【阪神C】「平均上がり34.5」「4角平均通過P2.5」というデータに合致した馬は?

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
過去10年の傾向では3着に差し馬が台頭
1200mでは忙しく、1600mでは距離が長い、そんな馬たちにとっては絶好の条件でもある阪神C(GⅡ・芝1400m)。過去10年ではキンシャサノキセキ、サンカルロ、リアルインパクトが連覇を果たしており、そうそうたる名前が名を連ねている。そんな阪神Cについて、先週の馬場傾向と過去10年の馬場傾向をもとに分析し、予想していく。
まずは過去10年の阪神Cの上がりタイムと通過順位から見ていこう。

10年中、7回が良馬場で行われ、残りの3回は稍重でレースが行われていた。今週の土曜日の阪神競馬場は雨の心配がなさそうなので、過去7回の良馬場のデータをもとに分析。
上がりタイムは2017年に勝利したイスラボニータが33.9を使っているが、それ以外の年はいずれも34秒台の決着となっており、平均を見ると1着34.5、2着34.7、3着34.3、1〜3着平均34.5だった。
続いて、通過順位はどうだったのか。

逃げ・先行馬が9頭と最も多く馬券に絡んでいる一方で、4角10番手以下からの差し・追込も7頭と多く決まっている。4角通過時の通過順位を逃げ1P、先行2P、差し3P、追込4Pで表した内回りコースの4角平均通過ポイントは、1着2.4P、2着2.1P、3着3.0Pで1〜3着の平均は2.5Pだった。
基本的にはある程度先行できそうな馬から狙うのが良さそうだが、3着には後方からの差し・追込も届いていることを踏まえて予想する必要がありそうだ。
先週の馬場は先行有利も、差し馬には注意
過去10年のデータは今の阪神コースでも活かせるのか。先週末12月14、15日に阪神競馬場で行われた芝のレース結果を振り返ってみる。
両日ともに良馬場で、合わせて12レースが行われた。そのうち今回の阪神Cと同じ内回りコースで行われたのは6レース。蛍池特別(2勝クラス・芝2000m)でタイム2:00.7がマークされているため、ペース次第では好タイムが出る馬場だと言えるだろう。

内回りコースの平均上がりタイムは、1着34.6、2着34.8、3着34.9、1〜3着平均34.8。過去10年の良馬場平均とも遜色ないので、34.5を基準値とする。ただし、1200m戦で後方から差してきた馬は33秒台の上がりを使っていることからも、1400mの重賞という舞台設定なら、33秒台後半の上がりにも対応できる差し馬には注意しておきたい。

次に通過順位についても振り返っておく。全体では6頭、内回りコースでは3頭の逃げ馬が馬券圏内に絡んでいた。内回りコースの4角平均通過ポイントは1着2.0P、2着2.0P、3着2.2P、1〜3着平均2.1Pと先行有利の数値を示している。基本は先行できる馬を狙いつつ、差しが届く可能性も考慮して、4角平均通過ポイントは2.5に設定。
引退の花道を飾れるか
今回の阪神Cで推奨するのは、以下の5頭とする。

本命は、平均上がり34.5、4角平均通過ポイント2.5と基準値と全く同じだったレッツゴードンキ。1200mではGⅠでも掲示板に載っているものの、忙しい印象が強く1600mは長い。まさに、1400m がぴったりの馬だ。また、今年の阪急杯では2着だったため、舞台とも相性がいいはず。今回が引退レースとなるのだが、このレース自体「引退馬が活躍するレース」とも言われているので、ぜひ花道を飾って欲しい。
対抗はロジクライ。この馬も今年の阪急杯で3着という実績があり、今の阪神コースに高い適性がありそうだ。何頭か行きたい馬を行かせ、好位からレースを進め好走してくれることに期待。
3番手のストーミーシーは平均上がり34.4、4角平均通過ポイント2.8P。過去10年のデータでは、後方から差してくる馬に該当しているため警戒が必要。差しが届く展開になれば、頭まであっても不思議ではない。
以下、阪神コースでは2戦2勝している好相性のフィアーノロマーノ。そして、馬場的なことを考えればあまり向いていないかもしれないが、ここでは能力上位のグランアレグリアまで押さえておく。
▽阪神C予想▽
◎レッツゴードンキ
○ロジクライ
▲ストーミーシー
△フィアーノロマーノ
×グランアレグリア
