【中山金杯】「平均上がり34.7」「4角平均通過2.4P」「4角9番手以内」馬場傾向に合う馬は?

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
4角9番手以内が好走条件
有馬記念、ホープフルS、東京大賞典と年末のGⅠはあっという間に過ぎ去り、2020年を迎えた。馬たちの年齢も一つ上がり、リーディングもリセット、競馬ファンも含めて競馬に携わる人たちは気持ちを新たにスタートする。そうした中でJRA最初の重賞として行われるのが、中山金杯(GⅢ・芝2000m)だ。
今回は、過去10年の中山金杯の上がりタイムと通過順位の観点からレースを分析し、予想を行なっていく。まずは過去10年の上がりタイムから見ていこう。

過去10年はいずれも良馬場で行われ、2016年のレースこそ勝利したヤマカツエースが上がり33.0、3着のフルーキーが32.7と異例とも言える上がりを使った決着となったが、それ以外は34秒台〜35秒台の決着が多い傾向にある。平均上がりタイムは1着34.5、2着34.9、3着34.7、1〜3着までの平均は34.7となっていた。

通過順位から見た傾向としては、4角で1〜5番手を追走していた馬が16頭もいる。その一方、4角で10番手以下だった馬はわずか3頭のみという結果だった。4角の通過順位を逃げ1P、先行2P、差し3P、追込4Pで振り分けて数値化した4角平均通過ポイントは1着2.4P、2着2.2P、3着2.6P、1〜3着の平均は2.4Pとなっていることからも、レースの流れに乗り、前を射程圏に入れられる位置取りが必要なレースだと言えるだろう。
2020年、JRA最初の重賞はクレッシェンドラヴに期待
これらのデータをもとに今年の中山金杯で推奨したい馬は、ウインイクシード、カデナ、ギベオン、クレッシェンドラヴの4頭。

本命は前走の福島記念で重賞初制覇を果たしたクレッシェンドラヴ。同馬の持ち味は早めに動いて長くいい脚を使えるところで、35秒台の上がり決着にも強い。4角平均通過ポイント2.3Pと過去のレース傾向からも適性が高いと言うことができるので、好走に期待したい。
対抗はカデナ。4角平均通過ポイントが3.1Pで、4角10番手以下からのレースも多いことはマイナス材料ではあるが、3着以内に入った9レースのうち4レースが小回りと内回りの2000mと条件的にはベスト。34秒台の上がり決着で差しが届く展開になれば、チャンスは十分あるだろう。
3番手のウインイクシードは、平均上がり35.5と推奨した馬の中では最も遅いが、4角平均通過ポイント2.0Pと先行して長くいい脚を使えるしぶといタイプだ。中山コースも【2,3,1,2】と得意にしていることからも、面白い存在だ。
最後に平均上がり34.2、4角平均通過ポイント2.6Pのギベオンまで押さえておく。前走のチャレンジCでは前が壁になり、直線では全く追うことができない消化不良のレースだった。イメージほど切れるタイプの馬ではないので、中日新聞杯のように上がりがかかり、直線が長いコースがベストだが、スムーズに運べば中山でもやれると考える。
▽中山金杯予想▽
◎クレッシェンドラヴ
○カデナ
▲ウインイクシード
△ギベオン
