
続いては「デビューから10戦以下の馬」に注目した。対象13レースの成績は【4-3-1-22】(複勝率26.7%)と上々だが、「前走が重賞だった馬」に限ると【1-0-0-10】(同9.1%)。3着以内は先述したスマイルカナだけだった。4つ目はこの組み合わせを採用する。
今年このデータに当てはまったのは、ダンツエランとチェルヴィニアの2頭。後者は昨年の二冠牝馬だが、その後は牡馬との中距離GⅠで結果が出ていない。
GⅢでは明らかな格上だが、一度崩れた牝馬の立て直しは容易ではないのも事実。1600mへの一気の距離短縮や、初めて背負う斤量57kgなど割引材料も少なくない。
【今年の該当馬】
・ダンツエラン
・チェルヴィニア
『前走初角5番手以内』×『今回8枠』★0.0%★
ここまで4つのデータを終え、10頭が消えた。最後は前走時の初角通過順と今回の枠順を組み合わせて絞り込みを図る。取り上げるのは「前走初角5番手以内かつ今回8枠に入った馬」というデータだ。
対象とした13レースで10頭が該当しているが、そろって馬券圏外に沈んでいた。直線が長い外回りコースのため枠順による有利不利はあまりない印象だが、先行馬にとって大外8枠からのスタートは思いのほか脚を使うということだろう。
残っている5頭の中で、前走初角を5番手以内で通過していたのはシヴァース、デビットバローズ、ボルザコフスキーの3頭。もしピンク帽に入ったときはバッサリ消去する。
【今年の該当候補】
・シヴァース
・デビットバローズ
・ボルザコフスキー
すべての消去データを終えて、確実に残るのはキープカルム、ラケマーダの2頭となった。
この中から本命に推したいのはキープカルムだ。これまで14戦して掲示板を外したのは1度だけという安定感が持ち味だ。
特に初角を4番手以内で通過したときは【3-2-0-0】と連対を外していない。差し馬が多い今回は好位を確保できそうなのもプラスで、先行策を得意とする坂井瑠星騎手への手替わりも心強い。
買い目は◎キープカルムの単複と、◎からラケマーダと残った馬へのワイド流しで勝負する。
《ライタープロフィール》
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。
◆前回の結果◆
<宝塚記念>
◎ベラジオオペラ(1番人気、2着)
〇プラダリア(15番人気、13着)
▲ロードデルレイ(3番人気、8着)
△ドゥレッツァ(4番人気、9着)
×レガレイラ(2番人気、11着)
・買い目
◎ 単勝(不的中)
◎ 複勝(的中/160円)
◎○▲△× 三連複ボックス(不的中)
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