【京都金杯】得意のワンターンで成長した姿見せる 京大競馬研の本命はアルナシーム

京都大学競馬研究会

2024年京都金杯の注目馬診断,ⒸSPAIA

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年齢は6歳まで 勝率が高い5歳を軸に

1月6日(土)に京都競馬場で京都金杯(GⅢ)が行われる。リステッド連勝中の高額馬ドーブネを筆頭に、アルナシームやメイショウシンタケなどのリステッド勝ち馬、アヴェラーレやアンドヴァラナウトなど引退が近づく6歳牝馬も出走し、4年ぶりに18頭立てで当レースが行われることになった。週中の時点で登録が非常に多く、人気が予想された馬の回避、除外などで既に波乱ムードが漂っている。

しかし、この京都金杯は当サークルと相性がいいレース。昨年こそ外れたが、一昨年に◎ダイワキャグニー、その前は◎ピースワンパラディで高額配当を的中できた。当コラムで数々の万馬券を当ててきた偉大な先輩方に私も続きたい。

京都金杯の年齢別成績,ⒸSPAIA


まずは過去10年の年齢別成績を調べた。ほとんどの芝重賞と大きく傾向が変わることはなく、勝ち馬は6歳まで。7歳【0-1-1-29】、8歳以上【0-1-1-12】と衰えが隠せなくなってくるため、穴狙いで無理に高齢馬を選ぶのは避けたい。

6歳までのボリュームゾーンのうち、勝率が1番高いのは5歳で【4-3-1-26】。そこまで多くない出走数から4頭の勝ち馬を出し、連対率20.6%と抜けている。連軸に5歳馬を据えて流す形がおすすめになりそうだ。現5歳世代は昨年イクイノックスやドウデュースの活躍も示す通り非常にレベルの高い世代であるため、ここでも引き続きの活躍を期待出来るだろう。

注目馬診断:ドーブネは今回も単騎逃げが出来るか

京都金杯注目馬の評価,ⒸSPAIA


今回やはり注目を集めているのが“5億円ホース”として有名なドーブネだ。朝日杯FS以降は下級条件から勝ち上がって現在リステッド2連勝中。どちらも重賞馬を下しての勝利であり、その価値は高い。トップハンデも納得ではあるが、重賞未勝利の立場で58.5kgは少し重く感じられる。ここまでの逃げは少頭数かつスローの上がり勝負で後続を封じたものであり、セルバーグやトゥードジボンなど同型がいる今回、外枠から無理に出す形になるとハンデが響いて負ける可能性は考えたい。

アルナシームはそのドーブネに朝日杯で先着歴がある。条件戦から再出発し、かかり癖がひどかった当馬を安易に逃げさせずオープン勝利まで導いた陣営を高く評価したい。脚質には自在性があるため、ここ一番でかかることがなければ今回もドーブネ相手に先着可能だ。

穴で注目はメイショウシンタケ。米子S以降は末脚に磨きがかかり、GⅢでは既に差のない競馬をしている。リステッド1勝止まりのためハンデが57kgで済んだのは好材料で、中山からのコース替わりもプラスだ。展開に左右される馬ではあるが、力はここでも足りる。当日人気しないことを祈りたい。

ワンターンでの実績豊富 久々の重賞も勢いで乗り切る

◎アルナシーム
前走でリステッド初制覇。好走歴がワンターンの1800m以下に偏っており、今回のコースへの適性は非常に高い。勝利した垂水S、カシオペアSをともに1分44秒台で走破し、適性のあるコースであれば能力ゴリ押しで押し切っている。2歳時に強力メンバー相手の朝日杯4着など、既に重賞級の力を見せていながらハンデは57kg、トップと1.5kg差も貰えたことは恵まれたと言える。かからず走れば今回も勝ち負けになるだろう。

◯メイショウシンタケ
米子Sを勝利し、関屋記念、京成杯AHでは上がり最速の脚で僅差の競馬を見せてサマーマイルを優勝した。GⅢであれば戦えることを昨年証明したため、休んでの飛躍に期待したい。ハンデも57kgと重すぎず、休み明けもこなせる。人気薄ではあるが勝ち負け可能だ。

▲コレペティトール
前走3勝クラスを好時計で勝利。馬体の成長もあり、充実していることがうかがえる一戦だった。もともと抽選対象であったため、ここに向けての仕上げには不安が残るが、前走と同程度走れば上位だ。

△ドーブネ
2連勝中で実力ははっきり示しているが、近2走は少頭数のスロー単騎逃げ。重賞の舞台で前走ほど上手くはいかない。ハンデも重い。

×マテンロウオリオン
GⅠでは荷が重いが、昨年GⅢでは僅差の競馬が出来ていた。ここでは実力上位。

×アンドヴァラナウト
昨年の阪神牝馬Sや府中牝馬Sなどワンターンのコースでは僅差の競馬。復活するならこの舞台。

×ドルチェモア
近走はメンタル面が原因の大敗を繰り返しており、今回ブリンカーを着用。前進気勢が戻ればもう少し戦える。殿人気想定なら買ってもいい。

馬券はアルナシームから三連複流し15点で勝負する。もうお年玉を貰える年齢ではなくなった我々は、自分の力でお金を拾いに行かないといけない。今年も昨年以上に予想の精度を上げ、的中を目指していきたい。(文:福山)

京都金杯 予想印
◎アルナシーム
◯メイショウシンタケ
▲コレペティトール
△ドーブネ
×マテンロウオリオン
×アンドヴァラナウト
×ドルチェモア

ライタープロフィール
京都大学競馬研究会
今年で30周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えの本格派が揃う。


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