【ジャパンC】テーマは「3連複で手堅く」 堅軸マスカレードボールからの“6点”狙い撃ち
逆瀬川龍之介

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無理な穴狙いは禁物
毎週のように穴馬を推奨している当コラムだが、ジャパンカップに関しては正直お手上げだ。
というのも、直近10年で1番人気が【6-1-2-1】勝率60.0%、複勝率90.0%と抜群の安定感を誇っているから。3連単の配当を見ても半分の5回が4桁で、最高でも5万3920円(2015年)だから、無理な穴狙いは禁物となる。
そこで今回はスタイルをチェンジ。直近10年を参考にして、3連複の好配当を“いかに少点数で仕留めるか”を考えていきたい。
■天皇賞(秋)の勝ち馬は強い
ここ10年、天皇賞(秋)の勝ち馬は【3-0-2-0】勝率60.0%、複勝率は100%。アタマでも買えるし、3連複の軸となれば全幅の信頼を置ける。
ちなみに、2000年以降で見ても天皇賞(秋)の勝ち馬は【5-2-7-2】で、同レースで1番人気だった馬に限れば【4-1-5-0】。したがって、今年の該当馬であるマスカレードボールが馬券圏外に沈むことはほぼないと考えられる。
■ノーザン2頭と他1頭
芝中距離の王道GⅠらしく、ノーザンファームの生産馬が圧倒的に強い。2001年のジャングルポケットを皮切りに、これまで歴代最多の14勝を挙げている。
ただし、意外にも馬券圏内を独占したのは13年の1回だけ。そして面白いのは17年以降の直近8回のうち、20年を除く7回の馬券圏内が「ノーザンファーム生産馬2頭:他牧場の生産馬1頭」という組み合わせになっていること。このバランスは覚えておきたい。
<ノーザンファーム生産馬>
・アドマイヤテラ
・クロワデュノール
・サンライズアース
・ジャスティンパレス
・タスティエーラ
・ダノンベルーガ
・ドゥレッツァ
・ブレイディヴェーグ
・ヨーホーレイク
<他牧場生産馬>
・カランダガン
・コスモキュランダ
・サンストックトン
・シュトルーヴェ
・シンエンペラー
・セイウンハーデス
・ダノンデサイル
・ディープモンスター
・ホウオウビスケッツ
・マスカレードボール
■上位人気で決まる
繰り返しになるが、ジャパンCはとにかく堅い。1番人気は【6-1-2-1】だから逆らいようがない。
一方、直近10年で最も人気がなかった馬の馬券圏内は、2024年に2着(同着)だったシンエンペラーの8番人気。したがって2桁人気が馬券に絡んだことは一度もないのだ。したがって穴を狙うにしても中穴が精いっぱいといえる。
■ベテランは大苦戦
今年は7歳のソウルラッシュがドバイターフを勝ち、8歳のウインカーネリアンがスプリンターズステークスでGⅠ初制覇を果たすなど、大ベテランが奮闘している。
しかし、秋の古馬三冠は圧倒的に若手有利だ。とりわけジャパンCは直近10年の馬券圏内30頭が全て5歳以下。6歳以上は延べ50頭が出走して、2018年のシュヴァルグランや19年マカヒキなど、4頭の4着が最高となっている。「6歳以上は消し」と決めてかかりたい。
<6歳以上>
・サンストックトン
・シュトルーヴェ
・ジャスティンパレス
・セイウンハーデス
・ダノンベルーガ
・ディープモンスター
・ヨーホーレイク
堅軸からの3連複6点
1つ目の条件をクリアしたマスカレードボールは堅い軸馬だ。そしてマスカレードボールは社台ファームの生産馬なので、「ノーザンファーム生産馬が2頭、他牧場の生産馬が1頭」という法則に従えば、3連複の残り2枠はノーザンファーム生産馬となる。
かといって2桁人気の馬や6歳以上の馬は買えない。したがって相手はアドマイヤテラ、クロワデュノール、タスティエーラ、ドゥレッツァの4頭へ。マスカレードボールからの3連複6点で勝負だ。
《ライタープロフィール》
逆瀬川龍之介
国内の主要セール、GIのパドックはもちろん、時には海外のセリにも足を運ぶ馬体至上主義のライター。その相馬眼を頼りにする厩舎関係者、馬主は少なくない。一方、マニアック、かつ実用的なデータを駆使して、ネット媒体や雑誌などにも寄稿するなど、マルチな才能を持っている。
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