【秋華賞】クリスマスパレードとミアネーロは消し、ステレンボッシュも消し候補!? ハイブリッド式消去法

八木遊

過去10年の秋華賞『美浦所属騎手』かつ『キャリア5戦以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の毎日王冠では、8番人気のマテンロウスカイを本命に指名した。好位で競馬ができればチャンスありと読んだが、うまくインに潜り込んだところまではよかったものの、中団後方の位置取りが致命傷に。最後の直線は横山典弘騎手もほぼ追うことができず8着に終わった。

今週の対象レースは日曜京都メインの秋華賞だ。2021年と22年は阪神開催だったが、同じ芝内回りの2000mで、傾向は大きく変わらないという見立て。いつも通り過去10年のレースを対象に、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、当てはまった馬を順番に消していく。

なお、今年は17頭が登録しているが、右前浅屈腱炎が判明したチェレスタは回避が決まっているため、他の16頭を対象とする。


『関東馬』×『非社台系生産』★0.0%★

まずは東西別データから関東馬をピックアップする。過去10年の成績は【2-4-1-59】(複勝率10.6%)と苦戦中。特に社台系以外の牧場で生産された馬は【0-0-0-27】(同0.0%)と壊滅状態だった。1つ目はこの組み合わせを採用したい。

今年はキャットファイトとコガネノソラの2頭がこの消去データに当てはまった。後者は前走クイーンSで古馬をねじ伏せたが、そもそも同レースからの転戦組は秋華賞で不振傾向にある。実力は認めつつ、初の関西遠征も不安要素になるとみて消去する。

【今年の該当馬】
・キャットファイト
・コガネノソラ

『前走ローズS』×『前走1秒以上の差で負け』★0.0%★

続いて、最重要トライアルのローズS組を取り上げたい。過去10年の成績は【1-4-6-48】(複勝率18.6%)で、ローズSから秋華賞を勝ったのは15年のミッキークイーンが最後となっている。

ほぼ毎年1頭の確率で馬券に絡んではいるが、勝つとなると厳しい。また、ローズSで1秒以上の差をつけられていた馬に限ると【0-0-0-16】という成績で、すべて4着以下に敗れていた。

出走予定馬のなかで1秒以上離されていたのはラビットアイだけ。しかも3秒7差の大敗を喫していた。前走は休み明けだったとはいえ、GⅠでの巻き返しは厳しいと言わざるを得ない。

【今年の該当馬】
・ラビットアイ

『美浦所属騎手』×『キャリア5戦以下』★0.0%★

3つ目は過去10年で【1-3-0-41】(複勝率8.9%)の美浦所属騎手をピックアップする。これだけでも複勝率は消去対象となる10%未満だが、ハイブリッド式消去法では別の条件を掛け合わせる。今回は「秋華賞までに走ってきたレース数」だ。5戦以下の馬に絞ると【0-0-0-10】(同0.0%)となる。

鞍上はまだ確定ではないが、7日時点の想定騎手によると、今年は以下の3頭が当てはまった。紫苑Sをコースレコードで制したクリスマスパレードは有力馬の1頭としてレースに臨むが、前走の反動に加えて初の栗東滞在も気になる。アドマイヤベルとミアネーロも重賞勝ちの実績馬ではあるが、消去とする。

【今年の該当馬】
・アドマイヤベル
・クリスマスパレード
・ミアネーロ

『前走4着以下』×『前走初角3番手以内 or 同8番手以下』★1.9%★

続いては前走着順を取り上げる。秋華賞で3着以内に入った馬の多くは前走でも3着以内に入っていた。

その証拠に、前走で4着以下に敗れた馬は【0-3-2-73】(複勝率6.4%)とかなり厳しい結果となっている。特に前走で最初のコーナーを3番手以内、もしくは8番手以下で通過していた馬は【0-1-0-51】(同1.9%)だった。4つ目の消去データはこの組み合わせを採用する。

今年は以下の3頭がこのデータに当てはまった。このうちキャットファイトはすでに消去済み。新たにホーエリートとラヴァンダを消去リストに追加する。

【今年の該当馬】
・(キャットファイト)
・ホーエリート
・ラヴァンダ

『前走で人気を下回る着順』×『前走から馬体重増』★3.7%★

4つの条件を終えて、16頭のうち半数の8頭が消えた。最後は前走で人気を裏切る着順に敗れていた馬に注目した。

過去10年の成績は【3-2-1-53】(複勝率10.2%)で、複勝率は辛うじて10%を維持しているレベル。馬券に絡んだ6頭のうち5頭に共通していたのは、秋華賞でマイナス馬体重か増減なしだったことだ。逆に馬体重増で出走した馬は【1-0-0-26】(同3.7%)と、1頭しか馬券に絡んでいない。

残っている8頭のうち前走で人気を裏切っていたのは、ステレンボッシュ、ボンドガール、ランスオブクイーンの3頭。もし秋華賞当日の馬体重がプラスならバッサリ消去したい。

【今年の該当候補】
・ステレンボッシュ
・ボンドガール
・ランスオブクイーン

全ての条件を終えて確実に残るのはクイーンズウォーク、セキトバイースト、タガノエルピーダ、チェルヴィニア、チルカーノの5頭となった。

今年の秋華賞はステレンボッシュ、クイーンズウォーク、チェルヴィニアによる“三強”の争いとみられているが、本命には前走のローズSで4着に敗れたタガノエルピーダを指名したい。デビュー2戦目の朝日杯FSで3着に好走した実力馬で、プラス12kgで臨んだ前走も前哨戦としては悪くない走りだった。

買い目は本命馬の単複に加えて、チェルヴィニアとの2頭軸3連複流し馬券で勝負する。仮に5つ目の条件で3頭が消去条件を免れたとしても、買い目は6点なのでトリガミになることはないだろう。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2023年8月から長期休養に入っていたが、24年6月に再開。今年はワイドを中心にコツコツ的中を狙う。

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