【マイルCS】京大競馬研の本命はダノンプレミアム 穴は前走5番人気以内で惜敗した馬

京都大学競馬研究会

2019年マイルCSで本命に推されたダノンプレミアムⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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富士S組がやや優勢

11月17日(日)に京都競馬場で行われるマイルチャンピオンシップ(GⅠ・芝1600m)。古馬勢からは、天皇賞(秋)2着のダノンプレミアム、今年の安田記念覇者インディチャンプ、3歳勢からは毎日王冠を完勝したダノンキングリーが出走と好メンバーがそろった。激戦模様のマイルCSを制するのはどの馬か?データも参照しつつ予想していく。まずは、ステップレースについて見ていく。

マイルCS3着内馬の前走成績ⒸSPAIA

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過去10年で3勝と最も優勝馬を出しているのは富士S組。2着馬を5頭、3着馬1頭も出しており、有力なステップレースと言えるだろう。

もう1つのステップレースであるスワンS組は、1着1回2着4回3着1回と、富士S組には劣るもののコンスタントに3着以内を出している。その他では毎日王冠や天皇賞(秋)からの出走馬も好成績を収めており、注意が必要だ。

次に好走馬の前走着順について見ていく。過去10年で見ると、前走で2桁着順に沈んでいる馬は全く馬券に絡んでいない。前走惜敗した馬の巻き返しには注意したい。

マイルCS好走した前走着外馬の前走人気ⒸSPAIA

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あと注目すべき点は前走の人気。巻き返してきた馬は、前走GⅠを除き5番人気以内に支持されていた。

今年は4歳世代が絶好調

今年、ここまで行われた芝のGⅠでは、4歳馬の活躍が非常に目立っている。

2019年の平地芝古馬GⅠにおける4歳馬の成績ⒸSPAIA

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4歳馬が勝てなかったのは大阪杯と宝塚記念のみ。宝塚記念に至っては、4歳馬はエタリオウだけであったことを考えると、かなりハイレベルである。また3着以内にも多く入っており、2頭以上4歳馬が絡むことも多々ある。昨年秋からこの世代は数々のGⅠや重賞を制しており、近年まれにみる超ハイレベル世代と言えるだろう。

本命はダノンプレミアム

以上の点を踏まえて、本命は4歳馬ダノンプレミアム。前走の天皇賞(秋)はアーモンドアイの2着で、地力上位であることを示した。同舞台のマイラーズカップでも完勝しており、ハイレベル世代の中でもトップクラスの力を持つこの馬なら、安田記念のような不利がない限り勝ち負けだろう。

対抗はインディチャンプ。前走の毎日王冠は道中で行きたがるそぶりを見せたにしても、残り200mで急にバテた。敗因は距離であろう。1ハロン短縮は大歓迎で本命にしてもよかったが、マイラーズカップでダノンプレミアムに完敗したので2番手評価とした。

3番手はダノンキングリー。3歳世代のレベルに疑問が残るが、この馬は毎日王冠でGⅠでも活躍する古馬勢を完封しており、一線級相手でも通用することを示した。しかし、関西圏への輸送が初めだし、左回りの方が合いそうなだけにやや評価を下げた。

以下、1600mがやや長そうではあるが京都は5戦5勝の4歳馬ダイアトニック、前哨戦で負けても本番でよく巻き返してくるペルシアンナイト、叩いて調子を上げるタイプのモズアスコット。あとは、相性の良い富士S組でノームコアに迫ったレイエンダまで印を回したい。

中でも穴馬として面白いのはペルシアンナイトとモズアスコット。前者は昨年のマイルCS以来馬券に絡んでいないものの大きくは負けておらず、2年連続で連対しているこのレースなら巻き返しがあっても不思議はない。前走は4番人気であり、巻き返しのデータにも当てはまる。

モズアスコットは前走のスワンS2着で復活したと見ていいだろう。昨年の安田記念を連闘で制したように叩いて調子を上げるタイプであることは確か。馬体が絞れれば好走可能とみた。(文:川崎)

マイルCS予想
◎ダノンプレミアム
〇インディチャンプ
▲ダノンキングリー
△ダイアトニック
×レイエンダ
☆ペルシアンナイト
☆モズアスコット

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《ライタープロフィール》
京都大学競馬研究会
今年で25周年を迎える、京都大学の競馬サークル。馬主や競馬評論家など多くの競馬関係者を輩出した実績を持つ。また書籍やGⅠ予想ブログ等も執筆。回収率100%超えを目指す本格派が揃う。

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