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【デイリー杯2歳S】セリフォスが豪快V! 2着ソネットフレーズも評判通りの力を示す

2021/11/15 10:06
SPAIA編集部
2021年デイリー杯2歳Sのレース結果,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

能力はGⅠ級も課題は多し

昨年に続き出走馬が10頭を切り、7頭立てで行われた今年のデイリー杯2歳S。しかし、メンバーには新潟2歳Sの勝ち馬セリフォス、アスター賞(1勝クラス)を逃げ切ったプルパレイ、新馬戦を好タイムで勝利したソネットフレーズなど、なかなかの素質馬が集まった。

レースはスタニングローズがハナに立ち、少頭数らしく隊列がすんなり決まり進むかと思われたところ、M.デムーロ騎手が動きプルパレイが道中でハナを奪う展開。セリフォスは後方2番手でレースを進め、3コーナーから進出開始。4コーナーでは外に大きく膨らみながらも、直線を向くと一完歩ずつ力強く伸び、最後は内で粘るソネットフレーズをクビ差退けて勝利した。

今回はインパクトのある勝利で、いかにも次走以降の人気を集めそうなレースぶりだった。ただ、内容自体はあまり褒められたものではない。初の右回りということもあってか4コーナーで外に大きく膨れ、前2走の左回りと比べ明らかにスムーズさを欠いた。7頭立てということもあり、致命的なロスにはならなかったが、多頭数になる可能性が高い暮れのGⅠに向けては大きな課題だ。

一方で、能力面は相当高いということも見せた。最後の直線でも内に刺さりながら走っており、真っすぐ追えている時間のほうが短いくらいだが、それでも上がり最速を記録した。

タイムを見てもなかなか優秀だ。走破タイム1:35.1、ラスト3ハロンのレースラップは11.4-10.5-11.9と合計33.8でまとめている。場所こそ違うが、2018年アドマイヤマーズが制した年は1:35.4でレース上がりが33.9。後に3歳で香港マイルを勝利するなどマイルGⅠ・3勝を挙げた同馬よりも速いタイムである。セリフォスにもGⅠ戦線での活躍が期待できる。当然、朝日杯FSに出走なら最有力の一頭だろう。

中内田充正厩舎は特に2歳戦に強く、この勝利で2歳重賞では勝率52.6%となった。今回見つかった課題もしっかり修正して、本番を迎えてくれるに違いない。

ソネットフレーズは評判通りの実力を披露

唯一の1戦1勝馬で関東馬だったのが2着のソネットフレーズ。新潟芝1600mの新馬戦を好タイムで勝利し、ここに挑戦してきた。初の輸送もあり、相手も重賞勝ち馬がいるなど一気に強化される中、どこまでやれるのかが焦点だった。

スタートは出たなりで道中少し行きたがる場面もあったが、ルメール騎手が上手くなだめていた。直線では逃げたプルパレイの内に入り最後までしっかり伸びての2着。上がり3ハロンタイムも33.5と優秀。

内でしっかり我慢がきき、直線でも外から伸びてきたセリフォスと一緒に伸びるなど内容もよく、見所タップリ。輸送もクリアし、勝ち馬以上に収穫があった。次走が阪神JFならぜひとも買いたい一頭だ。

3着は最低人気のカワキタレブリーが入った。道中は勝ったセリフォスと同じ位置にいたが、4コーナーでは対照的に最内へと進路を取った。直線では一頭ラチ沿いを進み上がり3ハロン33.5、逃げ粘るプルパレイをクビ差かわした。

デビューから2戦は1200mを使われていたが、2走前は1500mのクローバー賞で3着。このとき1着だったのが京王杯2歳Sで3着だったラブリイユアアイズ。そのことを考えると、今回の最低人気は軽視し過ぎだったのかもしれない。

カワキタレブリーは新種牡馬のドレフォン産駒。ドレフォンはアメリカのダートスプリントで活躍した馬だが、ここまで産駒は1600m以上の距離で多く勝ち星を挙げている。札幌2歳Sを勝ったジオグリフなども該当し、カワキタレブリーも今後マイル以上で成績を伸ばす可能性が大いにある。


2021年デイリー杯2歳Sのレース結果,ⒸSPAIA



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