競馬は「前有利」なのは本当か?2019年の脚質別成績を調べてみた
SPAIA編集部 喜畑恵太
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逃げ+先行馬で50%
競馬の世界では「前が有利」とよく耳にする。後ろに位置取る馬は、ペースに左右されやすいし、他馬にじゃまをされるケースだってある。こういわれると一見納得が行くのだが、本当にそうなのか?2019年の芝のレースを調べてみた。
昨年芝のレースで1着になったのは1679頭(同じ馬を含む)。その脚質別割合を見てみると、先行馬が44%と圧倒的な成績。「逃げ+先行」でちょうど60%の割合を占める。脚質別の勝率で見ても優秀で「差し」が6.1%、「追込」が2.2%に対して、「逃げ」15.0%、「先行」が12.8%と、やはり前にいる方が断然有利。
単勝回収率も「逃げ」は171%「先行」は99%もある。逃げ馬の単勝だけを買っておけば大幅に儲かる計算となる。ただし、どの馬が逃げるのかを見極めるのが、予想をする上で難解。どれが逃げるかがわかるような魔法のツールでもあればいいのだが…。
重賞だと「差し」が逆転
ただし、重賞になると1着の割合は一気に逆転する。「先行」が全体の44%に対して、30%に落ち込んだ代わりに、「差し」が全体の29%から43%にジャンプアップする。この要因としては、やはり力のある馬は中団、後方からでも前を捕らえるだけの強烈な足を持っているということだろう。
あと1つ考えられるのが競馬場にありそう。重賞が行われる競馬場は直線が長いコースの割合が圧倒的に大きくなる。直線が長ければ、4コーナーから距離ロスをしながらも無理に上がって行く必要はないので、直線までじっくり足をためられる点が大きそうだ。
ただ、馬券的なことを言えば、「差し」「追込」は単勝回収率が100%を超えていないが、「逃げ」「先行」はともに超えている。
馬券を買うこちら側としては、逃げ、先行馬を買っておけば、おいしい配当にありつけるということを頭の片隅に置いておく方がいいようだ。
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