【きさらぎ賞】新馬戦の経験が生きる 京大競馬研の本命はストーンリッジ

京都大学競馬研究会

イメージ画像ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

素の能力を見極める

今年も若駒の登竜門である、きさらぎ賞の時期がやってきた。3歳戦は適性も大事だが、そもそも能力が足りているかを見極める必要がある。例えば持ち時計だが、ただ単に時計が速いことではなく、馬場状態や前半のペースを考えて判断する。次にレースレベルだ。同じ2着でも弱い路線か、猛者が集まった中かで価値が違うので、しっかりと精査していきたい。

◎ストーンリッジ

新馬戦のラップが秀逸。 13.4 - 12.1 - 12.7 - 12.7 - 12.7 - 11.2 - 11.0 - 11.0 (38.2-33.2)で勝ち時計1:36.8 新馬戦、または未勝利戦のマイル戦で1000m通過が63秒以上(つまりスロー)ラスト400m22.5秒以下だったレースは2019年新馬・未勝利戦では12レースあった。

新馬・未勝利マイル戦(芝・2019)5ハロン通過63秒以上・ラスト2ハロン22.5秒以下のレース

新馬戦走破タイムで見ると、新潟2歳S覇者であるウーマンズハートの1分36秒2に続き、ストーンリッジは1分36秒8で2位タイ。

道中スローであればあるほど走破タイムは遅くなるが、時計を1分36秒台まで詰められる上がりがあるというのは、能力の高い証拠だ。新馬戦では、やや出負けして道中で脚を使って前にとりついたにもかかわらず、強烈な上がりで突き抜けてきた。同戦の3着馬ヒメノカリスは先週未勝利戦をほぼ持ったままで快勝した。2着馬の次走は凡走だったが、新馬戦ではハナを切っていたので展開的には最も恵まれており、次走で凡走したのもうなずける。

今回のきさらぎ賞は頭数が少なく外回りコース。中盤が緩んである程度上がりが求められる展開になるのが濃厚で、新馬戦のラップを見ると相性が良さそう。

ハイレベルレースを経験

○コルテジア

前走をフロックのように感じる人もいるかもしれないが、未勝利戦では強いメンバーと対戦してきた。勝ったレースの2着馬ウインマイティーはすでに勝っており、3着馬サンデーミラージュは後にダートではあるが4馬身差で圧勝。

デイリー杯2歳S(8着)は前崩れの展開で先行してしまったので度外視。 注目は前走のシンザン記念(3着)のレースラップ。

12.5 - 11.1 - 11.8 - 12.6 - 12.2 - 12.2 - 11.5 - 12.0

前半600m35.4秒とゆったりした流れから、12.6‐12.2と中盤もペースが緩んでしまったので、2・3番手の馬のワンツーだった。コルテジア自信は5番手を追走して3着と展開に恵まれなかった。 今の京都の馬場は時計がかかっており、上がりがかかる展開になれば、再び馬券内になる可能性が高いだろう。

前走は勝ち馬が強すぎたアルジャンナ

▲アルジャンナ

前走の東スポ杯2歳Sでのパフォーマンスは評価できる。この時期に1800mで1分45秒台の時計はなかなか出せない。勝ったコントレイルはホープフルSでも優勝しており、コントレイルが強すぎたと考えると、きさらぎ賞のメンバーなら買える。

ただ懸念材料は新馬戦のレースレベルに疑問が残る点と、前走が東京の高速馬場だったこと。今の京都は重めの馬場であり、東京の着順や内容を鵜呑みしにくいので本命にはできない。

グランレイに関しては、前走の朝日杯FSの3着は明らかに差し馬有利で、展開に恵まれたので軽視したい。ただ、今の京都の差し馬場を考えると押さえてはおきたい。ギベルティは初輸送だし、新馬戦の時計・上がりも目立たないので消し。サトノゴールドは、札幌2歳Sは展開に恵まれ、新馬戦のレベルにも疑問が残るので消し。

きさらぎ賞2020 予想
◎ストーンリッジ
○コルテジア
▲アルジャンナ
△グランレイ
推奨買目
単勝◎
馬連BOX ◎○▲
3連複◎‐○▲‐○▲△
(文 ケータロー)

《ライタープロフィール》 京都大学競馬研究会 今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。

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