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【京都記念】クラシック2、3着馬が好走の傾向 京大競馬研の注目の3頭は?

2020/02/16 06:00
京都大学競馬研究会
本命に推されたカレンブーケドールⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

GⅠ馬の信頼度はそこまで高くない

2月16日に京都競馬場で行われる京都記念(GⅡ芝2200)。主役はクロノジェネシスとカレンブーケドールの4歳牝馬だが、この2頭に付け入るスキはあるのか。データとともに考えていく。

過去5年のデータⒸSPAIA


京都記念は、毎年有力馬の始動戦として選ばれることが多いためGⅠ馬の出走数がある程度多く、過去5年でのべ11頭が出走している。しかし成績は1-1-4-5とGⅠ馬の成績としてはやや物足りない。特に1着2着が少ないので馬連や馬単といった券種を買う際には注意が必要で、過信するのは禁物だ。

3歳時の成績がポイント

先述の通りGⅠ馬の成績はそれほど良くないのだが、強い馬と戦ってきた馬の方が好成績なことには変わりない。とりわけ重要なのはクラシック競走での成績だ。クラシックで3着以内に入った経験のある馬の成績は過去5年で4-2-4-4とかなりの好成績を収めている。この傾向は特にここ4年になってからの方が顕著であり、重要視したいポイントである。さらにここ数年は1着2着にクラシック2、3着馬が入り、3着にGⅠ馬が入っている年が多い(2016年、2017年が該当。2018年、2019年は1着馬がクラシックで2、3着、3着がGⅠ馬)。この傾向は今年も続くのか見ものである。

また、クラシック良績馬以外で好走した5頭に関しても、全頭がクラシックに出走しており、ラブリーデイ以外の4頭は全てオープンクラスのレースを勝ってクラシックに臨んでいた。このように3歳時にクラシック戦線を賑わせているかどうかが非常に重要になってくる。

次に牝馬の成績を見ていく。牝馬の成績は過去5年で0-2-0-5と何とも言い難い成績。ただ、牡馬の有力馬が多く集まった2018年(皐月賞馬アルアイン、ダービー馬レイデオロ、菊花賞2着クリンチャーが出走)での4頭着外が成績を押し下げているのもあり、そこまで減点材料というほどのものでもない。

しぶとい馬が狙い目

過去5年の勝馬ⒸSPAIA

過去5年の優勝馬はラブリーデイ→サトノクラウン→サトノクラウン→クリンチャー→ダンビュライトと切れ味鋭い馬というよりはしぶとく脚を伸ばすタイプである。これはこの時期に重たく力の要る馬場になることが多いからであると考えられ、特に馬場悪化が予想される今年は重馬場適性のあるしぶとい馬を狙いたい。



本命はカレンブーケドール

以上を踏まえて本命はカレンブーケドール。昨年のクラシックではオークス、秋華賞がともに2着。さらに古馬牡馬に挑戦したジャパンカップでも堂々の2着。特に前走のジャパンカップでは、交わされてもスワ―ヴリチャードに最後まで抵抗し、離されそうになりながらももう一度盛り返すしぶとさを見せた。前目に付け早め先頭からそのまま押し切るスタイルであり、重馬場にも対応できる。さらに斤量は53キロとクロノジェネシスより1キロ軽いのも魅力的だ。惜敗続きにピリオドを打ち、いい形でドバイへ臨みたい。

対抗はステイフーリッシュ。この馬はクラシックでの良績はないが、昨年の京都記念で2着に好走。前走のAJCCは内の荒れた馬場から早め先頭の競馬をし、しぶとく脚を伸ばした。この馬は2歳時の切れ味を生かしたスタイルから、年を重ねるにつれて前目に付けてしぶとく伸びるタイプに変わってきた印象で、今の京都の馬場にも合いそうだ。さらに、2200mは1-2-0-0と連対を外していない。得意距離で好走はかなり期待できる。

3番手評価がクロノジェネシス。昨年のクラシックは3着→3着→1着と全てで馬券に絡み、抜群の安定感を誇った。前走のエリザベス女王杯では、逃げ馬にうまく逃げられ、前をとらえることができず。スローペースも厳しかったか。

今回はプリンスオブペスカが恐らく向こう正面で押し上げていく展開になりそうなので、極端なスローペースは考えづらく実力が問われるこの馬向きのレースになることが濃厚だ。

ただ、個人的にはこの馬にとって2200mは若干距離が長いと考えている。オークスでは最後にたれてカレンブーケドールに離されている。映像やレースラップから考えると、ラスト2ハロン、カレンブーケドールが11.6-12.3くらいであるのに対し、クロノジェネシスは11.5-12.7。坂を越えた後で1.2秒も落ち込んでいるのを見るとバッタリ止まっていて、マイラー色の強いダノンファンタジーと同じ脚色になったことも考慮すると、少なくとも2400mはこの馬にとっては長いと考えるのが妥当だ。

またエリザベス女王杯も上がり3Fは3、4着馬より速いが、映像を見るとこの差は残り600mから残り200mまでのもので、最後は前の馬と同じ脚色になった。これらのことから恐らく2200mはぎりぎりである。以上の理由で評価をやや下げたが、クラシック全て3着以内で高い能力をもっているのは間違いなく、対抗に限りなく近い3番手評価だ。

人気馬3頭の紹介となってしまったが、今回はこの3頭が明らかに抜けているので印も買い目もこの3頭のみ。3連複1点と◎→〇▲3連単2点、抑えで馬連◎―〇▲で勝負したい。(文:川崎)

京都記念予想
◎カレンブーケドール
〇ステイフーリッシュ
▲クロノジェネシス