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してやったりのクロコスミアだったが… エリザベス女王杯を振り返る

2019/11/11 17:00
SPAIA編集部
2019年エリザベス女王杯インフォグラフィックⒸSPAIA

ⒸSPAIA

阪神JF以来となる久々のGⅠ勝利

11月10日(日)、京都競馬場では2019年の女王を決めるエリザベス女王杯(GⅠ・芝2200m)が行われた。オークスを無敗で制して以来、久しぶりのレースとなったラヴズオンリーユー、秋華賞でGⅠ初制覇を果たしたクロノジェネシスの3歳馬が人気を集めていた。レースの模様をインフォグラフィックとともに振り返っていこう。

2019年エリザベス女王杯インフォグラフィック


正面スタンド前でのスタートでラヴズオンリーユーが先手を主張しかけたところ、譲らなかったクロコスミア。リードを3馬身ほど保ち、淡々とマイペースを刻んでいく。2番手はラヴズオンリーユー、そして一列後ろの外にセンテリュオ、クロノジェネシスは5、6番手の内目、その直後にラッキーライラックが追走する形で、前半1000mを62.8秒とかなり遅いペースで通過する。

3コーナーの下り坂でクロコスミアが後続に7馬身ほどのリードをつけて一気にペースアプ。2番手以降も徐々に追い上げを始める。直線コースへと向き、クロコスミアのリードは3馬身。ラヴズオンリーユーもしぶとく追い上げるが、空いた最内から一気に差してきたのは、3番人気のラッキーライラックだった。

勝ちタイムは2:14.1、ラッキーライラックは実に2歳の阪神JF以来のGⅠ制覇となった。2着は逃げ粘ったクロコスミア、1番人気のラヴズオンリーユーは3着という結果に終わっている。

最内を突いたスミヨン騎手の好判断

勝利したラッキーライラックは、2番枠を生かして最内でじっと脚をためるレースを選択。直線に向くと、ぽっかりと空いた内ラチ沿いを力強く抜け出し、上がり3Fは32.8と次元が違う末脚だった。騎乗したスミヨン騎手の好判断が勝利をもたらしたと言っても過言ではないだろう。

2着のクロコスミアは、これが3年連続で2着。淡々としたペースを藤岡佑騎手が刻んでいたので、今年こそは1着に手が届くかと思いきや、勝ち馬にあの脚を使われては仕方なし。勝った馬を褒めるべきである。2度あることは3度ある。今年も勝利にはあと一歩届かなかった。

3着のラヴズオンリーユーは積極的なレースを見せて上がり33.8を使ったが、思ったほどの末脚が使えなかった。ただ、前でレースを進めて結果が出たのは収穫だし、パドックで見る限りはまだまだ体が成長してきそうな感はある。今後は牡馬相手でもどのようなレースを見せてくれるのか楽しみにしたい。

次走注目はスカーレットカラー。前走、直線の長い東京コースであれだけいい末脚を使ったのに、今回はいい足が一瞬だけだった。+14キロが影響したのかも。力負けではないので、次走絞れてくれば狙ってみたい。

予想は門田氏が◎ラヴズオンリーユー、△ラッキーライラックも押さえていたが、クロコスミアを無印にしており、ワイド430円のみ的中となった。惜しかったのは三木氏と東大ホースメンクラブ。1〜3着馬はしっかりと押さえていたが、◎センテリュオは4着とあと一歩届かなかった。

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