【クイーン賞】アーテルアストレアが勝利 コンビ復活の菱田裕二騎手「また乗せてもらって感謝の気持ちでいっぱいです」

三木俊幸

2024年クイーン賞勝ち馬アーテルアストレアと2着馬テリオスベル,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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レディスプレリュード以来の重賞2勝目

TCK女王盃が兵庫女王盃として名称を変更して4月へ移行。今年から2月に施行時期が変わったクイーン賞(JpnⅢ・ダート1800m)は、菱田裕二騎手騎乗でトップハンデタイの56.5kgを背負っていたアーテルアストレアが勝利した。

月曜日に降った雪の影響が残り、馬場状態は重。スタートしての先行争いをすんなりと制したのはグレースルビー、2番手以下にゴールデンハインド、ライオットガールという隊列になるも、テリオスベルが外から気合いをつけて捲って1~2角では先頭に立った。

そのまま後続に2馬身ほどのリードを保って前半1000m通過が1:02.0と淀みなく流れる中、6番手を追走していたアーテルアストレア。向正面で徐々に外からポジションを押し上げて4角では逃げるテリオスベルのすぐ外、2番手まで迫った。直線では残り100mを切ったあたりで粘るテリオスベルを捉え1馬身半差をつけ、勝ちタイムは1:53.1だった。

昨秋のレディスプレリュード以来の重賞2勝目となったが、当時は落馬負傷で菱田騎手は騎乗できず、今回は4戦ぶりの騎乗だった。怪我をして騎乗できない間は複雑な思いでレースを見ていたという菱田騎手だが、レース後のインタビューで「オーナー、調教師の橋口先生にまた乗せてもらって感謝の気持ちでいっぱいです」とコメントした。

また全7勝中、レディスプレリュードを除く6勝をともに挙げてきたアーテルアストレアと掴んだ重賞制覇については「本当にただただ嬉しいですし、みんなのこの馬への気持ちが実ってすごく嬉しいです」と語った。

この先の牝馬限定ダートグレード競走は、4月に兵庫女王盃、5月にはエンプレス杯と続く。アーテルアストレアのことを誰よりも知る菱田騎手とのコンビで更なる活躍を期待したい。

2024年クイーン賞勝ち馬アーテルアストレアと菱田裕二騎手,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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2024年クイーン賞、優勝レイをかけたアーテルアストレア,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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今回もしぶとく粘ったテリオスベル

2着はアーテルアストレアと同じトップハンデタイの56.5kgだったテリオスベル。相変わらずスタート後はなかなか行き脚がつかないが、ここまで【1-2-0-0】と安定感抜群の船橋コースでいつものようにレース途中からハナを奪うと、今回も最後までしぶとかった。

2024年クイーン賞、2着のテリオスベルと江田照男騎手,ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)


今回が南関東への移籍後初戦となったキャリックアリードは、スタートで躓くような場面があったが、道中は5番手を追走。ゴール前で1番人気のライオットガールを交わしたが、2着からは5馬身離された3着という結果だった。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。

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