【クイーン賞予想】2017年以降は逃げが5勝 昨年と同じローテでテリオスベルが連覇達成だ
菊池敬太
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逃げ、先行馬が優勢
2023年11月29日(水)に船橋競馬場でクイーン賞(JpnⅢ・ダート1800m)が実施される。来年から開催時期が2月に変更され、3歳馬と古馬が激突するのは今年で最後。連覇に挑むテリオスベルをはじめ、牡馬混合重賞のレパードステークスを制したライオットガール、関東オークスを勝ったパライバトルマリン、地方勢では重賞ウイナーのノーブルシルエットなどJRAと地方から好メンバーがそろった。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。
過去10年の人気を見ると、1番人気が【4-3-1-2】と勝率、連対率、複勝率の信頼度は高い。2番人気は【1-2-1-6】、3番人気は【2-2-2-4】で、連対馬20頭のうち17頭が4番人気以内と上位人気の活躍が目立つ。
所属はJRAが15連対(美浦8、栗東7)と有利。地方馬は大井が2勝を含む4連対、川崎が1勝をマークしており、近5年では地方馬が3勝を挙げている。
年齢は4歳馬が4勝を含む6連対でリード。3歳馬と6歳馬がそれぞれ4連対で、6歳馬は勝率16.7%。5歳馬と7歳馬が各3連対で、7歳馬は連対率37.5%だった。
実績面は連対馬20頭中15頭がダート1800mの重賞で連対歴。残る5頭中3頭はダート1800mで3回以上連対していた。また、連対馬17頭の前走がJBCレディスクラシックまたはレディスプレリュードだった。脚質は【逃げ7先行9差し4追込0】と、逃げ、先行馬が大活躍している。
テリオスベルが連覇を飾る
◎テリオスベル
美浦所属で勝率が16.7%の6歳馬。秋の2戦はひと息だが、ここ4戦のローテーションは昨年と同じ。今年はトップハンデとなるが、同条件は【4-4-1-3】と好成績を残している。また、2017年以降は逃げ馬が5勝含む6連対と、データも連覇を後押しする。包まれずに先手を奪える外枠は都合が良く、スムーズに自分の形で運べれば期待は大きい。
◯ライオットガール
栗東所属の3歳馬。ダート1800mのレパードステークスで牡馬を抑えて重賞初制覇を飾り、2走前のレディスプレリュードでは0秒1差の3着と、古馬相手でも互角の実力を示した。前走JBCレディスクラシックはJpnⅠの高い壁に阻まれたが、JpnⅢのメンバーなら好勝負に持ち込む能力はある。初タイトルをつかんだ左回りの1800mに替わって、昨年の覇者を撃破してもいい。
▲パライバトルマリン
関東オークスを制した3歳馬。前走のブリーダーズゴールドカップではテリオスベルに逃げ切りを許したが、初の右回りで2着と大きく崩れなかった。左回りの1800m戦は初めてだが、1600m、2100m戦でそれぞれ勝ち鞍があり、全3勝を左回りでマークしていることから、対応は可能だろう。しぶとい先行力が最大の強みで、船橋コースを熟知している戸崎圭太騎手とのコンビで巻き返しを狙う。
ほか、栗東所属のビジンは、過去10年で6連対をマークしている4歳馬。約11ヶ月ぶりのダート戦となるが、ダートでは3勝している。ナイターや地方馬場など初物づくしだが、展開次第では上位進出もあり得る。大井のノーブルシルエットは前走のJBCレディスクラシックで最下位の12着だったが、3コーナーで他馬に挟まれる不利があった。スパーキングレディーカップで0秒5差の5着などがあることから、得意の左回りに替わるのは好材料。スムーズに運べば上位に絡んでくる。
《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。
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