戸崎圭太騎手が首位、重賞2勝で賞金もトップ 坂井瑠星騎手と松山弘平騎手が続く【1月終了時の騎手リーディング】

三木俊幸

2025年1月終了時点での騎手リーディング顔ぶれ,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

実績あるメンバーが上位を占める

今年の中央競馬は1月5日からスタートし、26日まで9日間の開催が行われた。なかでも好スタートを決めたのが、昨年リーディング3位だった戸崎圭太騎手だ。


2025年1月終了時点での騎手リーディング,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


日別の成績は0→1→1→1→0→0→4→2→4。序盤は目立った勝利数ではなかったが、後半3日間で一気に10勝を積み重ねるなど、1月は71回の騎乗で13勝を記録した。

13勝中10勝が「乗り替わり」というのも特徴で、その中にはエリカエクスプレスに騎乗したフェアリーS、昨年のダービー馬ダノンデサイルとのコンビで挑んだAJCCと重賞の2勝もここに含まれていた。総賞金は306,445,000円で、賞金ランキングでもトップを快走している。


ダノンデサイルとのコンビでAJCCを制した戸崎圭太騎手,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


2位は昨年リーディング4位だった坂井瑠星騎手。1→1→1→2→1→0→1→5→0と序盤からコンスタントに勝利をあげて上位につけた。

1月25日の中京競馬では1日5勝の大活躍。一度は単独トップに立ったが、最後の最後で戸崎騎手に逆転を許し、月間12勝で1月を終えた。

そんな坂井騎手の成績で際立っていたのは「1番人気」の馬に騎乗した際の成績。【8-2-1-3】勝率57.1%、連対率71.4%、複勝率78.6%で、回収率は単複ともに100%を超えている。

3位は2024年の年間リーディング5位だった松山弘平騎手。日別の成績は2→3→1→1→1→1→1→0→2でトップを走った時期もあり、最終的には12勝をマークしたものの、2着の回数で坂井騎手を下回った。

特に顕著だったのは「ダートで馬体重500〜519kg」の馬に騎乗したケースで、その成績は【5-1-2-3】勝率45.5%、連対率63.6%、複勝率72.7%と凄まじい。8番人気で2勝、6番人気で1勝と人気薄での勝利も含まれており、単回収率は1091%という高い数字が残っている。

昨年リーディング2位だった川田将雅騎手は、10勝で4位という成績だった。騎乗回数が49回と比較的少なめだったが、連対率40.8%は上位にランクインした騎手の中ではトップだ。また、1月は重賞勝ちこそなかったもののシンザン記念で2着、日経新春杯4着、プロキオンS3着と健闘を見せており、賞金ランキングは207,750,000円で3位につけている。

川田騎手というと人気馬に騎乗することが多く、前走で好結果を残した馬への騎乗が多いイメージがある。しかし、1月の成績を振り返ると「前走6〜9着」だった馬に騎乗したケースで【3-2-1-2】勝率37.5%、連対率62.5%、複勝率75.0%の好成績。単回収率122%、複回収率も111%というのは意外な発見であった。

9勝で5位にランクインしたのは、前年リーディング10位だった西村淳也騎手。日別の成績を見ると0→1→0→1→2→1→2→1→1と大勝ちこそなかったが、コンスタントに勝ち星を上積みした。特に「前走2着」から挑んだ馬とのコンビでは【4-2-0-5】勝率36.4%、複勝率54.5%で単回収率156%をマーク。日経新春杯を制したロードデルレイもこのデータに該当していた。

西村騎手を除いた4人はいずれも前年トップ5に入った顔ぶれ。実績あるメンバーが年明けからしっかりと結果を残したと言っていい。


前年王者C.ルメール騎手は6勝

鮫島克駿騎手は6勝で9位ながらも、204,535,000円を獲得して賞金ランキングでは4位にランクインしている。プロキオンSをサンデーファンデーとのコンビで勝利したことに加え、日経新春杯でもショウナンラプンタで2着に好走。その他、リステッド競走の淀短距離S2着、紅梅S3着と上級クラスでの入着が多かった。

また、昨年リーディングトップだったC.ルメール騎手は、昨春に負傷した際に入れていたプレートとボルトの除去手術を行なったこともあり、前半5日間は騎乗せず。復帰初日こそ勝利がなかったものの、それ以降は1→2→3と日毎に勝利数を増やしていき、合計6勝と調子は上向いている。


C.ルメール騎手,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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