【ジャパンC】連対馬は全て「5歳以下×JRA所属」 データは三冠牝馬リバティアイランドを後押し

門田光生

ジャパンカップの年齢別成績(過去15回),ⒸSPAIA

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過去15回の好走馬はJRA所属馬のみ

2023年11月26日に東京競馬場で行われる第43回ジャパンカップ。海外からはGⅠホースのイレジン(仏)が参戦。一方のJRA勢は国内外のGⅠを5連勝中のイクイノックス、牝馬三冠を達成したリバティアイランドなど、超強力な布陣で迎え撃つ。これに加え、今年は地方から2頭が登録。競馬の面白さが凝縮された一戦となりそうだ。

今回も2008~22年まで、過去15年の成績を基に検証していくのだが、ここ15年で外国馬、および地方馬は一度も馬券に絡んでいない。データ予想をしている以上、どんな実績馬であろうと、データ的にはJRA馬以外が馬券に絡む確率は非常に低いといえる。よって今回は全体の数字に加えて、JRA馬のみで抽出したデータも紹介する。

☆所属
冒頭で触れたように、ここ15年で馬券に絡んだのはJRA勢だけ。そのJRA勢の内訳は、美浦3勝(6連対)、栗東12勝(24連対)。ただ、近5年だと美浦2勝(4連対)、栗東3勝(6連対)と、ほぼ互角の数字となっている。

所属,ⒸSPAIA


☆性別
牡馬・セン馬が8勝(20連対)、牝馬は7勝(10連対)。JRAの牝馬だけに絞ると、勝率25.0%、連対率35.7%という、かなり強いデータとなる。

性別,ⒸSPAIA


☆年齢
最も勝ち馬が出ているのは4歳馬と5歳馬で、それぞれ6勝。連対馬の数では4歳馬の12頭だが、勝率に大きな差はない。連対率は僅かではあるが若い順に高く、3歳馬は【3-5-4-27】連対率20.5%となっている。こちらもJRA所属馬だけで比べると、連対率の差が広がる。なお、6歳以上の連対馬は出ていない。

年齢,ⒸSPAIA


☆前走クラス
馬券に絡んだ45頭は、すべて、前走がJRAのGⅡ以上、もしくは海外帰りの馬だった。特に前走JRA・GⅠ組が11勝(21連対)と大半を占めている。

前走クラス,ⒸSPAIA


☆主な前走
王道ローテーションは天皇賞(秋)からの参戦で、今も昔も変わらない。8勝、15連対は文句なしにトップ。しかし、勝率、連対率が抜けていいのは秋華賞組。【2-1-2-3】とサンプル数は少ないが、半分以上が馬券に絡んでいる。逆に相性が悪いのはオールカマー組で、1頭も連対馬を出していない。

主な前走,ⒸSPAIA


☆前走着順
1着馬15頭中、13頭が前走で4着以内だった。2着馬も11頭が該当。このデータも、JRA勢だけに絞ると、勝率が9.6%→13.1%、連対率は17.6%→24.2%となり、より強いデータとなる。

前走着順,ⒸSPAIA


☆前走人気
勝ち馬15頭中、前走で1番人気に支持されていたのは10頭で、勝率22.7%、連対率31.8%。前述の前走着順よりも勝率、連対率が良いのでこのデータは満たしておきたい。前走6番人気以下から勝ち馬が出ておらず、10番人気以下からは連対馬すら出ていない。

前走人気,ⒸSPAIA


データでは三冠牝馬が圧倒

ジャパンカップのデータをまとめてみよう。

【好走データ】
A「牝馬」
B「3歳馬」
C「前走が秋華賞」
D「前走4着以内」
E「前走1番人気」

【勝ち馬なし】
F「前走が6~9番人気」

【連対馬なし】
G「JRA所属馬以外」
H「6歳以上」
I「前走がGⅢ以下」
J「前走がオールカマー」
K「前走10番人気以下」

近年のジャパンカップは馬券に絡んだのがJRA所属馬だけで、しかも5歳以下ばかり。この2つだけで結構絞れる。残った馬で、A~Eのプラスデータをすべて満たしているのが、今年牝馬三冠を達成したリバティアイランドだ。

牝馬三冠を達成後、その年のジャパンカップに出走したのは、2012年1着ジェンティルドンナ、2018年1着アーモンドアイ、そして2020年3着デアリングタクトの3頭。すべて3着以内に好走しており、リバティアイランドも馬券圏内を外すことはないとみる。加えて、唯一好走データをすべて満たしているとなれば、ジェンティルドンナやアーモンドアイのように、頭まで期待したいところだ。

現役最強馬のイクイノックスは、プラスデータがD、Eの2つだけ。スターズオンアースの3つ(A、D、E)よりも少ない。ジャパンカップは牝馬有利なデータとなっているので、仕方がないのだろうが……。私情を挟むことはできないので、◯スターズオンアース、▲イクイノックスの順番とする。▲同様にプラスデータを2つ持つタイトルホルダーは連対馬が出ていないJ「オールカマー」組。なので、押さえは、マイナスデータを持たないダノンベルーガとドウデュースとしたい。

◎リバティアイランド
◯スターズオンアース
▲イクイノックス
△ダノンベルーガ
×ドウデュース

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
ジャパンカップに、普段担当している兵庫競馬から2頭が出走。調教師にお話をうかがいましたが、2人とも「出走するからには全力を尽くす」と。勝ち負けまでは難しいかもしれませんが、出走しないと、何も始まりません。精一杯応援させていただきます。

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