女性騎手が3名出場 2019ワールドオールスタージョッキーズを制するのは?
三木俊幸
ⒸSPAIA(撮影:三木俊幸)
名手が札幌競馬場に集結
8月24、25日に、世界各国から名手たちが集まる国際騎手招待レース、2019ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)が開催される。同レースは合計4レースを行い、着順に応じてポイントを与え、最も多くのポイントを獲得した騎手が優勝となる。個人戦に加えて、WAS選抜(外国騎手・地方競馬所属騎手)とJRA選抜によるチーム対抗戦も行われる。
今年の出場メンバーは以下の通りとなっている。
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外国騎手の中で実績が最上位なのはジュリアン・ルパルー騎手。フランス出身ながらアメリカを拠点に活動している同騎手は、2009年に欧州出身の騎手としては初となるエクリプス賞最優秀騎手賞を受賞。クラシック競走の勝利はないものの、ブリーダーズカップでは通算7勝を挙げるなど、北米を代表する騎手の一人だ。今年のケンタッキーダービーとベルモントSでは、日本馬マスターフェンサーに騎乗している。WASJは初出場となるが、2007年には前身のワールドスーパージョッキーズシリーズ(WSJS)で騎乗した経験もあり、日本での騎乗は3回目となる。
地方からは、“大井の帝王”こと的場文男騎手が参戦。2018年には佐々木竹見氏の記録を破る地方競馬通算7152勝を達成するなど、顕著な活躍が評価されての選出となった。札幌競馬場での騎乗は今回が初めてとなるが、62歳の大ベテランがどのような手綱さばきを見せてくれるのか。そして武豊騎手とのレジェンド対決にも大きな注目が集まる。
JRA代表では、リーディングトップを走る川田将雅騎手に注目したい。2018年にはイギリスに長期遠征、そして今年はイギリスで行われたトップジョッキーによるチーム対抗戦、シャーガーCに初出場。世界選抜チームのキャプテンを務め、優勝に導いた。海外での経験を積んできた中で、2016年以来となるWASJの舞台でどのような結果を残すのだろうか。
過去最多となる3人の女性騎手が出場
WASJが札幌競馬場で行われることとなったのは2015年からだが、以降毎年女性騎手が参戦し、活躍を見せている。
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まだ女性騎手の優勝者こそ出ていないが、2015年に出場したイギリスのヘイリー・ターナー騎手はWASJ第4戦で見事に勝利、2016年に出場したエマジェーン・ウィルソン騎手は第3戦で3着に、2017年にはケイトリン・マリヨン騎手が第2戦で2着になるなど、見せ場を作ってファンを魅了した。
今年のWASJの最大の注目点は過去最多の3人の女性騎手が出場するという点だ。
リサ・オールプレス騎手は、2013年にニュージーランドの女性騎手として初めて通算1000勝を達成。イギリスのシャーガーCで女性騎手チームの一員として出場した実績もある。2018/19シーズンは133勝を挙げ、自身3度目のリーディングを獲得するなど経験豊富なベテラン騎手だ。JRA代表の藤田菜七子騎手が憧れる騎手としても知られている。
そんな藤田騎手は今年、7月にスウェーデンで開催されたウィメンズジョッキーワールドカップで優勝。今月10日に行われたシャーガーCでは最高4着となるなど、世界を相手にも勢いは止まるところを知らない。レースで3年ぶりの再会を果たす、オールプレス騎手に成長の証しを見せることができるのか、非常に楽しみである。
最後に紹介するミカエル・ミシェル騎手は、まだ日本では馴染みがないが、世界的には注目されている女性騎手だ。2014年にデビュー後、落馬により長期休養を余儀なくされたが、2018年の1〜2月にかけて行われたカーニュシュルメール競馬場での開催では、女性騎手として初の1日3勝を挙げ、クリストフ・スミヨン騎手など一流騎手を抑えて女性騎手として初の開催リーディングを獲得している。
そのミシェル騎手は実力だけでなく、美貌も兼ね備えている。2015年に出場したターナー騎手、2017年に出場したマリヨン騎手も美人騎手として注目を集めたが、それに匹敵する存在だと言える。今後、さらなる活躍が見込まれるミシェル騎手について、今から注目しておいても損はないだろう。
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