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【金鯱賞】「大型馬」「サンデー系」「前走GⅠ」が好データ 3つ全て当てはまった馬は?

2020/03/12 17:00
門田光生
金鯱賞馬体重ⒸSPAIA

ⒸSPAIA

難解な中京だが……

金鯱賞馬体重別成績

3月15日(日)に中京競馬場で行われる金鯱賞だが、以前に大改修した関係で、2010年、2011年と京都競馬場で行われている。2012年~16年までは12月、そして2017年から現在と同じ3月の施行となった。京都開催が参考になるかといえば微妙なところだし、かといって3月施行のみとすると数字不足の印象。というわけで、2012年から2019年までの8年間のデータから検証する(※3着同着あり)。

リニューアル後の中京競馬場だが、JRA10場の中で最も芝が読みづらいと個人的に思っている。開幕週だからといって前有利というわけではなく、かといってどこが伸びるかやってみないと分からない。時計が速い、遅いもつかみづらく、予想者泣かせの競馬場といえるだろう。

そんな難解な競馬場で行われる金鯱賞はどうかというと、馬単の万馬券は2回だけ。さすがに有力馬が集まるGⅡ戦だけあって比較的堅く収まっているといえる。

大型馬が大活躍

金鯱賞出走馬の馬体重ⒸSPAIA


改装前と後では、同じ左回りでも求められるものが大きく変わった。直線が長くなったことによる決め手より、坂をこなせるパワーの方がより必要になった気がする。それもあってか、このレースはとにかく大型馬が大活躍。500キロ越えの馬が5連勝中で、ここ5年の連対馬10頭中、9頭が490キロ以上の馬だった。断然人気が予想されるサートゥルナーリアは前走体重が504キロ。ひとまず第一関門はクリアだ。

金鯱賞上位馬の父系ⒸSPAIA


続いて父系を見てみる。とにかくサンデーサイレンス系が強いレース。改修後の8年で馬券に絡んだ25頭中(2016年は3着同着)、18頭がサンデーサイレンス系の種牡馬を父に持っていた。続いてキングカメハメハが5頭。あとはジャングルポケットとクロフネが1回ずつ。サートゥルナーリアは父がキングカメハメハ系のロードカナロアだから、この項目も一応クリアとしていいだろう。

金鯱賞出走馬の前走クラスⒸSPAIA


伝統のGⅡ戦で、今ではGI大阪杯のステップレースとなっている。上記にも書いたように強豪が集まるレースで、しかも波乱の目は少ない。前走で重賞、特にGIを使ってきた実力馬がきっちり結果を出している。サートゥルナーリアの前走はGI有馬記念。全ての項目で好走パターンに当てはまっている。

課題をクリアするのに格好の舞台

これまでサートゥルナーリアが連を外したのはダービーと天皇賞・秋。ともに東京競馬場、つまり左回りでのもの。有馬記念で同馬を本命に推していた記者の推奨理由を見ても「実績のある右回りなら」と挙げている人が多かったように思う。とはいえ、当時と違ってこの馬に匹敵するような実績馬が見当たらないし、データ的にも減点材料が見当たらず軽視する理由はほぼない。目標は先とはいえ、普通なら楽勝してもおかしくなメンバーだ。

ただ相手関係を抜きにしても、ダービーと天皇賞・秋のレースぶりが明らかにおかしかったのも事実。それが回りに関係するものなのかどうかはまだ分からないとして、気性的に危ういところがあるのも確か。結果の出ていない左回りでも、この相手なら右回りと同じような競馬ができるのかどうか、課題をクリアするのには格好の舞台といえるだろう。

相手はどれか。前走、勝負どころでスムーズさを欠きながら伸びて来たラストドラフト、5連勝中と勢いに乗るロードマイウェイあたりになるのだろうが、ちょっとひねってサトノガーネットを推したい。前走は明らかに展開不向き。2走前の中日新聞杯で見せた決め手が強烈で、当時と中京2000mなら見直せる。もう1頭はダイワキャグニーを。同型不在で明らかに展開有利だ。

◎サートゥルナーリア
○サトノガーネット
▲ダイワキャグニー

《ライタープロフィール》
門田 光生(かどた みつお)
競馬専門紙「競馬ニホン」で調教班として20年以上在籍。本社予想などを担当し、編集部チーフも兼任。現在、サンケイスポーツにて地方競馬を中心に予想・記事を執筆中。