【注目2歳馬】アルテミスSと遜色ないタイム! 素質の高さを披露したジャスタウェイ産駒カミニートデルレイ

三木俊幸

カミニートデルレイ,ⒸSPAIA

ⒸSPAIA(写真撮影:三木俊幸)

父と同様にマイル〜2000mでの活躍に期待

10月30日(土)の東京5R、芝1600mの2歳新馬戦を勝利したのは、カミニートデルレイ(栗東・大久保龍志厩舎)。父ジャスタウェイ、母フェイトカラーという血統。母は現役時代3勝をあげているものの、2番仔の同馬は2,400万円とリーズナブルな価格で募集された。

単勝1.7倍の1番人気に推され、福永祐一騎手が騎乗したレースは、道中4番手を追走。人気の一角ジュエルラビシア(美浦・藤沢和雄厩舎)にピッタリとマークされる形だった。前2頭が3番手以下に3馬身ほどのリードをつけ縦長の隊列で流れていったが、4角で外へと進路をとり、残り400mで先頭に並びかける。

そこからバイオアート(美浦・黒岩陽一厩舎)と馬体を併せての競り合いが続いたが、最後は振り切りゴール。同日に行われた重賞のアルテミスSと0.5秒しか変わらない1:34.5という勝ちタイムは新馬戦としては優秀なタイム。最終追い切りでは、栗東坂路で50.8-36.9-24.1-12.4というタイムを叩き出しており、その評判通りの素質を披露したレースだった。

爆発的な瞬発力があるわけではないが、レースセンスが良く好位から運べる器用さがある。父と同様、将来的にはマイル〜2000m前後の舞台で活躍が期待できそうだ。

カミニートデルレイ,ⒸSPAIA

今週末は東西で2歳重賞

今週末も京王杯2歳S、ファンタジーSと2歳戦の重賞が行われる。京王杯2歳Sには、前走のカンナSを後方から差し切ったコラリン(美浦・木村哲也厩舎)、札幌のクローバー賞では後続に0.4秒差をつけて勝利したラブリイユアアイズ(美浦・黒岩陽一厩舎)が出走予定。

阪神競馬場で行われるファンタジーSには小倉2歳Sを制したナムラクレア(栗東・長谷川浩大厩舎)、2着スリースパーダ(栗東・斉藤崇史厩舎)、3着アネゴハダ(栗東・佐々木昌三厩舎)が揃って出走。再戦ムードが漂うが、サフラン賞を勝利して挑むウォーターナビレラ(栗東・武幸四郎厩舎)、中京芝1400mの新馬戦を勝利してきたヴィルチュオーズ(栗東・武幸四郎厩舎)の別路線組がどこまでやれるのか楽しみだ。

新馬戦では11月7日(日)の芝1800m戦に出走を予定しているベストフィーリング(美浦・手塚貴久厩舎)に注目。2019年のセレクトセールでは9,936万円で落札されたドゥラメンテ産駒。1週前までに美浦Wコースで3本速い追い切りを消化しており、10月20日(水)には82.9-67.8-54.0-39.3-25.0-12.0、先週28日(木)には86.1-68.4-53.0-37.8-24.0-11.5という時計をマークしている。

ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとして記事を執筆している。


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