【新潟記念】過去の勝ち馬の平均上がりは34.3 本命は馬場にぴったり合うカヴァルで決まり
三木俊幸
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差し・追込馬の活躍が目立つ
先週の札幌競馬場はWASJが開催されたこともあり、盛り上がりを見せた。藤田菜七子騎手が札幌競馬場で初勝利を挙げた際には、関東圏の競馬場では聞いたことがないほどの大きな声援に包まれていた。
しかし、それ以上に主役となったのはミカエル・ミシェル騎手。WASJ第3戦で勝利すると、「ミシェル!」という大声援が送られた。ミシェル騎手は「日本に恋をしました」とコメントしていたが、札幌競馬場に駆けつけた多くのファンは”ミシェルに恋をした”に違いない。それくらいファンの心を惹きつけるジョッキーだった。
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
そして今週は、いよいよ夏競馬最終週。新潟競馬場では、新潟記念(GⅢ・芝2000m)が行われる。伝統のハンデ戦を制するのはどの馬なのか、馬場適性の観点から分析していく。 まずは先週のレース傾向を振り返る。
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稍重で行われたのは土曜日の前半1レースと日曜日の前半2レースの合計3レース。それ以外のレースは良馬場で行われたが、1600mの五頭連峰特別(2勝クラス)で1:34.4、1400mの朱鷺S(リステッド)が1:21.3と時計がかかっており、若干雨の影響が残っていたのかもしれない。
しかし勝ち馬の上がりタイムをみると平均で34.3、1週前の平均34.4とほぼ変わらないタイムとなっていた。また外回りコースの平均は33.4とこちらもほとんど差がないタイムだった。32秒台の上がりも出ており、各馬の能力が発揮できる馬場だと言えるだろう。
最後に脚質をみると、7レースで差し・追込が決まっていた。1週前は先行馬が断然有利だっただけに、この変化には注目。雨の影響があったとも言えるが、大外から伸びてくる馬の台頭が目立っていた。
年によっては34秒台の決着もある
次に、過去10年の新潟記念で馬券に絡んだ馬が使った上がりタイムを分析してみた。
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平均すると1着馬は33.7、2着と3着馬は33.8。外回りのレースなので、32秒台の上がりを使っている馬が多く馬券に絡んでいるのかと思いきや、32秒台を使った馬はわずかに4頭。年によっては34秒台の決着になったケースも多いことがわかった。
しかし先週、外回りで勝利した馬の平均が33.4だったということを考えると、過去10年の平均上がりを信用して予想しても問題なさそうだ。ただ、心配なのは天気予報。曇り一時雨となっている。渋った馬場でも速い上がりが使える馬がいれば、評価していきたい。
推奨馬は3頭に絞る
これらを踏まえた結果、新潟記念で取り上げる馬は3頭のみとした。
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カヴァルは前走のマレーシアCを勝利してオープン入り。重賞初挑戦となるが、馬券圏内に好走したときの平均上がりが33.7と過去10年の平均と全く同じだった。新潟コースも(1,1,0,0)と好走しており、なおかつ稍重で33秒台の末脚を使った経験もある。3連勝中の勢いに期待してみたい。
サトノキングダムは平均上がりが33.9。しかし、過去には新潟コースで32.1という上がりを使った経験もある。前走の阿武隈Sでは力の要る福島コースもこなしており、多少の雨なら対応できそうな感じがする。過去の新潟記念では先行馬の活躍も見られていることからも、条件は合っていそうだ。
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レイエンダも平均の上がりが33.9だった。最も評価したいのは、前走のエプソムCで稍重ながら、初めて先行するレースをして上がり32.7を使えたという点だ。切れるというよりは長く足を使うタイプなだけに出遅れは禁物だが、ここでも好勝負になると考える。
▽新潟記念予想▽
◎カヴァル
○サトノキングダム
▲レイエンダ
今週もサマーSPAIAシリーズの馬券対決を行うので、予算は5000円。自信を持って◎カヴァルからと言いたいが、甲乙つけがたいので馬連BOXで各1500円、余った500円はワイドで◎カヴァルと○サトノキングダムを押さえておく。
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