【京王杯2歳S】スミヨン騎手が55kgで騎乗するのは勝負の証し 馬場傾向から合う馬は?

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
先行有利の馬場状態
11月2日(土)に東京競馬場で行われる京王杯2歳S(GⅡ・芝1400m)。2010年の勝ち馬グランプリボスが朝日杯FSを勝利、2009年の勝ち馬エイシンアポロンと2016年の勝ち馬モンドキャンノが朝日杯FS2着など2歳GⅠにも直結するレースであるが、6番人気以下の馬でも馬券に絡む傾向が強く、難解なレースでもある。
北海道の洋芝など、小回りコースの経験しかない馬も多く出走しており、過去のデータだけで分析するのは難しいが、馬場傾向と適性をもとに予想を行なっていきたい。
先週の東京競馬場の馬場傾向は以下の通りとなっている。

ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
全体的に時計も速く、今回と同じ芝1400mの神奈川新聞杯では1:20.6、3歳以上1勝クラスで1:21.6というタイムとなっており、今週の京王杯2歳Sも1:21.0前半から中盤あたりのタイムで決着するのではないかと考える。
上がりタイムを見ても1400mの新馬戦で勝利したアカノニジュウイチが上がり32.9という速い上がりをマークしている。また、1着平均33.8、2着平均34.0、3着平均34.0で1〜3着平均は34.0となっていた。上がり勝負に強い馬が好走できる馬場状態だと言えるだろう。

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通過順位を見ると先行馬の活躍が目立ち、4角平均通過ポイントでは1着2.2P、2着2.2P、3着2.5P、1〜3着の平均は2.3Pとなっていた。これはBコースに替わったことが影響していると考えられるだろう。
過去に好走した差し馬は大舞台でも活躍
京王杯2歳Sの過去10年のデータについても調べてみた。

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馬券圏内に入った馬の上がりタイムを見てみると、全体的に33秒台の上がりを使っている馬が目立っており、1着平均33.7、2着平均33.7、3着平均34.2、1〜3着馬の平均は33.9となっている。

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脚質をポイント化した4角平均通過ポイントでは、1着2.4P、2着2.6P、3着1.9Pで1〜3着の平均は2.3Pとなっていた。差し馬も台頭しているものの、該当するのがアニメイトバイオ、リアルインパクト、タワーオブロンドンなど、後に大舞台でも活躍を見せる馬が多い。ただ基本的には、3着の1.9を見てもお分かりのように先行馬が有利だということができるだろう。
本命はスミヨン騎手騎乗のヴァルナ
これらのデータから推奨馬をピックアップしようとしたものの、洋芝や道悪で好走してきた馬、キャリアが浅く4角平均通過ポイントが参考にならない馬も多かった。そこで、これらを加味したうえで、順番をつけた。

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本命は前走の東京1600mの未勝利戦で2着に0.6秒差をつける強いレースぶりで勝利したヴァルナ。上がり平均34.0は今の馬場にも合っており、何より体重の重いスミヨン騎手が55kgで騎乗するということは、勝算ありということなのだろう。折り合いに不安のないタイプなだけに、控える競馬になっても問題はなさそうだ。
対抗はビアンフェ。3走ともに北海道の洋芝でのレースを使ったため、上がりタイムは必然的に遅いが、前走の函館2歳Sは強いレースぶりだった。ここでもすんなり逃げる競馬をすれば、3着は外さないだろう。
3番手はグランチェイサー。新馬戦は今回と同じく東京1400mを使い、稍重ながら上がり34.6を使って勝利している。前走の新潟2歳Sは距離が長かったと考えるので、参考外として1400mで見直してみたい。
タイセイビジョンは前走の函館2歳Sでは、4角12番手から追い込み2着に入っている。そのレースぶりからも、広い東京コースに変わるのは間違いなくプラス。能力が高そうな差し馬という条件に当てはまるのはこの馬しかいない。
最後にグレイトホーンまで押さえておく。3戦とも51kgでのレースで今回は4kg増となるが、前走のタイム1:34.1は評価できる。良馬場なら、ある程度前に位置取っても、上がりも34秒台前半は使うことができるだろう。
▽京王杯2歳S予想▽
◎ヴァルナ
○ビアンフェ
▲グランチェイサー
△タイセイビジョン
△グレイトホーン
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