【新潟2歳S】今年の新潟芝は前が断然有利 馬場傾向に合うのはどの馬か?

三木俊幸

イメージ画像ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)

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先行馬の活躍が目立つ

ハープスター、ロードクエスト、ケイデンスコールなど、後に重賞戦線でも活躍を見せる馬を輩出している新潟2歳S(GⅢ・芝1600m)。まだキャリアが浅い2歳馬による争いとなるだけに、予想するのが難しいレースではあるものの、今年も非凡な能力を秘めた馬たちが出走してきた。このレースも先週の馬場傾向と各馬の馬場適性から予想を行っていく。

まずは先週の新潟競馬場で行われた芝のレース結果を振り返ってみよう。

8/17・18新潟芝コースのレース傾向ⒸSPAIA

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外回り2000m戦のタイムを見ると、シングフォーユーが勝利した3歳以上1勝クラスで1:59.4、サトノエルドールが勝利した出雲崎特別(1勝クラス)が2:00.0と決して遅くはないが、これといった速い時計が出る馬場ではない。

上がりタイムを見ても、芝1600mの2歳新馬を勝利したリネンファッションが使った33.0が最速(直線1000mは除く)で32秒台の上がりを使った馬はなし。全体平均では34.4、新潟2歳Sが行われる外回りコースに限ってみても33.8と平凡な上がりとなっていた。

脚質は土曜の前半2レース以外の12レースは全て逃げ・先行による決着となっており、開催が後半に差しかかっているにも関わらず、意外な結果だ。

過去のレース結果は差し馬有利

では過去10年の新潟2歳Sはどうだったのか、3着以内に入った馬の上がりタイムと通過順位を調べてみた。

過去10年の新潟2歳Sの上がりⒸSPAIA

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上がりタイムは10年のうち5頭の勝ち馬が32秒台の末脚を使っており、平均すると33.0というタイムになっていた。2着の平均は33.4、3着平均は33.6と勝ち馬よりはやや遅いものの、瞬発力のある馬が有利だと言える。

過去10年の新潟2歳Sの通過順位ⒸSPAIA

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通過順位を見ても、10番手以下から勝利した馬が5頭、馬券に絡んだという点では14頭と約半数にのぼっている。先週の馬場傾向とは真逆のデータとなっており、どちらを信用するか悩むところだが、近2年は10番手以下から馬券に絡んだ馬は出ていないので、ある程度の位置につけられ、なおかつ瞬発力のある馬を狙ってみたい。

2頭の一騎打ちか

今回は以下の4頭に注目してみた。

新潟2歳S注目馬の3着以内に好走したときの平均上がりⒸSPAIA

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ウーマンズハートは今回と同じコースで行われた新馬戦で上がり32.0という驚異的なタイムを使って勝利。最後は流す余裕があってのものだけに、大物感が漂う。通過順位も16頭中8番手を追走していることから、狙うべき条件に当てはまっていると言えるだろう。

モーベットは新馬戦のインパクトが大きかった。スタートで出遅れて最後方からのレースとなり、直線を向いた時点では届かないと思ったが、豪快に差し切った内容は評価できる。しかし、パドックではかなりうるさいしぐさを見せるなど、精神的に危うい面も持ち合わせている。スタートと落ち着き次第ではあるが、ウーマンズハートを負かすならこの馬しかいないだろう。

以下、新馬戦では敗れたものの2戦目でしっかりと勝ち上がったウインカーネリアンとタイムマシンまで押さえておく。

▽新潟2歳S予想▽
◎ウーマンズハート
○モーベット
△ウインカーネリアン
△タイムマシン

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