【注目2歳馬】エフフォーリアの全妹ジョスランが新馬戦V 超スローペースもラスト11.1-11.0を記録して逃げ切り
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
後続に2馬身半差をつける快勝
有馬記念前日となる12月21日(土)の中山5R、芝1800mの新馬戦には重賞4勝をあげたウインマリリンの半弟ウインスティーガなど良血馬が集結した。勝利したのはエピファネイア産駒の牝馬ジョスラン。全兄にはGⅠ・3勝をあげて2021年の年度代表馬に輝いたエフフォーリアがいる血統だ。
兄と同じ鹿戸雄一厩舎に所属し、鞍上にも横山武史騎手を迎えたデビュー戦は馬体重478kgで出走。ゲートの出は悪かったものの、すぐさま二の脚を利かせて先行すると、ウインスティーガ、メルヘンライズと3頭が並走して2角へ。向正面では、やや強い向かい風を受けながらも単独でレースの主導権を握る。
そのまま淡々と流れて残り600mを切ったところからペースアップ。手応え良く直線に向くと、残り200mを切って横山武史騎手の左ムチが2発入り、そのまま後続を寄せ付けず2馬身半差をつける快勝。勝ちタイムは1:51.2での決着となった。
1000m通過は1:05.0と超スローペースだったこともあり、2着ウインスティーガ、さらに1馬身離れた3着にはメルヘンライズと、先行した馬がそのまま上位を占める結果となったが、ジョスラン自身はラスト2F11.1-11.0と鮮やかな末脚を披露した。
後続を突き放した瞬発力はさすが良血と思わせるものがあり、上のクラスでも通用しそうだが、先述したペースに加えて直線追い風だったという点は割り引いて評価する必要はある。スタートや控える競馬になった際の対応力など課題もあるが、マイルから中距離での活躍が期待される。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
2番手追走から好タイムをマーク
同じく21日の中山7Rに行われたダート1200mの2歳1勝クラスの一戦は、横山琉人騎手騎乗のダノンレジェンド産駒カネショウレジェンが勝利。前走の初勝利から連勝を飾った。
内から1番人気のドンパッショーネを行かせて、道中は2番手を追走。前半600m通過は34.6(12.0-10.8-11.8)というペースで流れ、直線に向くと、残り100mで前を捉えて2馬身差をつけるという内容だった。勝ちタイムは1:11.3。直線追い風だったとはいえ2着馬のドンパッショーネも後続に5馬身差をつけており、このメンバーでは上位2頭の力が抜けていたと言える。
続く8Rに組まれた3歳以上1勝クラスのダート1200m戦も、600m通過が34.7(11.9-11.0-11.8)とほぼ同じペースで前半は流れたが、勝ちタイムは1:12.7。翌日22日の中山8R冬至特別(3歳以上2勝クラス・1200m)は前日とは逆で、直線は強い向かい風と条件は異なるが、1:11.6で決着しており、カネショウレジェンのタイムが上回っている。
今後更なる相手強化となっても、スピードを武器に活躍できそうだ。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ライタープロフィール
三木俊幸
編集者として競馬に携わった後、フリーランスとなる。現在はカメラマンとしてJRAや地方競馬など国内外の競馬場を飛び回りつつ、ライターとしても執筆している。
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