ルメール騎手、安田隆調教師が現在トップ 2019年のリーディング争いを制するのは
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
3か月で大逆転した騎手リーディング
先週末で秋の東京、京都開催は終了。2019年の中央競馬も残り1か月となり、騎手や調教師のリーディング争いも佳境に差しかかってきた。今回は、11月24日の競馬が終了した時点での状況を振り返っていく。
まずは騎手リーティングから見ていこう。
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リーディングトップに立っているのは、149勝を挙げているC.ルメール騎手だが、9月末の時点では、川田将雅騎手が121勝でトップ、ルメール騎手は115勝で6勝差の2位となっていた。しかし10月に入り、勝ち星を伸ばし始めると、10月19日の東京競馬では1日6勝の大活躍を見せるなど、凄まじい勢いで追い上げを見せた。
10月末の時点では両者ともに133勝で並び、リーディング騎手争いは大激戦になるのではないかと騒がれていたが、川田騎手の11月の成績はわずか6勝。16勝を挙げたルメール騎手が川田騎手に10勝差をつけている現状だ。このまま行けば、2年連続でルメール騎手がリーディングを獲得することが濃厚だと言えるだろう。
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もう一人注目すべきはレジェンド武豊騎手だ。2015年以来となる年間100勝を達成、3位の戸崎圭太騎手が落馬負傷で年内の復帰は絶望的なだけに、トップ3に入る可能性も高まっている。どこまで勝ち星を増やせるのか、注目したい。
年間最多勝利記録更新が目前に
調教師部門については、以下の通りとなっている。
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59勝を挙げてリーディングトップを快走しているのは、安田隆行厩舎だ。今年は1月から順調に勝ち星を積み重ねてきており、2003年の藤沢和雄厩舎と2017年の池江泰寿厩舎が記録したJRA年間最多勝利記録63勝の更新がすぐそこまで迫ってきている。2位の堀宣行厩舎には8勝差をつけていることからも、リーディング獲得はほぼ間違いないだろう。
その2位につけている堀厩舎は、秋に入って成績を上げてきている。4回中山開催(9月7日~9月29日)では2位タイとなる4勝を、4回東京開催(10月5日~10月27日)では6勝を挙げて開催リーディングに輝いた。ここまで出走数は218回と少ないが、着実に成績を残しているのはさすが名門厩舎だ。まだ2位以下は混戦模様となっているので、その争いの行方にも注目していきたいところだ。
2017年は12月だけで24勝を挙げたルメール騎手
最後に12月に好成績をあげている注目騎手、調教師について取り上げておく。 まず騎手部門では、ルメール騎手が好成績。
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JRAの通年免許を取得して以降の過去4年では、12月に72勝も挙げている。最後まで戸崎騎手と激しいリーディング争いを繰り広げていた2016年には21勝、惜しくも199勝に終わったが、年間200勝を狙った2017年は24勝。ここ一番で驚異的な成績を残していることからも、急ブレーキしそうになく川田騎手が逆転するのは厳しい状況である。
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過去5年で12月に好成績を挙げていた調教師の成績を見ると、いずれもリーディング上位を賑わせている名門厩舎が名を連ねている。
1位だったのは30勝を挙げた池江厩舎。2017年に63勝を挙げた年には12月に8勝を挙げるなど、年末に向けてのラストスパートに強い印象がある。今年は11月24日現在、41勝でリーディング7位だが、5位の国枝栄厩舎とはわずか1勝差。12月にどこまで順位を挙げられるか注目だ。
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