【ローズS】母と同じ轍は踏むまい 本命はウィクトーリアでいい3つの理由とは?
SPAIA編集部 喜畑恵太
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
ウィクトーリア本命の3つの理由
9月15日(日)に阪神競馬場でローズステークス(GⅡ 芝1800m外回り)が行われる。このレースは秋華賞のトライアルレースであり、3着までに優先出走権が与えられる。このレースのデータやレース内容を見ていると、本命馬はすんなりと決まった。それはオークス4着馬のウィクトーリアである。その理由を3つ解説していく。
まず1つ目は、ローズステークスの特徴として、速い上がりが要求されること。以前は阪神2000mの内回りで行われていたため、上がりよりも直線の急坂を越えるためのタフさが要求されるレースだったが、今の条件に変わってレースで問われるものも一変。
下記の表は現在の条件(阪神芝1800m外回り)で行われるようになってからの勝ち馬の上がりだが、ほとんどが33秒台である。
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33秒台の足を使わずに勝ったのは3頭いるが、うち2頭は重馬場で行われたもの。2016年のシンハライトに至っては重馬場でありながら33秒台の足を使っている。
ちなみにウィクトーリアはデビューからここまで6戦して、33秒台の足を使ったのが2、4走前だけだが、前走のオークスでは直線で内にモタれるわ、つまずくわでスムーズさを欠くレースだった。それでも上がり34.6は勝ち馬に次ぐもの。
残りの初戦、3走前は逃げているので33秒台の足は出にくいし、あとの1走は時計のかかる洋芝。今回はスムーズに走れば33秒台の足を使えるはずだ。
オークス4着以内は連対率55.6%
次は過去10年の前走のクラス別成績。
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最近は500万(1勝クラス)からの参戦組の好走の印象が強いが、GⅠ組の勝率が断トツ。前走オークス4着以内に限ると連対率55.6%。今回オークス4着以内で参戦してくるのはウィクトーリアのみ。これは心強いデータである。
最後に「所属別成績」。
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数の上では、美浦・小島茂厩舎のウィクトーリアにとって不利なデータに見えるが、率の上では美浦所属の馬が有利。中山で行われる秋華賞トライアルでなく、わざわざ輸送するとなると、有力馬はそれなりの勝算があって参戦してくると考えた方がよさそうだ。
今回のウィクトーリアは早めに栗東に移動して調整してきた。追い切りの感じだと輸送の影響はなさそうだし期待できる。
血は争えないのか?
ここまでのデータを見ると、ウィクトーリアがローズステークスで馬券になりそうな匂いがプンプンするが、血統を見ると少し心配な面も。
実はこの馬の母はブラックエンブレムなのである。岩田康誠騎手の完璧な騎乗により、秋華賞馬となった母だが、このローズステークスは15着と大敗している。しかも厩舎は同じ小島茂厩舎でこれまたウィクトーリアと同じオークス4着。このレースで母と同じ轍を踏むのか?血は争えないのか?私的にはノーであってほしい。
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