川田騎手の複勝率は72.5% 1回東京・2回京都・1回小倉開催を振り返る

三木俊幸

2回京都リーディングだった川田騎手ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ルメール騎手はフェブラリーSを含む重賞3勝の活躍

先週末で1回東京、2回京都、1回小倉のそれぞれの開催が終了した。各開催で活躍した騎手はどの騎手だったのか、開催リーディングについて振り返っていこう。

まずは1回東京開催について見ていく。17勝と2位に8勝差をつけて圧倒的な活躍を見せたのはクリストフ・ルメール騎手。関西所属ながら開催8日中7日間、東京競馬場で騎乗し、勝率27.0%、連対率44.4%、複勝率は61.9%と抜群の安定感を誇った。また根岸S、共同通信杯に加えてGⅠフェブラリーSを制するなど、大舞台でも活躍が光った。

2位は9勝を挙げた武豊騎手。こちらも関西所属ながら、5日間が東京での騎乗と遠征回数が多かった。開幕週となった2月1日に3勝、2日にも3勝と3分の2にあたる6勝の固め打ちは強く印象に残った。

もともと関東に遠征する機会の多い騎手ではあるが、戸崎圭太騎手、三浦皇成騎手、松岡正海騎手など関東では休業中の騎手が多いことから、質の高い騎乗依頼が増えているのではないかと考えられる。もうしばらくこうした状況は続きそうなので、今週からの中山開催でも武豊騎手の活躍は続きそうだ。

3位は8勝の田辺裕信騎手。開催前半はあまり目立つ存在ではなかったが、最終週の2月22日に3勝を挙げて、トータル7勝を挙げていた津村明秀騎手とオイシン・マーフィー騎手を逆転した。

川田騎手が驚異的な成績

続いて、2回京都開催のリーディングを振り返る。トップは13勝を挙げた川田将雅騎手。最終週を除く開催6日間、京都競馬場で騎乗した。騎乗頭数は40頭と少なかったこともあったが、勝率32.5%、連対率57.5%、複勝率72.5%と驚異的な成績を残した。

2位は松山弘平騎手の7勝。こちらも京都競馬場での騎乗日数は6日間だった。勝率12.3%、連対率21.1%、複勝率28.1%と物足りない数字が残っているが、単勝回収率は121%と馬券的にはおいしい配当をもたらす騎手だと言える。また、きさらぎ賞、京都牝馬Sと重賞2勝を挙げており、大舞台での勝負強さも年々増してきている。

3位は、6勝を挙げた武豊騎手がここでもランクイン。3日のみの騎乗だったが、勝率26.1%、連対率47.8%、複勝率47.8%の成績を残した。競馬場を選ぶことなく、安定した活躍をみせる点はさすがレジェンドだ。

リーディングは13勝を挙げた藤岡佑騎手

6週間の開催となった1回小倉開催。リーディングは13勝を挙げた藤岡佑介騎手だった。2月9日には1日5勝の大活躍が印象に残っている。いずれも上位人気馬での勝利だったが、単勝回収率107%、複勝回収率101%と馬券という視点で見ても信用できるので、中京開催でも狙ってみてもいいのかも知れない。

2位は11勝を挙げた西村淳也騎手。2月1日には1日で4勝を挙げるなど、今最も勢いのある若手騎手と言ってもいいだろう。その証拠として騎乗回数が123回と断トツで多いことが挙げられる。昨年は55勝と飛躍し、フランスへの武者修行も経験した。その経験を生かして、今後も更なる活躍が見込めそうだ。

3位は菱田裕二騎手。74回騎乗して10勝、勝率は13.5%という好成績だった。騎乗回数50回だった藤岡佑騎手の26.0%には及ばないものの、70回以上の騎乗回数があった騎手の中では最も良い成績だった。2月15日には、11番人気と12番人気の馬で3着となるなど、人気薄での好走も目立っただけに、今後も穴をあける騎手として注目していきたい。

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