【注目2歳馬】稍重でラスト2F12.0-12.0とスピードの持続力を発揮 レイデオロ産駒ジュンライデンが新馬V

三木俊幸

小倉の新馬戦を制したジュンライデン,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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半兄は重賞2勝のサトノグランツ

先週土曜は福島芝2000m戦でピコチャンブラックがラスト1F11.3を記録して7馬身差で勝利。札幌ダ1700m戦ではナチュラルライズが同日の3歳以上1勝クラス、翌日の2勝クラスを上回る1:45.7の好タイムで6馬身差をつけて快勝したほか、日曜札幌芝1800m戦でもキングスコールが1:47.8の2歳コースレコードをマークするなど今後が楽しみになる新馬戦が多かった。

それらのレースと比較するとややインパクトは薄かったが、小倉で撮影した新馬戦から土曜日の芝1800m戦を制したジュンライデンを紹介する。父レイデオロ、母チェリーコレクトという血統で、半兄には京都新聞杯と神戸新聞杯を制したサトノグランツ、半姉にはクイーン賞を制したダイアナブライトらが兄姉におり、コンスタントに勝ち上がっている。2022年のセレクトセールにて9,460万円で落札され、兄と同じ友道康夫厩舎の所属で荻野極騎手とのコンビでデビューを迎えた。

レースは内に1番人気だったグレインワーク、真ん中にメイショウツヨキと3頭がほぼ横並びで先頭集団を形成する展開になった。1000m通過が1:03.4というスローペースとなったなか、4角でグレインワークが脱落。直線では外に膨れる面も見せたがメイショウツヨキとの追い比べを3/4馬身差制した。勝ちタイムは1:52.1と遅かったが、前日の金曜日には22.5mm、当日も早朝までに0.5mmの雨が降り稍重発表。さらに昼休み前の4Rで突然のスコールもあり、力のいる馬場状態だったと言える。

ラップ面でもラスト3F12.1-12.0-12.0と数字だけを見ると平凡ではあるが、前に壁を作れずに終始外を回る形となったなかで、スピードの持続力は証明した。良馬場の瞬発力勝負でどこまで対応できるのか次走以降の走りに注目したい。兄同様に距離が延びることは問題なさそうだ。

小倉新馬を制したジュンライデンのデータ,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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祖母は重賞戦線で活躍したワンカラット

日曜日の小倉1R2歳未勝利戦では、重賞4勝のワンカラットを祖母に持つブリックスアンドモルタル産駒ワンモアスマイルが勝ち上がった。

小倉2歳未勝利戦を勝ち上がったワンモアスマイル,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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レース序盤は後方2番手を追走。前半800mを49.5で通過したところで、最後方にいたベストファンタジーが一気に捲っていく展開になった。それでも自分のペースを崩さずに徐々に外からポジションを押し上げると、4角では横に広がった大外から先頭に並びかけた。直線は一頭だけ脚色が違い、鞍上の松山弘平騎手がターフビジョンを見る余裕があったほどで、結果は2着に3馬身差をつけて完勝。勝ちタイム1:50.2は際立つものではないが、レース内容は良かった。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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