【東京新聞杯】ブレイディヴェーグとウォーターリヒトは消し ハイブリッド式消去法

八木遊

2025年東京新聞杯の消去法データ,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

今週は日曜東京で行われる東京新聞杯を予想する。いつも通り過去10年のデータを使って複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消していく。登録馬17頭で唯一、除外対象(*)となっているロジリオンも含めて進めていきたい。

『父ミスタープロスペクター系』×『前走2着以下』★3.0%★

まずは血統データから父ミスタープロスペクター(ミスプロ)系の馬を取り上げる。過去10年の成績は【1-0-3-34】(複勝率10.5%)と振るわない。4頭が馬券に絡んでいるが、うち3頭は前走を勝利していた。

前走2着以下だったミスプロ系の馬は【0-0-1-32】(同3.0%)と、3着が1頭だけ。18年に2番人気で3着に入ったダイワキャグニーが唯一の例外だった。

今年は以下の5頭がこのデータに当てはまった。23年のエリザベス女王杯を制したブレイディヴェーグは、4着に敗れた前走マイルCSに続いての1600m戦。直線の長い東京コースなら自慢の末脚が炸裂してもおかしくないが、一度調子を崩した牝馬は立て直しが難しいことも少なくない。ここは思い切って消去したい。

【今年の該当馬】
・シャンパンカラー
・ゾンニッヒ
・ブレイディヴェーグ
・メイショウチタン
・ロジリオン*

『前走非重賞』×『前走3番人気以下』★3.4%★

続いては前走クラス別成績に注目した。前走が重賞だった組の【6-5-9-75】(複勝率21.1%)に対して、非重賞組は【4-4-1-43】(同17.3%)。まずまず健闘している部類に入るだろう。

ただし、東京新聞杯で好走した馬のほとんどが前走で1~2番人気に推されていた。前走3番人気以下の馬に絞ると、【1-0-0-28】(同3.4%)と馬券圏内に入った馬は1頭しかいない。

今年は以下の3頭がこのデータに当てはまった。消去済みのゾンニッヒに加えて、ともに3勝クラスからの連勝を狙うオールナットとゴートゥファーストを消去する。

【今年の該当馬】
・オールナット
・ゴートゥファースト
・(ゾンニッヒ)

『ノーザンファーム生産』×『6歳以上』★5.0%★

3つ目は過去10年で【4-7-3-36】(複勝率28.0%%)のノーザンファーム生産馬を取り上げる。東京新聞杯における好走馬のほとんどは4~5歳馬だった。6歳以上は【0-1-0-19】(同5.0%)と複勝率は低い。

今年は6歳馬の3頭がこのデータに当てはまった。いずれも初めて背負う59kgの斤量もマイナス材料。先週の根岸Sでは同斤量のタガノビューティーを推したが、芝レースでは、重い斤量が切れ味を削ぐ可能性もあるとみる。

【今年の該当馬】
・ジオグリフ
・ジュンブロッサム
・マテンロウスカイ

『非社台系生産』×『キャリア17戦以下』★5.1%★

続いては同じ生産者別データから、非社台系生産馬(社台ファーム、ノーザンファーム、社台コーポレーション白老ファーム、追分ファーム以外)を取り上げたい。過去10年の成績を見ると、【4-1-4-64】(複勝率12.3%)といまひとつ。特にキャリア17戦以下の馬は【0-0-2-37】(同5.1%)で、最高でも3着だった。

今年は以下の4頭がこのデータに当てはまったが、うち1頭はすでに消去済み。ウォーターリヒトとオフトレイル、コラソンビートを新たに消去リストに加える。

【今年の該当馬】
・ウォーターリヒト
・オフトレイル
・コラソンビート
・(ロジリオン*)

『栗東所属』×『前走京都、阪神以外』★5.9%★

最後は東西別データから、アウェイとなる栗東所属の馬を取り上げたい。過去10年の成績は【5-4-3-65】(複勝率15.6%)で、【5-6-7-55】(同24.7%)の美浦所属馬にやや水をあけられている印象。ただし、前走を京都か阪神で走っていた馬なら【5-2-3-33】(同23.3%)と複勝率は高い。

一方で、2場以外で走っていた馬は前走海外も含めて【0-2-0-32】(同5.9%)。最後はこの組み合わせを採用したい。

今年は以下の5頭がこのデータに当てはまったが、うち4頭はすでに消去済み。新たにセオが消えることになった。

【今年の該当馬】
・(ウォーターリヒト)
・(ゴートゥファースト)
・セオ
・(ゾンニッヒ)
・(メイショウチタン)

全ての条件を終えて残ったのは、サクラトゥジュール、ボンドガール、ラーグルフの3頭。このなかから本命には、武豊騎手が騎乗予定のボンドガールを指名したい。通算7戦1勝と勝ち味に遅い(勝ちきれない)が、2着4回、3着1回。唯一の大敗は直線で大きな不利があった昨年のNHKマイルCだ。

同馬を手の内に入れている「レジェンド」が重賞初制覇に導くとみた。馬券は本馬の単勝、さらに3頭のワイドボックスを買うつもりだ。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

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