【府中牝馬S】馬券圏内には33秒台の速い上がりが必要 過去の馬場傾向から出た本命馬は?
三木俊幸
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高速馬場も台風が接近
10月14日に東京競馬場で行われる府中牝馬S(GⅡ・芝1800m)。このレースはエリザベス女王杯の前哨戦として位置づけられており、過去10年で府中牝馬S組が8頭馬券圏内に好走している。それだけに、今後を見据えても見逃せない一戦だ。今回もいつものように、馬場適性の観点から分析していく。
まずは先週の馬場傾向を見ていこう。
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10月5日、6日に東京競馬場で行われた芝のレースは、合計12レース。時計面では2歳戦のサウジアラビアロイヤルCでサリオスが勝利し、1:32.7のレコードタイムをマーク。また、毎日王冠でもダノンキングリーが1:44.4で勝利しており、開幕週らしい高速馬場でのレースになった。
勝った馬の上がりタイムを見ると、32秒台を使った馬はいなかった。だが、12レース中8レースは33秒台の決着だったため、平均で33.8という速い上がりが必要とされる馬場ということになる。
脚質面では逃げが2レース、先行が8レース、差しが1レース、追込が1レースという内訳となっており、全体的には逃げ・先行馬が有利な馬場状態だったと言える。
ところが、今週は関東地方に台風が接近し、土曜日から日曜日にかけてかなりの大雨が予想されている。雨量は100mmを超える模様で、府中牝馬Sが行われる月曜日でも、重または不良馬場となるのではないかと思われる。
過去の傾向からは差し馬有利
今回に限り、どこまでが当てになるか分からないが、過去10年の上がりタイムについて調べてみた。
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3着以内に入った馬の上がりタイムを見てみると、32秒台の上がりを使ったのが7頭。33秒台が19頭、34秒台が4頭という内訳。平均では1着33.4、2着33.5、3着33.5とほとんど差がなく、速い上がりが必要なレース傾向になっている。馬場が悪くなった分、上がりもかかるだろうが、切れる馬が有利ということについては間違いないだろう。
続いて過去10年の通過順位についても見てみよう。
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道中10番手以下を追走していた馬が12頭も馬券圏内に好走しており、差し・追込馬の台頭が目立つ。4コーナーでの平均通過順位を調べてみると、1着7.1、2着7.6、3着7.9となっているので、今回は平均上がりタイムに加えて、このデータも参考にして予想を組み立てていきたい。
本命は距離延長と道悪が味方しそうなラッキーライラック
これらのデータから、今回の推奨馬は以下の5頭とした。
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レッドランディーニは前走のマーメイドSは良馬場発表だったが、実際には力の要る馬場状態だった。そこで好走できたことに加え、未勝利戦では京都競馬場の重馬場でも勝利している。また東京コースでも32.9という上がりを使った経験があり、上がり勝負にも対応可能。道悪によって更に上がりが掛かり、差しが効く馬場になることを想定し、4コーナーの平均通過順位8.4と、最も数値が大きかったこの馬を本命に。
平均上がり34.1、4コーナーでの平均通過順位6.9だったプリモシーンは、前走の中京記念は稍重で3着だったが、高速馬場を得意としている。道悪は割引材料なので、当日あまりにも馬場が悪ければ評価を下げたい。
マーメイドS3着の実績に加え、前走、札幌コースで上がり33.4を使うなど、今勢いに乗っているスカーレットカラー。広いコースへの適性も、3走前のパールSで証明している。平均上がりが34.6と遅い点は気になるが、それは道悪馬場が補ってくれるだろうと考え期待したい。
ラッキーライラックは、4コーナーの平均通過順位が4.0となっている点が少し気になるが、上がり平均は34.0で最も速いタイムを持っている。近2走で33.2、33.5という上がりを使いながらも馬券に絡めていないことを考慮し、1ハロンの距離延長と道悪がプラスに働くだろうと考える。
ディメンシオンはこれまでに重馬場で2勝しており、道悪適性は高い。着実に力をつけてきており、侮れない一頭だ。
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