【ステイヤーズS】「平均上がり35.8」「4角平均P2.3」にぴったり当てはまるのはどの馬か

Ⓒ明石智子
生粋のステイヤーが台頭するレース
JRAの平地競走としては最も長い距離で争われる、ステイヤーズS(GⅡ・芝3600m)。ステイヤーにとっては数少ない重賞レースなだけに、スタミナ自慢の馬たちが集結するレースでもある。今年は連覇を狙うリッジマン、平地と障害での重賞制覇を狙うオジュウチョウサンなどが出走する。中山競馬は今週から開催替わりとなり、先週の馬場状態と比較することはできないので、過去10年の馬場傾向から分析、予想していく。

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過去10年の上がりタイムを見てみると、2009年は稍重、2011年は不良馬場での競馬となったが、それ以外の良馬場で行われた年のレースも含めて、長距離戦らしく上がりが掛かるレース展開となっていることが見てとれる。
着順別の平均上がりは1着35.6、2着35.9、3着35.8で1〜3着の平均は35.8というタイムとなっていた。こうしたことからも生粋のステイヤーが台頭する特殊なレースだと言うことができるだろう。

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続いて過去10年の通過順位を見ていこう。4角の通過順位を数値化した4角平均通過ポイントでは、1着2.1P、2着2.2P、3着2.6P、1〜3着の平均は2.3Pとなっているが、2周目の1〜4角の通過順位を見ると、中団を追走しながら早めに捲る競馬をして4角通過時には5番手以内につけている馬が多い。こうしたことからも、差し脚質ながら早めに動く競馬ができる馬を狙うべきだと考える。
本命は連覇を狙うリッジマン
今回の出走馬の中からピックアップした馬は、オジュウチョウサン、サンシロウ、モンドインテロ、リッジマン、ヴァントシルムの5頭とする。

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本命は基準値の35.8にピッタリだったオジュウチョウサンと+0.1秒だったリッジマンで悩んだが、4角平均通過ポイントが2.1Pだったリッジマンの方を選んだ。ステイヤーズSはリピーターが活躍するレースとしても知られており、昨年の優勝馬ということはプラス材料でもある。中団を追走しながらも、早めに捲るという展開も向いており、連覇の可能性は十分だと考える。
オジュウチョウサンは平地で馬券圏内に絡んだのが2回のみとサンプルが少なく、ともに逃げ、先行のレースで結果を残していることから対抗評価にとどめた。しかし、前走のアルゼンチン共和国杯と比べても、中山コースに変わること、そして3600mという距離は間違いなくプラス材料なので、決して話題先行ではなく、侮れない存在だ。
3番手は平均上がり35.4、4角平均通過ポイント2.4Pだったサンシロウ。近5走連続2着と勝ちきれない面があるが、より上がりの掛かる今回の舞台は合っていると考えており、重賞でも通用するのではないだろうか。
ヴァントシルムは平均上がり35.2、4角平均通過ポイント2.8Pだが、中山コースでは(1,0,1,1)と好成績を残している。早めに進出できるほど器用なタイプではないが、スタミナは豊富なので、タフな流れになればなるほど台頭が期待できる。
そして最後に平均上がり34.9、4角平均通過ポイント2.8だったモンドインテロまで押さえておく。この馬も器用なタイプではないが、ステイヤーズSでは2016年と2018年の2回3着となっているので、適性は十分だろう。
▽ステイヤーズS予想▽
◎リッジマン
○オジュウチョウサン
▲サンシロウ
△ヴァントシルム
×モンドインテロ
