【きさらぎ賞】「1番人気」「前走関西の競馬場組」が優勢!当日まで覚えておきたいデータ

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
主役級の評価とクラシックを意識した距離経験が生きる
2月9日(日)に京都競馬場で行われるのが3歳重賞きさらぎ賞である。
かつてはクラシックの登竜門ともいわれたきさらぎ賞だが、16年サトノダイヤモンド以来クラシック勝ち馬は出ておらず、近年はそう言われてもピンと来なくなったものだが、このレースの好走馬にはサトノアーサー、ダンビュライト、グローリーヴェイズ、ランスオブプラーナと重賞ウイナーがおり、やはり将来を見据えて見逃せないレースなのだ。

各陣営がクラシックを意識するような素材を送り込むレースだけに主役級の評価を前走で受けていないレースは苦しい。それは前走結果もそうだが、人気に顕著にあらわれる。前走人気別成績では前走1番人気【6-3-5-14】と3着以内に来る確率は50%だ。勝率も21.4%で過去10年で勝ち馬6頭が前走1番人気評価を受けていた。当日3番人気だった19年1着ダノンチェイサー、7番人気3着ランスオブプラーナ、14年は当日6番人気3着エイシンエルヴィン、13年の5番人気2着マズルファイヤーなど、当日は評価が下がるような馬からも激走馬が出ている。きさらぎ賞は前走で主役を張るような、期待値が高かった馬が強いということ。まずは前走1番人気馬を確認しよう。
対して前走2番人気も【2-4-2-7】と勝率は見劣るが、連対率40%、複勝率53.3%であり、馬券圏内に来る確率は前走1番人気馬を上回る結果を出している。18年4番人気1着サトノフェイバー、同年5番人気3着ラセットなどが該当する。前走3番人気【1-1-1-7】と下降し、前走4番人気以下となるとさらに確率は下がる。クラシック戦線の重賞で好走するには直前のレースで上位人気であることは必要条件なのだ。

さらに前走距離もやはりクラシックを意識した距離に出走している馬が強く、きさらぎ賞と同じ1800mは【1-5-2-16】と勝ちきれないのに対し、前走2000m戦出走馬は【6-4-2-21】と勝ち切るケースが目立つ。皐月賞と同じ2000m戦に出走するということは2歳GⅠの朝日杯FSとホープフルSの関係のようなもので、マイルではなく2000m戦のホープフルS組はクラシックへの意識をファンも関係者も強めるのである。この時期に前走2000mを経験していることにこそ価値があるのだ。そして、それがきさらぎ賞の結果にもきっちり反映されているといえよう。
ちなみに前走1番人気馬でかつ2000m戦出走馬は【4-1-1-3】、勝率44.4%、連対率55.6%、複勝率66.7%と好走が約束されたような数字となる。今年は該当馬がいないが、来年まで覚えておいて損はないデータである。
関西圏の競馬場への出走

元々関東馬の出走が少ないレースではあるが、前走が京都だった馬【6-4-5-30】、阪神だった馬【2-5-3-11】、中京【1-1-1-3】と関西圏出走馬が圧倒的に優勢。クラシックは関西馬が優勢であるという背景を考えれば当然だが、東西交流も輸送も当たり前になった時代、関西馬が関東圏の競馬場へ出走し、賞金を稼ぐ光景もまた日常的なもの。
特に番組が少ない3歳1勝クラスではクラシックに必要な賞金加算を関東圏で達成する関西陣営が多い。だが、関西優勢ということは残念ながら関西のレースの方がレベルが高いと考える方が自然。レベルが高い関西で揉まれた馬と関東でひと稼ぎした関西馬では前者の方が強いということの証明になるデータがこれに当てはまる。
さきほどの前走1番人気の2000m戦出走馬でその競馬場が京都だった馬は【3-0-1-2】、阪神だった馬は【1-1-0-0】、きさらぎ賞登録馬に該当する馬がいれば、飛びつかないわけにはいかない。昨秋から京都の芝は特殊な馬場状態になっているだけに福寿草特別、若駒ステークス、京都2歳ステークスで1番人気だった馬が出走してきたら、迷わず本命を打とう。
これだけの条件すべてに当てはまる馬が出走するかどうか、該当なしという可能性もあるわけだが、これらひとつひとつでも好走確率が高いデータなので、どれかひとつでも該当する馬がいれば、積極的にマークしていくことをオススメしたい。
・前走1番人気
・2000m戦出走
・前走が京都、阪神、中京だった馬

