スティッフェリオが逃げ切りV オールカマーを振り返る
SPAIA編集部
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見事な逃げ切り勝ち
9月22日(日)の中山競馬場で、オールカマー(GⅡ・芝2200m)が行われた。秋のビッグレースへとつながる一戦に、GⅠ2勝馬で昨年のこのレースの覇者レイデオロや、中山巧者にして前走は香港のクイーンエリザベス2世Cに勝利したウインブライトなど、豪華メンバーがそろった。
好スタートを切った各馬が正面スタンド前を通過。外から⑨スティッフェリオがハナを主張する展開で1コーナーへと向かう。2番人気の⑦ウインブライトは4番手の外目、1番人気の⑧レイデオロは中団やや後方の7、8番手を④グレイルと並んで追走する。そして、後方から2頭目の位置に3番人気の①ミッキースワローといった隊列でレースは進んでいく。
スティッフェリオの淡々としたペースで2コーナーから奥深い外回りコースへと入り、前半の1000mを61.8秒で通過する。3コーナー過ぎから⑧レイデオロがじわっと進出を開始したが、負けじと他馬も4コーナー手前で一気にペースを上げ、逃げた⑨スティッフェリオはリードを1馬身ほどキープしたまま、直線コースへ。
残り200mを切っても⑨スティッフェリオのリードは縮まらず、逆に後続との差を広げにかかる。大外から①ミッキースワロー、内からは④グレイル、間を突いて⑧レイデオロも伸びてはいるものの届かず、そのまま⑨スティッフェリオが逃げ切り勝ちを果たした。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
勝ちタイムは2:12.0だった。2着には①ミッキースワロー、際どい争いとなった3着には6番人気の④グレイルが入り、1番人気の⑧レイデオロは4着に終わっている。また2番人気の⑦ウインブライトは直線で失速し、9着だった。
やはりレイデオロは東京コースが合っているのか
勝ったスティッフェリオは、これまで中山コースでは(0,0,0,2)という成績だったが、今回は丸山元気騎手がとった“逃げ”という作戦が功を奏した。引き上げてくる際には、笑顔でガッツポーズを見せるなど、丸山騎手自身にとっても会心の騎乗だったのだろう。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
2着のミッキースワローは無理せず後方から、腹をくくってしまいにかける競馬。4角すぎからゴーサインを出すが、直線に入ってもなかなかエンジンがかからず。最後はいい足を使っているし、勝ち馬にまんまと逃げられたことを考えると上々の内容。もう少し反応がよくなれば。
3着のグレイルは近走不振だったが、もともと2歳時には京都2歳Sを制している実力馬。また、同距離・同コースのセントライト記念3着という結果もあり、改めて中山の2200mが得意だということを証明した。中山巧者として、今後も覚えておきたい存在だ。
4着レイデオロは物足りないレースぶりだった。パドックではテンションが上がらないように2人引きに加えて、馬の前に1人を歩かせる3人体制で望んだ一戦だったが、直線であと一歩伸びなかった。33.9という上がりを使ってはいるが、直線勝負にかけられる東京コースの方が合っている。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
そして9着に終わった2番人気のウインブライト。休み明けで+11kgだったが、馬体重は中山記念を勝利した時とほぼ同じだった。直線で全く伸びずにズルズルと後退したのは2200mという距離も影響したのかもしれないが、実力や中山巧者なのを考えると少し負けすぎの感がある。しっかりと立て直して巻き返しを期待したい。
予想は三木氏の◎ミッキースワローが2着、スティッフェリオもキッチリと押さえており的中。馬連は2240円という配当だった。一方の門田氏は3強の一角としてスティッフェリオは推奨していたものの、死角が少ないレイデオロを本命としており、的中とはならなかった。
《予想記事》
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