【シンザン記念】今年出世レースを制するのは?当日まで覚えておきたいデータは?

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
素質馬の登竜門、シンザン記念
有馬記念が終わり、古馬の一流どころはしばしの休息に入るのだが、そんな寒い時期に行われる3歳限定競走、シンザン記念には過去に大物が出走していた。といっても今になってこそ分かることであって、その時点ではまだクラシックを目指す1頭の若駒にすぎない。
2年前の勝ち馬アーモンドアイにしても、シンザン記念に挑む前は未勝利を勝ったばかり。そのアーモンドアイはこのシンザン記念から直接桜花賞に向かって勝利したが、今後もそのローテーションが王道になるとは考えづらい。しかし、アーモンドアイ以外にもジュエラー、ジェンティルドンナなどのクラシックホース、さらにはペルシアンナイト、ミッキーアイルなどのGIホースも出走していたレース。クラシックに向けて注目すべき一戦であることは間違いない。

ここ10年で1、2番人気が5勝。かといって人気サイドで決まっているかといえばそうでなく、2着だけで見れば6番人気以下が半分を占めており、ヒモ荒れの傾向が強い。軸は人気馬、相手に人気薄をチョイスするのが的中への近道のようだ。

また、前走でシンザン記念と同距離のマイル戦を使った馬の成績がよく、実に連対馬20頭中16頭が該当。GIだろうが未勝利だろうが、レースの格は関係なし。とにかく前走でマイル戦を使った馬が有利ということは覚えておきたい。
近年は差し・追い込み馬が有利
このシンザン記念が行われるのは年明けの京都開催。しかも、まだ馬場が使い込まれていない1月上旬である。しかし、京都外回りといえば、差しが決まる条件でもある。ここ10年の傾向を調べてみると、先行、差しがまんべんなく馬券に絡むというデータが出ている。しかし、これを2010~2014年、そして2015年~2019年に分割してみると、面白い傾向が見つかった。


2010~2014年は圧倒的に先行有利、逆に2015年からは差し、追い込み馬が台頭しているのだ。2010年~2014年には追い込み馬が1頭も馬券に絡んでいないのに、2015年~2019年は追い込み馬が何と5連対。そういえば、近年秋の京都開催は馬場が荒れていることが多く、昨年の秋の京都開催もかなり芝の状態がよくなかった。となると、今年も差し優勢とみていいだろう。

勝率がいいのはキャリア4、5戦。ただし、1戦1勝馬の連対率が25%近くあり、素質馬が勝つレースということを考えても、キャリアの浅さは気にしなくていいだろう。逆に7戦以上を消化している馬は馬券に絡んだことがない。
ちなみにこのレース、ここ10年で馬券に絡んだ牝馬5頭の名前を挙げると、マルセリーナ、ジェンティルドンナ、ジュエラー、アーモンドアイ、ツヅミモン。何と4頭が後の桜花賞馬である。予想もそうだが、もし牝馬が馬券に絡んだ時はこの先まで注目してよさそうだ。
