【根岸S】距離短縮は大歓迎 東大HCの本命はワイドファラオ

東大ホースメンクラブ

根岸Sで本命に推されたワイドファラオⒸSPAIA

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

長い直線で決め手が活きる

2月2日(日)に東京競馬場で行われるのは 根岸S(GⅢ・ダ1400m) 。フェブラリーSのステップレースとなるダート重賞だ。昨年の覇者 コパノキッキング が圧倒的な人気を集めそうだが、同馬の評価や、それ以外で狙いたい穴馬を検討していく。

まずはコースの特徴やレース展開を分析していこう。

表1前後半3Fと1~3着馬の脚質ⒸSPAIA

東京ダートの大きな特徴は言うまでもないが直線の長さと、なだらかだが長い坂だ。タフさが求められるコースということもあって、根岸Sは毎年のように差し馬が台頭する重賞としても有名だ。過去10年で明確にハイペースといえるのは前半33.9だった2018年(勝ち馬ノンコノユメ)くらいだが、勝ち馬10頭のうち8頭が4角7番手以下からの差し切りだった。

今年のメンバー構成を見ると ドリームキラリ の逃げが濃厚。ただしドリームキラリはスプリントよりマイル志向のある馬で、1400m戦の逃げ馬としてはそれほど速くない。好位勢も ワイドファラオヨシオ くらいで、わざわざ競りかけることもない。ペース的には例年通りの35秒台くらいだろうか。しっかりとした末脚のある馬を狙いたいが、後ろであればあるほど展開が向くというわけではなさそうなので、そこは注意したい。

枠順の有利不利は少ない

東京ダ1400mの枠順別成績は以下の通り。

表2過去3年の東京ダ1400m枠番別成績ⒸSPAIA

内が有利、外が有利といった明確な傾向はなく、イメージされる通りフェアなコース。よってどの枠でも大きく加点減点の必要はないだろうが、強いて言えば1枠の成績がやや悪い。スタート直後から自分の前に馬が入ってきたりしてポジショニングが難しく、窮屈なレースになりやすい。

気になる人は評価を下げてもいいだろう。いつもはここで馬場傾向を考えているが、開幕週のダート戦ではさすがに予測のしようがないので割愛する。

待望の距離短縮で

ここまで述べてきたようにペースは例年通り、コースは直線が長く内外枠の有利不利なしという前提では、展開や進路取りによる紛れはあまりなさそうだ。レース傾向に沿うなら末脚のある馬から穴を狙ってみたいが、すばるS組は外が伸びる馬場で展開も向いての差しだったので、あまり後追いはしたくない。 テーオージーニアス は1400m戦で【0-0-0-4】と距離に不安。 カフジテイク は近走いまひとつで、どうもしっくりくる馬がいない。

そこで、先行馬になってしまうが、本命はワイドファラオにした。近2走の敗戦は、歴史的ハイペースだったみやこSでは先行勢の中で唯一掲示板に踏ん張っての5着と、内枠有利のチャンピオンズCで外枠から終始大外を回らされてどうしようもなかったもの。GⅢの相手関係に戻れば十分に見直せる。ユニコーンSを前半33.9で入って逃げ切ったようにスピード自慢の馬なので、1800mだとやや長い印象もあった。差しが利きやすいレース傾向からは外れてしまうが、距離短縮自体は大歓迎だ。

対抗はコパノキッキング。2着に敗れたJBCスプリントは浦和で前半34.1という超ハイペースを外3番手から3コーナーでねじ伏せにいく競馬。結果論にはなるが、他の上位勢は差しに回った馬だったし、一旦は完全に抜け出して先頭の形から差されてしまったあたりは正直言って強気に乗りすぎた感が否めない。しかしながらあの内容ですさまじく強い馬だということは分かったし、昨年勝っている条件、同じ鞍上で必勝態勢だ。

3番手は ミッキーワイルド 。ダート転向後【3-5-1-0】と一度も崩れていないので、かえって狙いどころがハッキリしない馬なのだが、走り慣れた東京のダ1400mなら今回も堅実に走るだろう。

以下、末脚のある馬を中心に ワンダーリーデルダノンフェイススマートアヴァロン 、穴目では、前走は先行勢を追いかけすぎた印象の ブルベアイリーデ まで押さえる。

モズアスコット は初のダート挑戦。適性が未知なので手が出しづらいのは当然ながら、まずその前に、この馬は一度叩いてよくなるタイプだと見ているのでここは見送り。もしいきなり好走するようならフェブラリーSでも面白い存在になりそうだ。

▽根岸S予想▽
◎ワイドファラオ
○コパノキッキング
▲ミッキーワイルド
△ワンダーリーデル
×ダノンフェイス
×スマートアヴァロン
☆ブルベアイリーデ

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