【京都金杯】京都競馬研は「京都実績」「OP実績」「1年以内の勝利」のデータに当てはまる馬に注目

京都大学競馬研究会

2020年京都金杯で本命に推されたソーグリッタリング

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

京都実績は重要

1月5日(日)に京都競馬場で行われる京都金杯(GⅢ 芝1600m外)。「一年の計は金杯にあり」というように、競馬ファンにとって金杯は是非とも当てたいところである。ハンデ重賞らしく実力が拮抗しており難解な一戦だが、過去の3着内馬の傾向から予想していく。まずは、過去10年の3着内馬について、京都競馬場での勝利実績を調べてみた。

京都金杯の過去10年の3着内馬の京都での勝ち数

3着内馬のべ30頭のうち、26頭が京都での勝利実績があった。例外の4頭のうち、レインダンスとトライアンフマーチはGⅠ2着経験あり、テイエムタイホーはすでにオープン特別2勝と、それぞれ実績があった。

また、残るマイネルメリエンダは、関東馬であり京都経験は重賞1戦のみと、京都実績の無さは仕方のない部分がある。このことから、基本的には京都での勝利経験がある馬を中心に予想を組み立てた方が無難であると言えるだろう。

オープンクラスでの実績は必要

次に過去10年の3着内馬のオープンクラスでの実績に注目。

京都金杯の過去10年の3着内馬のオープン実績

こちらものべ30頭中26頭が、オープンクラスにおいて連対経験があった。また、26頭のうち18頭はオープンクラスで勝利しており、3勝クラス(旧1600万以下クラス)を勝利したばかりで重賞実績の無い馬は、なかなか通用しない。

また、例外の4頭のうち、エキストラエンドとアスカトップレディはオープン入り後にすでに重賞を経験していた。よって、3勝クラスを勝ったばかりの上がり馬には、いくらハンデ重賞とはいえ簡単には好走できないと考えておいた方がいいであろう。

近走不振馬は割引

最後に過去10年、3着以内馬で1年以内に勝利があったかどうかを調べてみると顕著なデータが出た。

京都金杯の過去10年の3着内馬の1年以内の勝利の有無

のべ30頭中23頭に勝利があった。残る7頭のうち、クルーガーとトライアンフマーチはその間に長期休養を挟んでいた。また、エアスピネルとフィエロはGⅠで好走を続けており、ガルボとダノンシャークも1年以内にGⅡで連対していた。以上のことから、1年以上勝利から遠ざかっており、かつ重賞戦線で馬券にも絡めない状態が続いている馬は軽視していいだろう。

本命はソーグリッタリング

以上を踏まえて本命はソーグリッタリング。3つ挙げたデータを全て満たしており、GⅢのメンバー相手では確実に上位争いできる地力も持っている。ここ1年間は非常に安定感のある成績であり、大崩れも考えづらいので3連系の軸としては最適だろう。

対抗はストロングタイタン。この馬も3つの項目を全て満たしており、前走のリゲルSでは58キロを背負いながら久々の勝利を挙げた。その前走はやや相手に恵まれた感はあるものの、58キロを背負って勝ち切ったのは評価でき、フロック視され人気がないのであれば積極的に狙ってみたい。

3番手はエメラルファイト。この馬も3つの項目を全て満たしている。前走は外枠でさすがに厳しかった。また、今年の明け4歳馬はレベルが低いと言われていたが、昨年12月頃からは古馬相手にも通用してきている(ターコイズSでは出走した3歳馬4頭がそのまま上位独占、有馬記念でも2、3着馬が3歳馬である)。状態も上がってきているようで、内枠を引ければ好勝負になるとみている。

4番手はカテドラル。この馬は京都実績がないが、そもそも京都経験はマイルCSのみでその時は13番人気6着と人気以上の走りをした。また、野路菊S1着、アーリントンカップ2着、NHKマイルカップ3着とオープンクラスで実績を残してきている。脚質が追い込み一辺倒なのが不安ではあるが、名手武豊Jが継続騎乗ならうまくエスコートするだろう。

ダイアトニックは3つの条件は満たしており重賞ウィナーでもあるため評価したいところだが、1,600mになると極端に成績が落ちるのが難点だ。あっさり勝ち切っても不思議はないのだが、距離の壁を感じるため抑えまでとしたい。

以下、オープンクラスで連対経験はないものの京都は6戦4勝2着1回と抜群の相性を誇るサウンドキアラと、3つの条件を全て満たしているが人気のなさそうなオールフォーラヴとタイムトリップまで押さえておきたい。特にタイムトリップは前走のマイルCSで上がり2番目の脚を使っており、ハマれば高配当の使者になり得る存在として注目している。やや相手が増えてしまったが、上位人気3頭で決まらない限りトリガミにはならないと考えられるので、点数を広げて人気薄までカバーしたいところだ。(文:川崎)


京都金杯予想
◎ソーグリッタリング
〇ストロングタイタン
▲エメラルファイト
△カテドラル
×ダイアトニック
×サウンドキアラ
×オールフォーラヴ
☆タイムトリップ


《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。

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