【エプソムC】前走条件戦組の連対なし! ジャスティンカフェに疑問符で今年も波乱気配
門田光生
ⒸSPAIA
6年連続で万馬券が出ているエプソムC
2022年6月12日に東京競馬場で行われる第39回エプソムC(GⅢ)。レース名の元となっているエプソム競馬場は英ダービーや英オークスなど、イギリスの主要レースが行われており、東京競馬場と姉妹競馬場として提携されている。
そのエプソムCだが、1800mという非根幹距離で行われるせいか、ディサイファ(2014年)やルージュバック(2016年)など、GⅡなら勝てるがGⅠになると勝てない、という馬が活躍するイメージがある。エイシンヒカリ(2015年)も海外のGⅠは2勝したが、国内のGⅠは勝てずじまいだった。
配当面での傾向だが、6年連続で万馬券(3連単)が出ており、2020年は400万円を超える波乱の決着。穴党にとって予想しがいのあるレースといえるだろう。そんなエプソムCはどんな傾向があるのだろうか。今回も過去10年の成績を基にして分析していく。
☆所属、性別、年齢
美浦所属5勝(8連対)、栗東所属5勝(12連対)。出走頭数はほぼ同じで、勝率は互角でも、連対率では栗東所属馬が優勢。
性別は牡馬・セン馬が9勝(18連対)で、牝馬は1勝(2連対)。連対した牝馬はともに4歳だった。
年齢は4歳馬が6勝(12連対)でトップ。勝率17.1%、連対率34.3%と抜けた数字になっており、この世代が中心と考えていい。栗東所属の4歳馬に限定すると、勝率20%、連対率40%に上がる。
☆前走クラス
条件戦から挑んできた馬に連対例はなし。かといって、実績馬がきっちり結果を出しているわけではなく、前走GⅠ組は【1-0-0-8】と低調。オープン組とGⅡ組がそれぞれ4勝ずつでトップ。特にGⅡ組は勝率16%、連対率28%と優秀だ。
前哨戦に関しては特に相性のいいレースはない。2017~2020年はメイS組が続けて連対していたが、今年は出走馬なし。
☆前走着順
前走着順に関しては面白いデータが出ている。前走1~5着馬と前走6~18着馬が、ともに5勝10連対と互角。勝率や連対率にも大きな差はない。よって、人気を考えると前走で大敗した馬の方が狙い目となる。冒頭に荒れやすいと書いた通りの傾向だ。
☆前走人気
前走人気はほかの重賞とほぼ同じ傾向で、1、2番人気に支持されていた馬が好結果を残している。7番人気以下だと【0-0-5-68】となり、連対した馬はいなくなる。
昇級初戦は過信禁物
エプソムCのデータをまとめてみよう。まず好走確率が上がるのはA「栗東所属馬」B「4歳馬」C「前走1、2番人気」。また、大きなプラスとはいえないが、妙味があるのはD「前走6~18着」。
好走確率が下がるのはE「前走がGⅠ」、そして連対がないデータはF「4歳以外の牝馬」G「前走が条件戦」「前走7番人気以下」。
今回の登録馬で、3つのプラスデータをすべて満たしているのはジャスティンカフェとヤマニンサンパの2頭。ただし、どちらも連対がないG「前走が条件戦」に引っかかる。過去10年、前走で条件戦を走った9頭はいずれも3勝クラス(1600万下)経由で、そこを勝っての参戦だった。エプソムCでの当日人気は8、3、5、4、6、2、4、5、2、結果は【0-0-2-7】。人気を考えると1頭ぐらい連対馬が出てもよさそうなもの。データ上、3連系では押さえが必要としても、軸としては推せない。
連対がないF「4歳以外の牝馬」G「前走が条件戦」「前走7番人気以下」に該当しないのはガロアクリーク、サダル、タイムトゥヘヴン、そしてダーリントンホールの4頭で、この中から中心となる馬を探してみる。このうち、プラスデータを持つのは「4歳馬」のタイムトゥヘヴンと「前走1、2番人気」ダーリントンホールだけ。
データとしては「4歳馬」の方が強いため本命にはタイムトゥヘヴンを推奨する。ただし荒れる傾向が強いレースということもあり、より人気しなさそうなダーリントンホールの方が馬券的には面白そうだ。
ガロアクリークとサダルは妙味のある「前走6着以下」でもあり、候補には入れておきたい。プラスデータをたくさんもっているジャスティンカフェとヤマニンサンパは3連系の候補として押さえておく。
◎タイムトゥヘヴン
◯ダーリントンホール
▲ガロアクリーク
△サダル
×ジャスティンカフェ
×ヤマニンサンパ
《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて園田・姫路競馬を中心に予想・記事を執筆中。
コロナ以降、UFOキャッチャーのアームが緩くなって難易度が上がった気がします。これは訪日客が減った影響が多分にあると思うのですが、気のせいでしょうか。
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