【アイビスSD】ライオンボス&オールアットワンスは消し! ハイブリッド式消去法で残った“2頭”とは

八木遊

アイビスSD過去10年、「前走から中9週以上」かつ「前走から距離短縮」の成績,ⒸSPAIA

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5つのデータから絞れた馬は?

先週の『中京記念』は消去を免れたカテドラル、スーパーフェザー、ファルコニアの3頭の中から、スーパーフェザーを本命視した。残念ながら本命馬は9着に敗れたが、残り2頭が好走。カテドラルの複勝と2頭のワイドが的中した。

この調子で今週は新潟千直の『アイビスSD』を予想していきたい。いつも通り過去10年の当該レースを対象に複勝率10%未満の「凡走データ」を5つピックアップ。当てはまった馬を消去していく。今年は大挙26頭が登録してきたが、1/2の抽選となる2頭を含めた計19頭を対象に進めていきたい。

『前走から中9週以上』×『前走から距離短縮』★0.0%★

1つ目の消去データは前走からのレース間隔を取り上げる。前走から中9週以上と、ある程度間隔を空けてきた馬は過去10年で【2-3-2-41】(複勝率14.6%)と苦戦傾向。特に距離短縮組は【0-0-0-22】(同0.0%)で全滅していた。短縮組を狙うなら直近2か月以内に使われている馬がベターだろう。

今年この消去条件に当てはまったのは、アヌラーダプラ、パーティナシティ、ライオンボスの3頭。3年連続で連対中のライオンボスは1つ目のデータで消去対象となった。

【今年の該当馬】
・アヌラーダプラ
・パーティナシティ
・ライオンボス

『SS系』×『キャリア21戦以上』★0.0%★

続いては血統データからサンデーサイレンス(SS)系の血を引く馬を深掘りしたい。過去10年のSS系成績は【0-2-1-31】(複勝率8.8%)とこの時点で消去対象。ハイブリッド式消去法ではこれにもう1つのデータを掛け合わせてさらに絞り込みを図る。今回はこれまで使われたレース数をピックアップ。キャリア21戦以上と、多くのレースを使われてきた馬は【0-0-0-17】(同0.0%)と、1頭も馬券に絡んでいなかった。2つ目はこの組み合わせを採用する。

今年この条件にはオヌシナニモノ、抽選対象のルッジェーロなど4頭が当てはまった。ジュニパーベリーとロードベイリーフは千直オープンクラスでも好走歴があるが、ここではばっさり消去する。

【今年の該当馬】
・オヌシナニモノ
・ジュニパーベリー
・ルッジェーロ*
・ロードベイリーフ

『6歳以上』×『前走5着以下』★1.6%★

3つ目は過去10年で【2-1-3-77】(複勝率7.2%)の6歳以上の馬を取り上げたい。このデータだけでも複勝率は10%未満だが、さらに精度を上げるため、前走5着以下という条件と組み合わせたい。これで【0-1-0-62】(同1.6%)というデータが完成する。

今年は5頭がこの条件に当てはまった。そのうち3頭は消去済み。新たに消去リスト行きとなるのはキタイとトウショウピストの2頭だった。

【今年の該当馬】
・キタイ
・トウショウピスト
・(パーティナシティ)
・(ライオンボス)
・(ルッジェーロ*)

『前走人気<前走着順』×『前走時馬体重増』★5.9%★

4つ目は前走で人気を裏切っていた馬をピックアップ。過去10年の成績は【4-3-2-46】(複勝率16.4%)とまずまずだったが、前走時に馬体重が増えていた馬は【1-0-0-16】(同5.9%)。17頭のうち馬券に絡んだのは1頭だけだった。

今年は4頭がこの条件に当てはまった。新たに消えるのは昨年の覇者オールアットワンスなど。これで4つの条件を終えて、19頭中13頭が消えた。

【今年の該当馬】
・オールアットワンス
・クリスティ
・スティクス
・レジェーロ

『前走新潟芝1000m』×『今回1~4枠』★5.6%★

最後は前走で今回と同じ新潟の千直コースを使われていた馬に注目。過去10年の成績は【3-5-1-27】(複勝率25.0%)と、4頭に1頭が馬券に絡んでいた。ただし、枠順が重要で、5~8枠だった馬の【3-4-1‐10】(同44.4%)に対し、1~4枠は【0-1-0-17】(同5.6%)。前走同コース組の取捨は枠順次第となった。

残っている6頭のうち、前走でも新潟千直を走っていたのは上位人気が予想されるマリアズハートなど4頭。もし1~4枠に入ったときは迷わず消去したい。

【今年の該当候補】
・シンシティ
・トキメキ
・ビリーバー*
・マリアズハート

全ての条件を確実にクリアしたのはマウンテンムスメとヴェントヴォーチェの2頭。両馬とも1勝クラスではあるが、このコースで勝利経験がある。どちらを本命にするかは最終追い切りと枠順を見て決めたい。

【ライタープロフィール】
八木 遊
野球兼競馬ライター。スポーツデータ会社やテレビ局の校閲職などを経てフリーに。2021年には全重賞の予想、買い目、年間収支をTwitterに掲載したが、回収率は自己ワーストの46.4%に終わる。単複ワイドに絞った今年の回収率は66.8%(7月24日現在)。

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