【東京スプリント予想】8歳も好材料 大井1200m巧者リュウノユキナの復権だ

菊池敬太

2023年東京スプリントのデータ,ⒸSPAIA

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春のスプリント王決定戦

2023年4月19日(水)に大井競馬場で東京スプリント(JpnⅢ・ダート1200m)が行われる。春の快速王を決める一戦に、一昨年このレースを制したリュウノユキナをはじめ、昨年8月のクラスターカップで重賞初Vを決めたオーロラテソーロ、地方勢では昨年の東京スプリントでタイム差なしの3着と健闘した大井のギシギシ、JRA重賞勝ちの実績が光る川崎のエアアルマスなど、JRAと地方からスピード自慢が集結した。過去10年の傾向から勝ち馬を導き出す。

過去10年の東京スプリント,ⒸSPAIA
人気別成績,ⒸSPAIA


過去10年の人気別成績では、1番人気が【4-2-2-2】と勝率、連対率、複勝率全てでリード。2番人気は【0-3-0-7】と不振だが、3番人気【3-1-2-4】、4番人気【2-3-1-4】と、連対馬20頭中18頭が4番人気以内だった。

所属別成績,ⒸSPAIA


所属別成績ではJRAが連対馬15頭(栗東12、美浦3)と有利。地方馬は船橋と大井が各2連対。他地区は笠松の1連対(1勝)だった。

年齢別成績,ⒸSPAIA


年齢別成績では、8歳が5連対、4歳と6歳が各4連対で並んでいる。4歳馬は連対率、複勝率ともにトップ。勝率は、5歳馬が18.8%をマークしてリードしていた(3勝)。ほか、9歳馬が1勝をあげている。

実績面では連対馬13頭がダート1600m以下の重賞勝ち馬。残る7頭中4頭はダート1600m以下のJRAオープン特別を勝っていた。連対馬20頭の脚質は【逃げ5先行7差し8追込0】と、好位で立ち回れる馬が活躍している。


東京スプリントのデータインフォグラフィック,ⒸSPAIA


リュウノユキナが2度目の制覇を決める

◎リュウノユキナ
連対数の多い8歳馬で、2021年に東京スプリントとクラスターカップを制した快速馬。そのクラスターカップ以来は勝ち切れていないものの、2着7回と安定した走りを見せている。前走の海外遠征では6着に敗れたが、大井1200mは【1-2-0-0】と相性は抜群。先行、差しと自在に立ち回れるのも長所だ。舞台適性の高さを生かして2度目の勝利を手にする。

◯オーロラテソーロ
2022年のクラスターカップ勝ち馬で、勝率14.3%、複勝率33.3%の6歳馬。大井1200mは昨年10月の東京盃で0秒3差の3着と好走した。ここ2戦のJRAでは好結果が出ていないが、前走は途中から蹄鉄が外れ、ズレた状態で走っていたので参考外。大きく崩れていない地方の馬場に替われば上位争いに加わってくる。

▲アティード
美浦所属で、勝率18.8%の5歳馬。今年1月のジャニュアリーSでオープン特別を勝利した。ゲートに課題があるものの、それをカバーできる自在性が大きな強み。デビューが大井だったことから馬場やコース適性は高く、スムーズに立ち回れば実績馬を脅かす存在になりそうだ。

ほか、昨年3着に入った大井のギシギシも侮れない。前走のフジノウェーブ記念は休み明けで3着だったが、しぶとく粘って0秒1差と上々の走り。ベストの1200mに替われば上位をにぎわしそうだ。ケイアイドリーは栗東所属の6歳馬で、今年の大和Sなどオープン特別で3勝を挙げた実力馬。初めての重賞挑戦だった前走の黒船賞は8着に敗れたが、実績のない逃げる形となってしまったもので、見直しが必要だ。

地方遠征で好走歴があるスマートダンディー、JRA重賞勝ちの実績があるエアアルマス、JRA在籍時にオープン勝ちのアポロビビも押さえたい。

《ライタープロフィール》
菊池 敬太
サンケイスポーツで南関東競馬を中心に予想とコラムを掲載。近況のレース内容や傾向、データのほか、現場取材などで集めた情報をもとに高配当を狙っている。

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