【東海S】前残りか前崩れか 京大競馬研はハイペース後方一気にかける

京都大学競馬研究会

イメージ画像ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

ペース読みが非常に難しい

1月26日(日)に、京都競馬場で 東海S(GⅡ)が行われる。JRAで唯一のダートGⅡだが、インティなどGⅠでも良績のある馬も揃いフェブラリーSにも直結する見逃せないレースだ。

さて今年の出走馬のなかではインティを中心に、スマハマやエアアルマスあたりが人気を集めそうだが、今名前を挙げたのは皆前に行きたい馬ばかり。インティとスマハマといえば昨年のみやこSが思い出されるが、あのように先行争いが激しくなった結果今回も前総崩れという展開も十分ありうる。ペースが速くなるか遅くなるかの見極めが馬券のカギとなってきそうだ。

過去10年 ダ1700~2100m 逃げ馬データⒸSPAIA

今回、ハナを切る可能性が一番高いのはインティだろう。そして鞍上の武豊騎手は逃げたときのペース配分が非常にうまい。

過去10年、ダート1700~2100mで武豊騎手が逃げたときには勝率31%、複勝率56.7%といずれも全騎手の平均を大きく上回っている。ただ回収率を見ると、単勝の回収率は100%を上回っているものの他の騎手に比べてやや過剰に人気し、配当が落ちる傾向にあるようだ。

ただすんなり行かせれば強いと誰もが分かっているインティを、他の騎手もそうやすやすと逃がしたりするだろうか。結局のところ、ペースの速さはそのレースでの騎手心理や調教師の指示も絡んできて、データで判断するのはかなり難しいと言える。

であれば、馬券の買い目もペースが速くなったときとそうでないときの2パターンに分けて考えていこう。

スロー~平均ペースの場合

前述の通り自分の形なら一番強いのはインティだろう。チャンピオンズCは他の年ならば勝っていても何らおかしくない競馬だった。枠が外なのでやはりスタートが一番のカギ。

エアアルマスはダート馬としては致命的に砂かぶりが苦手であるが、陣営も何らかの対策はしているはず。まだダートでのキャリアは浅い馬なので多少なりとも改善されている可 能性はあるし、これまでのレースぶりから能力は確かなのでこの枠で不当に人気落ちするのであれば逆に買いたい。

その他は安定感のあるアングライフェン、みやこS・チャンピオンズCは後方一気だったが前での競馬もできるヴェンジェンス、天候悪化ならば福島1700mのレコードホルダーであるビルジキールあたり。

スマハマはレコード勝ちの3走前が評価されているが、この日は他のレースでも時計が速かった(同日ダ1900m1勝クラスでもレコード)し、相手も重賞級の馬はいなかったので能力自体あまり高くないと思っている。買うとしても押さえまで。

後述するモズアトラクション、キングズガードは後ろからしか競馬ができないので、ペースが落ち着くなら馬券に絡む余地はほぼないだろう。

ケース2、ハイペースの場合

モズアトラクションはここ2走振るわないが、その前の函館・札幌の3戦では勝ったレースはもちろん、負けたレースも逃げ馬がゴールまで全くばてない中で追い込んできており、 脚を余していた。加えてチュウワウィザードをハナ差まで追い詰めた京都替わりもプラスだろう。

キングズガードはみやこS2着・チャンピオンズC5着と上がり最速で、ずっと1200~1400mを使ってきた馬が距離延長で新たな一面を見せた。いかにもHペース前崩れで決め打ちといった印象の馬である。

その他はエアアルマス、ヴェンジェンス、アングライフェン、ビルジキール。インティは2、3着付けだとオッズが付きそうなので一応入れておく。

さて、実際の馬券を買うときには2パターン考えてもよいが、予想の印は一つに絞らなければならないので、今回はより配当が高そうなハイペース想定のものにした。


▽東海S予想▽
◎モズアトラクション
○エアアルマス
▲ヴェンジェンス
△キングズガード
×アングライフェン
×ビルジキール
×インティ

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