【函館スプリントS】4歳牡馬が好データ 割引材料なしのレイベリング、ビッグシーザーを中心視
門田光生
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若い馬が好走傾向
2024年6月9日に函館競馬場で行われる第31回函館スプリントステークス(以下、函館SS)。北海道シリーズの幕開けを告げる、函館のスピード王決定戦だ。今回は過去10年(21年札幌開催を含む)の成績を基にして当レースを検証していきたい。
☆所属
美浦から直接輸送してくるケースはあるものの滞在競馬が主となるので、基本的に北海道は東西中立の地と考えていいだろう。美浦所属馬4勝、栗東所属馬6勝と、勝ち馬はほぼ互角。ただし、2着馬の数に差があって、栗東所属馬が9回。美浦所属馬の2着は2017年キングハートだけ。勝率はほぼ差がないものの、連対率の差で栗東所属馬有利としたい。
☆性別
牡馬、セン馬が計6勝、牝馬4勝。出走頭数は牡馬、セン馬の方が多いので、勝率はほぼ互角。ただ、ここも2着馬の数で差が出ていて、牡馬、セン馬が計8回、牝馬2回。連対率の差で牡馬、セン馬有利とする。
☆年齢
3~5歳馬が3勝、2着2回ずつ。この3世代が横並び。ただ、これも出走頭数に差があって、3→4→5歳と年上ほど多くなっている。よって、全体の頭数が少ないながら、同等の結果を出している3歳馬が優勢となる。
ちなみに、3歳馬の3勝はすべて牝馬。3頭とも斤量50kgと軽く、この恩恵がかなり効いているのだと思われる。今年は3歳牝馬の参戦がないので、4歳牡馬が有力としたい。なお、6歳馬から勝ち馬が出ておらず、8歳以上の連対馬はいない。
☆前走クラスと主な前走
北海道の重賞は、いろんな路線から出走してくるケースが多い。このレースも例にもれずだが、最も結果を出しているのは、前走でGⅠを走っていた組。半数にあたる5勝を挙げている。この5勝の内訳は、桜花賞(3勝)と高松宮記念(2勝)となっている。
☆前走距離
最も連対馬が出ているのは同距離となる前走1200m組で10連対(5勝、2着5回)。ただ、出走頭数も抜けて多いので、勝率、連対率は平凡。勝率、連対率がいいのは前走マイル組だが、3勝はいずれも桜花賞組で、これが数字を押し上げている。
☆前走着順
前走GⅠ組が強い重賞にありがちな傾向だが、このレースは前走着順=好成績とはなっていない。前走掲示板組で特にひどいのが前走4、5着馬。該当する14頭すべてが3着以下となっている。成績がいいのは前走2、3着馬で、それぞれ4割以上の確率で馬券に絡んでいる。ただ、今年はともに該当馬がいなかった。
☆前走馬体重
前走時に460~479kgの間で出走していた馬の好走率が高く、勝率17.1%という数字が際立つ。
☆その他
なぜか黒鹿毛の好走率が低く、23頭が出走して、連対馬は1頭しかいなかった。
今回は難解戦
函館SSのデータをまとめてみよう。
【好走率アップ】
A「栗東所属馬」
B「4歳牡馬(セン馬含む)」
C「前走馬体重460~479kg」
【勝ち馬なし】
D「6歳馬」
E「黒鹿毛」
【連対馬なし】
F「8歳以上」
G「前走4着馬、もしくは5着馬」
今回、プラスデータが2つあって、マイナスデータがない馬は、カルロヴェローチェ(AB)、スコールユニバンス(AC)、ビッグシーザー(AB)、レイベリング(BC)の4頭。このうち、スコールユニバンスだけ牝馬。牝馬は勝ち馬4頭中3頭が3歳で、残る1頭が4歳馬。5歳牝馬は【0-1-1-14】で好走率が高いとはいえない。よって、この4頭のなかではスコールユニバンスを最低評価とする。
残ったのは、4歳牡馬の3頭。今回のデータは、A「栗東所属」より、C「走馬体重460~479kg」の方が好走率が高くなっている。よって、3頭の中で唯一データCを持っているレイベリングが本命でいいだろう。カルロヴェローチェ(前走鞍馬S)とビッグシーザー(前走高松宮記念)のどちらを上に取るかだが、鞍馬S組は【0-1-0-13】と好走率が低いので、2頭の勝ち馬を出している高松宮記念組のビッグシーザーを上位に取りたい。
と、この4頭のBOXで結論付けたかったが、カルロヴェローチェとスコールユニバンスは登録の時点で、出走優先順が23番目と19番目。出走がちょっと厳しいということで、ほかの候補を探してみることにする。また、◎レイベリングも16番目タイとなるがこちらは1/2での抽選にはなるのでこのままとしたい。
トレンドも盛り込むため近5年のデータに絞って調べてみると、ロードカナロア産駒が2勝、2着3回と大活躍していた。今年、同産駒はキミワクイーン、サトノレーヴ、ジュビリーヘッドの3頭が登録。このうち、ジュビリーヘッドだけがプラスデータ(A)を持っているので、これが3番手。残ったキミワクイーン(前走ダービー卿CT)とサトノレーヴ(前走春雷S)だが、春雷S組(近5年)は【1-1-1-6】と好走率が高いので、サトノレーヴを4番手とする。
◎レイベリング
◯ビッグシーザー
▲ジュビリーヘッド
△サトノレーヴ
注カルロヴェローチェ
注スコールユニバンス
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
先週でGⅠシリーズもひとまず終了。上半期のGⅠは、宝塚記念を残すばかりとなりました。私の周辺では、日本ダービーで馬単を本線で的中した神がいました。普段は隣に座っている方なので、運気を分けてもらいたいものです。
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