【チャンピオンズC】マイルCS南部杯組が複勝率46.2% 東大HCの本命は逆転狙うペプチドナイル

東大ホースメンクラブ

チャンピオンズCの主な前走レースの複勝率(過去10年)

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秋のダート王決定戦

今週日曜日、中京競馬場でGⅠ・チャンピオンズCが行われる。連覇を狙うレモンポップを筆頭に、今年のフェブラリーS勝ち馬ペプチドナイル、JBCクラシック勝ち馬ウィルソンテソーロ、3歳馬サンライズジパングなど、16頭が出走予定だ。

12月に入り、残す中央GⅠは5戦、古馬GⅠは2戦のみ。まずはここを的中させて、晴れやかな気持ちで年末へのスタートダッシュを切りたい。今回も過去10年データから馬券戦略を検討しいく。

前走南部杯組が中心

チャンピオンズCの前走レース別成績,ⒸSPAIA


<チャンピオンズC・前走レース別成績>
マイルCS南部杯【3-2-1-7】勝率23.1%/連対率38.5%/複勝率46.2%
→1着馬【2-0-0-1】勝率66.7%/連対率66.7%/複勝率66.7%
JBCクラシック【4-4-2-32】勝率9.5%/連対率19.0%/複勝率23.8%
JRA【1-4-6-71】勝率1.2%/連対率6.1%/複勝率13.4%
海外【0-0-0-6】勝率0.0%/連対率0.0%/複勝率0.0%
※「JRA」は18年JBCを除く

今年も海外や地方、中央で戦ってきた馬が一堂に会する秋のダート王決定戦。中心となるローテーションはどれかを考える。

最も好成績なのは前走マイルCS南部杯組で【3-2-1-7】。昨年勝ち者レモンポップもこのローテーションだった。その勝ち馬は【2-0-0-1】。2020年9番人気アルクトスは9着に敗れたが、1番人気に推された18年ルヴァンスレーヴ、23年レモンポップは期待に応えて勝利しており、今年のレモンポップも信頼できる。

南部杯組のペプチドナイル、ミックファイアはどうか。着順でいうと同2着馬の出走例はなく、3~5着が【1-1-0-4】。着差でみると、0秒9以内の負けが【1-2-0-4】。勝ち馬ほどの信頼度はないが、連対例が複数ありペプチドナイルも推奨できる。

ミックファイアは4着だが着差は1秒5。これ以上の着差から逆転した例は2020年のインティのみ(2秒1差9着→3着)。同馬は南部杯が8か月ぶりの実戦だった上に、元々フェブラリーS勝ち、前年チャンピオンズC3着など実績があった。中央で結果の出ていないミックファイアは少々厳しい。

前走JBCクラシック組は【4-4-2-32】と最多勝だ。持ち回り開催で条件は毎年変わるものの、メンバーレベルの高さという意味では評価できる。勝ち馬が【0-1-0-7】、うち4頭が1番人気で馬券圏外に敗れている点は気になるものの、ウィルソンテソーロは押さえておきたい。

この2レースを除くと好走率の高い前哨戦はほとんどない。特に前走JRA開催のレース(※18年JBC除く)だと【1-4-6-71】複勝率13.4%と低調。今年も半数の8頭を占めており、全消しとはいかないが、一段階評価を下げて考えたい。

前走のリベンジへ

◎ペプチドナイル
3走前のフェブラリーSを11番人気で勝利。近2戦も馬券圏内に入り、フロックではないことを示した。マイルCS南部杯はスタートからレモンポップにターゲットを絞り、最後の直線ではあわや捉えるか、というところまで迫った。

中京ダ1800mは初出走だが、元々フェブラリーS以外の勝ち星はいずれも1700m以上であり、200mの距離延長は歓迎。前走と同様の競馬ができれば逆転の可能性は高い。

◯レモンポップ
昨年の同レースは距離不安が囁かれたが、大外枠から逃げ切り勝ちを収めた。ただ、明確な同型がいなかったからこそできる芸当でもあった。

今年は6枠のミトノオーがハナを主張しそうで、昨年ほどスムーズには隊列が決まらないと考える。ハイペースの消耗戦になるとやはり距離不安がつきまとう。

またマイルCS南部杯は連覇こそしたが、大差勝ちした昨年よりは見劣りするのも事実。もちろん今年も能力で勝ち切る可能性はあるが、本命にはできない。

▲ウィルソンテソーロ
昨年の本レースは出遅れから上がり3F最速の脚で2着。その後はマイルのフェブラリーSを除いて大崩れしておらず、ドバイWCでも4着に入った。

JBCクラシックの走りは素晴らしく、4角で先頭に立つと最後は緩めて0秒8差勝ち。昨年よりもパワーアップしている。この馬もレモンポップにリベンジする可能性は十分にある。

以下、前走中央組からサンライズジパング、ガイアフォースまで印を回す。

サンライズジパングはフォーエバーヤングに0秒3まで迫った実績があり、3歳馬【2-2-2-12】のデータ面も後押しする。

ガイアフォースは安田記念でGⅠ馬3頭(ソウルラッシュ含む)に次ぐ4着。ダート経験は一度だけだが、そのフェブラリーSで2着。セントライト記念勝利などもあり距離延長は歓迎で、ハイペースなら好勝負が期待できる。馬券は◎軸の馬連で勝負する。

▽チャンピオンズC予想▽
◎ペプチドナイル
◯レモンポップ
▲ウィルソンテソーロ
△サンライズジパング
×ガイアフォース

《ライタープロフィール》
東大ホースメンクラブ
約30年にわたる伝統をもつ東京大学の競馬サークル。現役東大生が日夜さまざまな角度から競馬を研究している。現在「東大ホースメンクラブの愉快な仲間たちのブログ」で予想を公開中。


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