【日経賞】「4歳馬」「Hail to Reason系」が大活躍 当日まで覚えておきたいデータ

SPAIA編集部

日経賞インフォグラフィックⒸSPAIA

ⒸSPAIA

栗東所属の4歳馬が出走していれば要注目

日経賞の過去10年の成績を調べていると、阪神で1回だけ行われている。「あれ、中山競馬場って改装したっけ?」と思ったが、2011年という数字を見て、震災の影響で代替開催があったことを思い出した。早いもので、あれから9年。コロナウイルスの影響で無観客での開催が続いているが、震災のことを思えば、レースができていること自体が幸運なのかもしれない。

その日経賞だが、阪神大賞典、大阪杯と並んで天皇賞・春へのステップレースとして定着している(大阪杯はGIに格上げされたので、ステップレースとはいえなくなったが)。日経賞を経て天皇賞・春で馬券に絡んだのは、ここ10年で6頭。日経賞での着順が1着は3頭、2着が2頭、そして5着が1頭。2014年には1~3着を独占したこともある。京都の外回りで行われる天皇賞・春と、内回りで行われる中山とではコース形態はかなり違うものの、本番で好結果を出すには、たとえ前哨戦といえども好結果が必要、ということになる。

日経賞にはここ9年で122頭が出走。基準値は勝率7.4%、連対率は14.8%。これを超える数値なら好走する可能性が高いということになる。

日経賞の基準値ⒸSPAIA

なお、上記の通り2011年は阪神開催なので参考外とする。

日経賞出走馬の年齢ⒸSPAIA

日経賞出走馬の所属ⒸSPAIA

まずは年齢から。4歳馬が4勝でトップ。勝率、連対率ともに基準値を超えており、4歳馬がレースの軸になることは間違いないだろう。続いて5歳。こちらは勝率こそ基準値を上回っているが、連対率はもうひとつ。6歳、7歳以上と勝ち星が減っていき、勝率、連対率ともひと息。このあたりは、同じ長距離レースの阪神大賞典と似通っている。

所属別だが、美浦所属が4勝、栗東所属が5勝と拮抗。ただ勝率、連対率ともに栗東所属が上回っており、特にここ5年では栗東4勝、美浦1勝と大きな差がついている。

また、栗東所属の4歳馬に絞ってみると、勝率、連対率ともに数字が跳ね上がり、連対率は4割を超える優秀なものとなっている。

日経賞出走馬の脚質ⒸSPAIA

続いて脚質だが、逃げ馬、先行馬で合計5勝。後方待機馬は4勝とそれほど差はない。ただ、勝率、連対率ともに前へ行った組の方が優秀。前に行ける馬の方が若干有利だが、脚質はそれほど気にする必要はなさそう。普段の予想と同じで、展開を読むのが重要となってきそうだ。

日経賞騎乗の騎手ⒸSPAIA

騎手の傾向は馬の所属別とほぼ同じ。美浦所属が5勝、栗東所属が4勝で、率は栗東所属の方がいい。ただし、美浦所属の馬に栗東所属の騎手が騎乗すると【0105】とあまり結果が出ていない。「藤沢和厩舎×ルメール騎手」は関東馬の必勝パターンの一つだが、このような組み合わせは通用しないようだ。

サンデー系×ノーザンダンサー系に注目

日経賞出走馬の出走間隔ⒸSPAIA

条件上がりの馬でも問題なく通用するレースだが、中4週以内のローテーションだと勝率、連対率ともに0%。実績にかかわらず、中5週以上開いているのが望ましい。

日経賞出走馬の父系ⒸSPAIA

Hail to Reason系、中でもサンデーサイレンス系が強いレース。1着馬が7頭、2着馬は何と9頭全てがこの系統(サンデーサイレンス系は合計15頭)だった。ただし、ディープインパクト産駒は【0029】と結果が出ていないことは覚えておきたい。残る2勝はNorthern Dancer系とMr.Prospector系だった。

Hail to Reason系で連対した16頭のうち、母の父にNorthern Dancer系を持つ馬は12頭もいる。この配合の馬が今年も出走していれば、成績にかかわらず要注意だ。


※全て2011年を除く過去9年のデータ

日経賞インフォグラフィックⒸSPAIA

おすすめ記事