【羽田盃回顧】ナチュラルライズが5馬身差の完勝 横山武史騎手「着実に一歩一歩成長していると感じます」

三木俊幸

2025年羽田盃勝ち馬ナチュラルライズ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

今回も内にモタれる面を露呈

3歳ダート三冠競走の初戦として、大井競馬場で行われた羽田盃(JpnⅠ・ダート1800m)は単勝1.3倍という断然の支持を集めたナチュラルライズが勝利。前走の京浜盃に続いて重賞連勝を果たした。

レースは好スタートを切ったスマイルマンボが前走の雲取賞と同様にハナを奪い、2番手には雲取賞を勝利しての参戦のジャナドリアが続く展開。その直後の3番手から運んだナチュラルライズは向正面に入るあたりまで、口を割り、折り合いの難しさも見せながらの追走で1000m通過は1:02.4というペースだった。

ナチュラルライズの鞍上、横山武史騎手は4角で前をいつでも交わせるという絶好の手応えで外を回した。早め先頭に立つと後続を寄せ付けない独走で5馬身差、勝ちタイムは1:52.1(重)での決着となった。

横山武史騎手は「スタートは速い方ではないのでスピードが速い馬をいかして壁を作りました。折り合いは難しかったですが馬もよく我慢してくれました。4コーナーから早めに動いて、最後の直線で抜け出し、強い競馬をしてくれました」と振り返る。

一方、これまでのレースと同じく今回も直線では先頭に立ってから内にモタれるのを矯正しながら追われており、能力の高さは誰もが認めるものの、難しい部分を相変わらず露呈してしまった。

それでも鞍上は「荒削りな面もありますが、着実に一歩一歩成長していると感じます」と手応えは感じている様子。このままダート路線の頂点へと駆け上がるのか、次走の走りにも注目だ。

2025年羽田盃ナチュラルライズと横山武史騎手,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


ナイトオブファイアが2着

2着には南関東所属のナイトオブファイアが入った。4連勝で挑んだ前走の京浜盃は一気の相手強化でナチュラルライズからは1.9秒差の3着と初の敗戦を喫した。しかし今回は5番手イン追走から直線は外へと持ち出されて、1.0秒差と前進。まだまだ着差を縮める必要はあるが、一戦ごとに着実に成長しているのは間違いない。

ジャナドリアはそこからさらに6馬身離された3着。勝ち馬よりも前でレースを運び能力は出し切ったが、現状では京浜盃組から挑んだ上位2頭のレベルがさらに高かったということだろう。

《ライタープロフィール》
三木俊幸
編集者を経てフリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場でレースシーンを撮影しながら、執筆活動も行っている。

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