今年のキーンランドCは上がり33秒台の決着? 馬場傾向に合う馬はこの馬
三木俊幸
Ⓒ明石智子
差し馬の台頭が目立つ
先週の札幌記念は、過去10年の平均上がり35.6に最も近いタイムだったブラストワンピースを素直に本命にしておけばよかったものの、洋芝経験のないGⅠ馬の上がりタイムを忖度してしまった。その結果、とうとうサマーSPAIAシリーズの貯金がなくなり、再びマイナス収支に逆戻りに。今週こそ的中させ、貯金を取り戻したいところだ。
今週のサマーSPAIAシリーズ対象レースは、札幌競馬場で行われるキーンランドC(GⅢ・芝1200m)だ。過去10年(函館競馬場で行われた2013年は除く)ではワンカラット、カレンチャン、ローブティサージュ、ウキヨノカゼ、ブランボヌール、ナックビーナスと6頭の牝馬が勝利しているが、果たして今年のレースはどうなるのか。先週のレース傾向、過去10年のキーンランドCの平均上がり、出走馬の適性からレースを分析していく。
8月17日、18日に札幌競馬場の芝コースで行われたレースの結果は以下の通りとなっている。
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開催も後半に差しかかっているが、2000mの富良野特別では1勝クラスながら2:00.4、1500mの石狩特別(1勝クラス)では1:28.4というタイムが出ているように、好タイムが出ており、良好な馬場を保っている。
勝ち馬の上がりタイムを見てみると、平均で35.5となっているが、最も速かったのが33.8、最も遅かったのが37.5とかなりの差がみられた。キーンランドCが行われる1200m戦に限ってみると、平均は34.6となっていたが、1勝クラスの小樽特別では33.8という速い上がりもマークされていた。
脚質では、14レース中7レースが差し・追込決着となっており、徐々に差し馬の台頭が目立ってきている。展開次第では直線一気も決まっていることから、今週も差し馬には注目しておいたほうが良さそうだ。
33秒台の決着になる可能性も
続いて過去10年(函館競馬場で開催された2013年を除く)で3着以内に入った馬の上がりタイムをみていく。
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平均では1着34.5、2着34.6、3着34.8となっており、先週の1200mの平均34.6とほぼ同じタイムとなっている。しかし、先述したように33秒台の上がりも出る馬場状態となっているだけに、2015年のように33秒台半ばの速い上がりの決着になることも頭に入れておく必要がある。
34.5を基準としながらも、それよりも速い馬と遅い馬の比較となった場合には、速い馬を優先して選んでいきたい。
ダノンスマッシュを信頼
これらを踏まえて今年の出走馬の中から取り上げるのは6頭。
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今回は1200mに限定した平均上がりを重視してみる。過去10年の勝ち馬の平均34.5に最も近かったのはダノンスマッシュの34.4とナックビーナスの34.6。しかし、34.5より速い方を重視するため、本命はダノンスマッシュとなる。
前走、出走を予定していた函館スプリントSは禁止薬物騒動の影響を受けて、出走取り消しとなった。その後は昨年2着となっているこのキーンランドCを目標に調整が進められてきた。洋芝コースも(1,1,0,0)、函館で33秒台の決着にも対応した実績があるので、素直に信頼していいだろう。
ナックビーナスは数字上、2番手評価となるが、1200mで33秒台の上がりを使って、馬券に絡んだのは3歳時の葵Sの1回のみとやや不安が残る。
アスターペガサスは1200m戦では抜群の安定感を誇っている。平均上がりは34.3、洋芝コースでは(2,1,0,0)とすばらしい成績を残しているので、こちらの方を上位に取るのもありだと考える。
セイウンコウセイも同じく平均が34.3だった。洋芝適性もあるのだが、先行脚質でスッと反応できる器用さがあるタイプではないという点が気掛かりだ。
リナーテは牝馬らしい瞬発力が魅力。今の札幌コースにも合っていそうな感じなので、差し決着になった場合は台頭がありそうだ。
タワーオブロンドンは1200mの経験は前走の函館スプリントSの1回のみ。しかし、上がりがかかる函館競馬場の稍重馬場で33.5の末脚を使ったのは評価に値する。札幌コース、多頭数と前走よりプラス材料が多く、好走する可能性は高そうだ。
▽キーンランドC予想▽
◎ダノンスマッシュ
○アスターペガサス
▲タワーオブロンドン
☆リナーテ
不安要素のあったナックビーナスとセイウンコウセイは思い切って無印とした。馬券対決の予算は5000円、買い目は◎ダノンスマッシュから馬連で○アスターペガサスに2000円、▲タワーオブロンドンと☆リナーテに1500円ずつ流してみたい。
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