【中山金杯】急遽乗り変わりのデムーロ騎手がトリオンフを勝利に導く 次走注目したい馬は?

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
早め先頭で混戦を制する
2020年のJRA開催初日となった1月5日の中山競馬場は、まるでGⅠデーさながらの観客が訪れ、熱気に満ち溢れていた。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
そんな中で行われたメインレースは中山金杯(GⅢ・芝2000m)。1番人気は前走の福島記念で重賞初制覇を飾ったクレッシェンドラヴ、2番人気はチャレンジC2着から挑んできたトップハンデ58kgのトリオンフとなっていた。
各馬がそろったスタートを切った中で、内からハナを奪ったのはブラックスピネル。2馬身差の2番手にトリオンフとノーブルマーズが並んで追走する。以下、タニノフランケル、ウインイクシード、テリトーリアルという隊列となるが、クレッシェンドラヴは前の集団から4馬身ほど離れた後方からレースを進める形。前半1000mは1:00.2と平均ペースで流れていく。
縦長だった隊列は徐々に縮まり、ブラックスピネルにトリオンフが並びかける形で、直線コースでの攻防を迎える。早め先頭に立ったトリオンフが粘るところに外から迫るウインイクシード、1頭分空いた最内のスペースを割ってきたノーブルマーズ、さらには馬群を割ってテリトーリアルなど、ゴール前は混戦模様となったが、最後はトリオンフがウインイクシードとの接戦をアタマ差制して勝利。勝ちタイムは1:59.5。3着争いは3頭が並んだが、11番人気のテリトーリアルが入った。
人馬ともに久しぶりの重賞制覇
トリオンフは2018年の小倉大賞典と小倉記念を制した実績馬だったが、その後は脚部不安で1年以上の長期休養を強いられた。これが重賞3勝目で、ハンデ58kgも全く問題にせず、その力を証明してみせた。また三浦騎手の落馬負傷によって急遽の騎乗となったM.デムーロ騎手にとっても、JRAでは昨年のオークス以来久々の重賞勝利となった。
2着のウインイクシードは5番手の内目追走からロスなく立ち回った。明け6歳ながら着実に力を付けてきている印象で、上がりのかかるレースになればこの先の重賞戦線でも活躍が期待できそう。
4着のノーブルマーズは、4コーナーでも抜群の手応えで「これは来たか」と思わせる見せ場たっぷりのレース内容だった。ミナリク騎手がうまく乗ったとも言えるが、こちらも上がりのかかる展開になれば、まだまだやれるだろう。
6着マイネルサーパスは大外枠からのスタートだったが、上位5頭は全て4枠より内枠を引いていたことを考えると、直線で外から勢いよく伸びてきていた内容は評価できる。次走狙ってみたい馬として取り上げておく。
SPAIA予想陣の本命はクレッシェンドラヴが7着、カデナは11着と惨敗。2020年初的中とはならなかった。

