「Mr.最終レース」は誰だ? 坂井瑠星騎手は芝の12Rで単回収率140%超

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最終12Rの注目度が上昇中
最終レース、それはその日最後の希望。メインレースでハズレて一発逆転を夢見る者、逆にメインレースを的中しダブルアップに挑戦する者……そこでは様々な競馬ファンたちの想いが交錯する。
そんな最終レースが最近注目を集めている。というのも、昨年から12Rに未勝利戦が組まれるケースが見られるようになったからだ。この1月には38年ぶりに中山の12Rで未勝利戦が行われたことでも話題となった。
そこで、今回は「最終レースで買える騎手」をテーマに、12R全体(芝/ダート)の成績、芝12Rの成績、ダート12Rの成績と、3つの切り口から調査していく。なお、データは2022年1月1日~2025年1月26日までのものを使用する。
人気馬でも穴馬でもOK 角田大和騎手
まずは、芝とダートを合わせた総合成績で「買える」騎手を取り上げていく。

<最終12Rで「買える」騎手(芝/ダート)>
川田将雅【50-19-13-50】
勝率37.9%/連対率52.3%/複勝率62.1%/単回収率119%/複回収率93%
西塚洸二【12-8-9-97】
勝率9.5%/連対率15.9%/複勝率23.0%/単回収率141%/複回収率122%
角田大和【12-7-12-117】
勝率8.1%/連対率12.8%/複勝率20.9%/単回収率216%/複回収率138%
最初に取りあげるのは、トップジョッキーの川田将雅騎手。勝率は37.9%、単回収率は119%となっている。騎乗馬の平均人気は1.9だが、圧倒的支持にきっちり応えて単回収率プラスをマークしている点は凄まじい。
競馬場別の成績では、新潟、東京、中京、阪神、小倉と5つもの競馬場で単回収率100%オーバー。人気馬に騎乗していても逆らわないのが吉だ。
次に紹介するのは西塚洸二騎手で、単回収率は141%とこちらもかなり優秀。短距離での信頼度が高く、1200mでは【8-5-6-49】勝率11.8%、複勝率27.9%、単回収率188%、複回収率170%とさらに数字を上げてくる。
競馬場別では、札幌、福島、新潟、中山、中京で複回収率が100%超え。ローカル開催(札幌、函館、福島、新潟、中京、小倉)では【10-8-7-58】勝率12.0%、複勝率30.1%、単回収率182%、複回収率135%と素晴らしい成績になっている。
3人目は角田大和騎手を見ていく。トータルの単回収率は216%と、前記2名を大きく上回る。特徴としては人気馬での信頼度が高いだけでなく、穴馬もしっかり馬券に持ってくることが挙げられる。
1番人気での成績は、【4-1-1-1】複勝率85.7%とほぼパーフェクト。5番人気以内で見ても【8-2-6-20】単回収率113%とプラス域だ。一方、10番人気以下の大穴でも【1-1-5-61】単回収率326%、複回収率199%を記録している。人気馬でも穴馬でもOK、「Mr.最終レース」と呼んでも差し支えないだろう。
芝なら「ローカル」の永島まなみ騎手
この章では、芝の12Rで「買える」騎手を紹介する。

<芝の最終12Rで「買える」騎手>
戸崎圭太【18-10-9-64】
勝率17.8%/連対率27.7%/複勝率36.6%/単回収率111%/複回収率69%
坂井瑠星【15-13-6-47】
勝率18.5%/連対率34.6%/複勝率42.0%/単回収率147%/複回収率112%
永島まなみ【8-4-5-83】
勝率8.0%/連対率12.0%/複勝率17.0%/単回収率110%/複回収率76%
まずは戸崎圭太騎手。単回収率は111%とプラス域だ。競馬場別では、【10-5-5-21】勝率24.4%、単回収率180%の中山や【3-0-0-3】単回収率215%の福島が狙い目となる。ただし、小回りコースを得意とする一方、大箱コースでは割引が必要な点は注意。関東の主場でも、大箱コースの東京では【4-2-4-23】勝率12.1%、単回収率70%に留まっている。
坂井瑠星騎手は、単回収率147%、複回収率112%とともにプラス。競馬場別では、東京、京都、阪神、小倉で単回収率が100%超えとなっている。脚質別では、逃げ【4-3-0-3】勝率40.0%、単回収率201%、先行【7-7-3-16】勝率21.2%、単回収率246%と前が優秀。前目につけられそうな馬に騎乗する際は注目だ。
最後に取り上げるのは単回収率110%を記録する永島まなみ騎手。競馬場別では、福島が【4-2-0-10】勝率25.0%、単回収率310%、新潟が【2-0-0-11】勝率15.4%、単回収率121%と東日本のローカル開催が狙い目だ。
距離別では、1200m【4-2-5-44】勝率7.3%、複勝率20.0%、単回収率89%、複回収率103%や、2000m【3-0-0-6】勝率33.3%、単回収率597%がオススメ。短距離戦では紐狙い、中距離戦なら頭狙いと使い分けたい。
ダートでは「外枠」の丹内騎手
最後はダートの12Rで「買える」騎手を見ていく。

<ダートの最終12Rで「買える」騎手>
西村淳也【7-9-16-78】
勝率6.4%/連対率14.5%/複勝率29.1%/単回収率24%/複回収率108%
団野大成【8-10-4-70】
勝率8.7%/連対率19.6%/複勝率23.9%/単回収率144%/複回収率70%
丹内祐次【6-13-10-88】
勝率5.1%/連対率16.2%/複勝率24.8%/単回収率139%/複回収率81%
まずは西村淳也騎手。単回収率は24%と低いが、複回収率は108%となっている。単系馬券ではなく連系馬券で信用していきたい。短距離戦より中長距離戦が良いタイプで、1700m以上では【5-3-6-22】複勝率38.9%、複回収率154%と優秀だ。競馬場別では、函館、東京、中山、中京、小倉で複回収率がプラスと、多くの競馬場で狙える。
次に取りあげるのは団野大成騎手。単回収率は144%となっている。阪神コースで妙味があり、成績は【4-1-1-19】勝率16.0%、単回収率443%と良好。3月から再開する阪神開催で要注目だ。距離別では短距離戦、特に1200mを得意としており、【5-4-1-26】勝率13.9%、単回収率328%を記録している。
ラストは単回収率139%をマークする丹内祐次騎手。競馬場別では、中山と東京が狙い目となる。特に中山では、【3-4-1-33】勝率7.3%、複勝率19.5%、単回収率324%、複回収率122%と妙味たっぷりである。
また、外枠からの競馬も得意。4枠から内では【1-6-4-41】勝率1.9%、単回収率2%なのに対して、5枠から外では【5-7-6-47】勝率7.7%、単回収率248%と明暗が分かれる。なかでも8枠は【2-2-2-17】勝率8.7%、単回収率559%、複回収率140%と、見かけたら即買いレベルだ。内枠は割り引いて、外枠で積極的に狙っていきたい。
《プロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。
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