【根岸S】前走圧勝の4歳馬エンペラーワケアは消し ハイブリッド式消去法

藤川祐輔

過去10回の根岸ステークス『前走がJRAのOP以下』かつ『前走3番人気以下』の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週のAJCCでは4頭が消去条件を免れていたが、その中からチャックネイト、ボッケリーニの2頭が連対を果たした。特注としたショウナンバシットの好走が叶わなかった点は残念だが、概ね満足のいく結果であった。

今週は1月28日に東京競馬場で行われる根岸S(GⅢ)を予想する。今回は登録馬19頭から、除外対象となる3頭を除いた16頭から絞りこみを行う。過去10年のデータから、複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップし、条件に当てはまった馬を消去していく。


『前走がJRAのOP以下』×『前走3番人気以下』 ★6.8%★

前走クラス別に成績を見ると、前走でJRA重賞に出走していた馬が【9-5-5-45】(複勝率29.7%)と好相性だ。一方で、前走がJRAのOP以下のレースだった馬は【0-4-5-55】(同14.1%)とやや苦戦気味で、この組から勝ち馬は1頭も出ていなかった。

この組をさらに前走人気別で分類すると、1~2番人気だった馬が【0-3-3-14】(同30.0%)と通用していたのに対して、3番人気以下だった馬は【0-1-2-41】(同6.8%)と結果を残せていなかった。

このデータには7頭が該当するが、JRA重賞で3着以内に好走した実績を持つ馬は1頭も含まれていない。OP以下で評価が高くなかった馬が、一気に相手強化となる重賞の舞台で通用するとは考えにくく、データに従い消去する。

【今年の該当馬】
・アームズレイン
・アイオライト
・アルファマム
・エクロジャイト
・ピアシック
・フルム
・ライラボンド


『前走地方競馬』×『前走1400m以外』 ★0.0%★

前走で地方競馬のレースを使っていた馬は、【1-1-0-26】(複勝率7.1%)と振るっていない。この組でテイエムサウスダン(22年1着)、ベストウォーリア(17年2着)の2頭は連対しているが、いずれも前走で1400mのレースを使っていた。前走で1400m以外のレースを使っていた馬に限ると【0-0-0-8】(同0.0%)と好走馬は1頭も出ていない。

今年のメンバーではオマツリオトコ、パライバトルマリンの2頭が地方競馬からの転戦となる。ともに前走距離は1400m以外であり、不安データに該当するため消去リスト行きとする。

【今年の該当馬】
・オマツリオトコ
・パライバトルマリン


『前走3角3番手以内』×『前走が東京競馬場以外』 ★0.0%★

次は前走3角位置別で成績をみると、3番手以内の馬が【1-1-0-38】(複勝率5.0%)と非常に低調だった。ダート競走は先行馬に有利な印象があるが、意外にも当レースでは苦戦を強いられているようだ。

また、この組から好走した2頭は、いずれも前走で東京競馬場を走っていた。他の競馬場から転戦した馬に限ると、成績は【0-0-0-32】(同0.0%)と全く好走できていない。

このデータには新たに、エンペラーワケアが該当する。条件戦を圧勝してきた戦績から注目を集める存在だが、当馬は積極的なレース運びを信条とする馬である。東京の長い直線で粘り込みを図れるかは未知数であり、初の関東輸送や一気の相手強化にも不安が残る。該当馬32頭が全て凡走という不安データだけに、馬券的妙味も考慮して今回は静観したい。

【今年の該当馬】
・エンペラーワケア
・(アイオライト)
・(エクロジャイト)
・(パライバトルマリン)


『7歳以上』×『前走6着以下』 ★7.1%★

続いて年齢別に成績を見ると、7歳以上の馬が【1-3-4-63】(複勝率11.3%)と振るっていない。この組を前走着順別に分けると、1~5着は【1-3-2-34】(同15.0%)と、馬券絡みのほとんどはここに該当していた。一方の前走6着以下は【0-0-2-26】(同7.1%)と連対馬が1頭もいなかった。

この組からグレープブランデー(16年3着)、アドマイヤロイヤル(15年3着)の2頭が好走しているが、ともに古馬混合のJRA重賞を勝利した実績馬だった。今回のメンバーでは新たに3頭が該当するが、いずれも古馬混合のJRA重賞タイトルを有していない。前走掲示板外からの巻き返しは難しいと判断する。

【今年の該当馬】
・ケンシンコウ
・ヘリオス
・ベルダーイメル
・(ピアシック)


『父サンデーサイレンス系』×『前走馬体重500kg以上』 ★8.3%★

最後は血統に関するデータから絞り込みを行なっていく。父サンデーサイレンス系の馬は【1-4-4-36】(複勝率20.0%)となっているが、これを前走馬体重500kg以上に限ると【0-1-1-22】(同8.3%)と好走率が大きく低下する。

実は、前走馬体重500kg以上の全体としての成績は【3-5-5-73】(同15.1%)と決して悪くなく、多くの好走馬が出ている。データから判断するに、サンデーサイレンス系の大型馬のみが極端に成績を落としていることになる。

このデータには、交流重賞4勝の実績を誇るシャマルが該当する。当馬は今回が故障による長期休養からの復帰戦であり、状態面には不安が残る。収得賞金の面からもここで無理をする立場でもなく、当レースへの勝負度合いは高くないだろう。ここは不安データに従って消去対象とする。

【今年の該当馬】
・シャマル
・(アームズレイン)
・(ライラボンド)

全ての条件を終えて凡走データに該当しない馬は、サンライズフレイム、タガノビューティーの2頭。この中でも今回はサンライズフレイムを推奨する。

6戦5勝と勢いを感じる戦績であり、オープン昇格初戦となった前走オータムリーフSを快勝。後方待機から、直線だけで一気に他馬を追い抜くレースぶりは圧巻であった。鋭い末脚を武器とする当馬にとって、直線の長い東京コース替わりは好材料。キャリアは6戦と浅いが、関東輸送を既に2度経験し結果を残している点も心強い。

また、半兄のドライスタウトは府中で4戦3勝、唯一の敗戦もフェブラリーSでの4着で、抜群のコース適性を有している。血統面を踏まえても、今回の舞台替わりは歓迎だ。残念ながら故障で回避となった兄の分まで、府中の砂上で躍動してほしい。

《ライタープロフィール》
藤川祐輔
98年生まれ、新進気鋭の若手ライター。競馬好きの父の影響を受け、幼いころから某有名血統予想家の本を読んで育った。以前は別媒体での執筆を行っていたが、よりデータを活かした記事を書きたいと考えSPAIA競馬への寄稿をスタート。いつの日か馬を買うのが夢。

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