【ヴィクトリアマイル】アスコリピチェーノとステレンボッシュに不安材料あり ローテーションに見られる特徴は
SPAIA編集部

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昨年は大波乱、春の女王決定戦
18日、東京競馬場ではヴィクトリアマイル(GⅠ・芝1600m)が開催される。古馬牝馬の強豪が集う上半期の女王決定戦。今年は2023年の阪神ジュベナイルフィリーズと2024年の桜花賞で激闘を演じた同世代のライバル、アスコリピチェーノとステレンボッシュの“再戦”が大きな注目を集めている。
さらにこの2頭以外にも重賞3勝馬クイーンズウォークや、前走で重賞を勝利したアドマイヤマツリにサフィラ、ワイドラトゥールに加え、重賞勝ちこそないものの重賞で2着が5回あるボンドガールなど、4歳の強豪が大挙参戦してくる点も見逃せない。
昨年は14番人気・単勝208.6倍のテンハッピーローズが勝利したことでも大きな話題となったが、果たして今年はどんな結果が待ち受けているのか。ここでは過去10年データを基に、ローテーションに見られる特徴を探っていく。
中心は阪神牝馬S組

最も勝ち馬を輩出しているのが、計4勝の阪神牝馬S組。全体成績も【4-3-5-57】と、延べ12頭を馬券内に送り込んでいる見逃せない前哨戦だ。
着順で深掘りすると、1~3着馬は【1-3-4-18】で勝率こそ3.8%も複勝率は30.8%と上々。一方、勝ち馬に特化すると4~9着馬が【3-0-1-22】勝率11.5%と負けてきた組の逆襲も目立つ。ただし、10着以下は【0-0-0-17】で大敗からの巻き返しは期待薄といった傾向となっている。
特に4~9着組では人気も「4~9番人気」だった馬が【2-0-1-7】勝率20.0%、複勝率30.0%と好成績で、今年はビヨンドザヴァレー、ソーダズリングが狙い目となる。
アスコリピチェーノの不安材料
続いて注目の一頭、アスコリピチェーノの前走はサウジアラビアの1351ターフスプリント(GⅡ)。こちらはソングラインが2022年と2023年に同じローテでヴィクトリアマイルに挑んでいる。
注目すべきは“連勝”の例がないこと。ソングラインは4歳時の2022年に1351ターフスプリントを制したが、ヴィクトリアマイルでは5着に敗れた。逆にその1年後はサウジで10着と崩れながら、帰国初戦のヴィクトリアマイルで優勝を果たしている。アスコリピチェーノは前例のない2連勝を成し遂げることができるだろうか。
もう一頭の注目馬、ステレンボッシュは大阪杯13着からの臨戦となる。前走大阪杯組は【1-0-1-4】勝率16.7%、複勝率33.3%だが、大阪杯で5着以下に敗れた馬は【0-0-0-3】で馬券内への好走がない。“2強”と目される2頭だが、ローテ面には一抹の不安がある。
最後に1800mで行われる前哨戦、中山牝馬Sと福島牝馬Sについても触れておく。
前者は【1-2-0-10】複勝率23.1%に複勝回収率112%と見逃せない成績で、こちらも阪神牝馬Sと同様に1~3着【0-1-0-6】複勝率14.3%に対し、4~9着【1-1-0-2】勝率25.0%、複勝率50.0%と成績が良くなっている。「前走」ではないビヨンドザヴァレーの扱いは微妙だが、阪神牝馬Sと合わせて名前が挙がってくる点は不気味だ。
後者は【0-1-1-18】と全体的に苦戦気味。馬券に食い込んだ2頭は2015年18番人気3着のミナレットと2017年11番人気2着のデンコウアンジュという大穴2頭だった。強引に共通点を探すと、福島牝馬Sは馬体重減のなか0秒5差以内の負けで踏ん張り、ヴィクトリアマイルでは体重を減らさなかったこと。シンリョクカの馬体重は要チェックだ。
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